実録・天皇記 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479300724

感想・レビュー・書評

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  • 天皇の歴史を書いた本。どうにも、幕府や政治中心にしか学ばなかったけれど、この本では江戸時代や困窮していた時代に何をしていたかなどを解説しています。大宅さんの得意技でもありますが、政権の動きを株や企業に例えて進めている事ですんなりイメージが入ってきます。
     私見も入るだろうけれども、特に天皇に関してはいつも株として捉えられていて、そのやり取りや価値の上下などを軸に追っています。
    幕末の慶喜もなかなかだけれども、株や玉と言う言い方にもある様に主体的な行動よりも主な仕事を血のリレーと言い切っていて、日本の特異性を強く感じる。終戦7年後にこれを書いたと言うのも凄い。

  • 知らなくてもいいことは世の中に沢山ある。知ることとは世の中を享受することである。もっともらしいことを言うのはまだ知らないに等しい。人の家庭について他人は首をつっこむべきではない。なんてよく言うが。この表紙にある家族は別物である。遮断され隠蔽され隠密であるがゆえに好奇の目に晒される。本書を読めばその壮絶で波乱万丈な闘いを知ることができる。本書に対してあるいはこの家族に対して意見・感想を述べることはまずできない。心にしまっておく方が賢明である。またそういうパラドクスが世の中であるのかのようにト。

著者プロフィール

1900年大阪府生まれ。旧制の専門学校入学者検定試験(専検)に合格し旧制第三高等学校に進学。東京帝国大学文学部社会学科入学、在学中より健筆をふるう。第二次大戦後、時代の風潮を裁断する社会評論や人物評論で活躍。自ら“無思想人”を宣言し、明快な是々非々論で広く支持され、「一億総白痴化」「駅弁大学」「恐妻」などの流行語も数多く生み出した。1970年逝去。主な著作に『文学的戦術論』『日本の遺書』『世界の裏街道を行く』『「無思想人」宣言』『昭和怪物伝』『炎は流れる』など。

「2019年 『実録・天皇記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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