一冊でまるごとわかるギリシア神話 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 813
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479304456

作品紹介・あらすじ

世界中の思想、芸術、文芸に多大の影響を及ぼしている「ギリシア神話」。美しく壮大なギリシア神話を代表する神々の顔ぶれと系譜、世界中で語り継がれる多彩豊富な物語の数々を、わかりやすく解説!

感想・レビュー・書評

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  • 映画をみたり本をよんでいたりしていると(もちろん絵画も)、避けてはとおれないギリシア神話、あらすじだけでも知っておこうと手にとった。すでに映画などで見た記憶のあるエピソードなどとの符合もたのしいけれど、さまざまな名前やできごとが絡まり合いすぎてぜんぜんおぼえていられません。
    ギリシア神話についてかかれた他の本を読むのははじめてなので比較はむずかしいけれど、この本はイラストや関係図や美術品の写真やなんかもあって、とてもわかりやすかった。けれどやっぱり要約された説明(教科書)のような本なので、物語を楽しむってことにおいてはなかなかかなわなかったのが残念。けれどだからこそ、魔法も変身もすべて史実のようで、別次元にとばされたようなふわふわした感覚がたのしかったし一方で、この"神たち" はわたしたちとおなじ人間だったのかも、だってあまりにも身勝手だしこれらの恐ろしい事実やなんかを人間でなく神のお告げってことにしたり魔術や怪物たちのせいにしたかったのでは?よくいう「悪魔が憑いてる!」みたいな、後付けみたいなようすはまるでいまの政治やメディアみたいだな、云々。
    ギリシア神話にふくまれたはずの箴言や信仰といったものはくわしく書かれていなかったようにおもうので、もうすこし、詳しく深く、知りたくなった。パゾリーニの「アポロンの地獄」ももう一度みたい。
    「おまえの人生の謎をしっているか」。

  • 小説以外の本を始めて読みまして、自分に合うか不安でしたが、まぁ入って来るわ来るわ。
    著者の文章が良いのかと言うのは、初めてなのでわかりませんが、とてもわかり易く楽しい時間になりました。
    ゼウスは全知全能ではなく、不倫の神でした。
    このまま同著者の北欧神話を読みます。

  • 名前がかっこいいからって理由でミルトンの『失楽園』を読もうとして、挫折した経験、あるんじゃないでしょうか。他にも有名な西洋の詩人たちの詩(ボードレールとかね)を読もうと張り切って、撃沈したことも数知れず。「こんなん誰が読めるねん」と投げ出す前に、是非とも『ギリシア神話』を頭に入れておきたいところ。そうすれば、今まで暗記するだけだった世界史の用語や作品の感動に触れることができます。また、『ギリシア神話』は文学に拘らず、西洋絵画、現在では様々なキャラクターのモデルになっていますし、閑事だと割り切る前に、この本で「ざっくりと」知識を入れる、或いは整理するのがいいと思います。

    そこで本書の内容ですが、砕けて分かりやすい文体で、関連する絵画作品も載っていたのでお勧めです。自分も、今までバラバラだったギリシア神話の知識がつながった部分も多々あり、面白くてすぐに読み終えました。『ギリシア神話』の解説書は他にも多くありますが、今のところ一番これがしっくりくる感じはします。

    ですが、あくまで「ざっくり本筋をなぞる」だけなので、触れられていないエピソードもあった記憶。特に八章の「トロヤ戦争」は内容がきつきつで、いきなり読むと面食らうかもしれません。でも、ほんとに一冊でまとめられていたので、素晴らしい本だと思います。とても有益な時間を過ごせました。

  • 自分史の中で,ギリシア神話の本できちんと読み切れたのはこれが最初。

    シェイクスピアと同様,教養人として求められる古典知識としてギリシア神話は避けて通れないのだが、これまた神々の身勝手さと、人間関係ならぬ、神々関係がグジャグジャで超難解。

    結局半分くらいはエロ神の話になってゆくのだが、そのエロの結果、色々な発展?進展?が生まれてくる。

    多分超簡略本だろうから、ギリシア神話をよく知っている人にとってはケシカランとなるのかもしれないけれど、自分のような超がいくつも付く読者にとってはスッキリとしたギリシア神話成功体験を与えてくれる。

    挿絵も神々っぽくなくて好感持てる。




  • なんとなくギリシア神話のことを知りたいなと思って手に取ったわたしには丁度良かった。神様たちみんな、自分の感情に素直で、こんな子が欲しいと思ったらすぐに子どもを産むし、怒ったら相手を食べるし、もっと怒ったら残虐に殺すし、神様たちがこんなに感情コントロール出来ないのに、人間のわたしはもっと無理だよな、と笑えてしまった。なんとなく気が落ちた時に読むと、全てがどうでも良くなるそんなギリシア神話が好きになった

  • 2018/8/25読了。

    なんとなくで知っているギリシャ神話を一つの流れで知っておこうと思い、導入書として簡単そうなものを購入。

    最高神ゼウスが浮気したり不倫したりナンパしたり近親相姦したり、、と奔放な性により次々に神を生み出すのが基本パターン。その他の神々も同様で、愛憎渦巻く話ばかりでした。

    また、それらが雲の上の世界ではなく今の人間が誕生する前のこの地球での出来事として描かれており、昔の人々の
    アミニズムや常識に思いを馳せると面白い。


    その他、ゼウスが最高神となった経緯や、今の人間が生まれたキッカケとなるトロヤ戦争のことが書いてあった。

    解説口調でわかりやすく書いてあり、可愛い挿絵も相まって理解しやすいと感じた。

  • もう少し整理して書かれているといいかな。ただ、ギリシャ神話の概略はわかった気がする。

    名前を覚えるのが大変で、途中からは、覚えるのを諦めともかく筋書きだけを追った。

    ただ、人間の考えることは似ているところもあり、「古事記」の挿話にも似ているものがあったように記憶する。本書ではエピソード毎にまとめてあるので、時系列でまとめてあるものを読めば、少しは理解が深まるかもしれない。

  • とてもわかり易くスラスラ読める。

  • ほんとにわかりやすく簡単に書いてあるからざっくり知りたい時に良い。

  • 今まで名前だけは知っていたギリシア神話に登場する神様のストーリーを知ることができた。登場する神々が多すぎて一度で覚えることは難しいが
    可愛らしい挿絵が物語の理解を容易にさせてくれた。また、関連する神話の絵画も掲載されており、今後美術館に行く際は見てみようという関心を持てた。最初から最後まで印象的だったのが、ゼウスが美女を見つけるたびに抱いており、ヤリチンだと思った。

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著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。
1988年、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。
2006年、京都大学「博士(教育学)」(論文博士)。
現在、大阪府立大学大学院教授(2022年4月より、大阪公立大学大学院現代システム科学研究科/現代システム科学域教育福祉学類所属)。

日本ホリスティック教育/ケア学会前会長。日本ユネスコ協会連盟理事。日本シュタイナー学校協会専門会員。京田辺シュタイナー学校顧問。

主な著作(単著)
『ホリスティック教育論:日本の動向と思想の地平』日本評論社。『ブーバー対話論とホリスティック教育:他者・呼びかけ・応答』勁草書房。『世界のホリスティック教育:もうひとつの持続可能な未来へ』日本評論社。『世界が変わる学び:ホリスティック/シュタイナー/オルタナティブ』ミネルヴァ書房。
(共編著)
『いのちに根ざす日本のシュタイナー教育』、『ホリスティックな気づきと学び』、『ホリスティック教育入門』、『持続可能な教育と文化:深化する環太平洋のESD』、『ホリスティック・ケア:新たなつながりの中の看護・福祉・教育』―以上、せせらぎ出版、ほか。(共著)『変容する世界と日本のオルタナティブ教育』(永田佳之編)世織書房、『ケアと人間:心理・教育・宗教』(西平直編)ミネルヴァ書房、ほか多数。

「2022年 『教育のオルタナティブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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