会社にお金を残さない! ~「ノルマなし!管理職なし!給料全公開!」の非常識な経営術~
- 大和書房 (2009年10月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479792727
感想・レビュー・書評
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「カンブリア宮殿」で見てこの社については知っていたが、そこで見た事柄がいかにこの会社の断片的な部分であったかを思い知らされる。
他の会社には見られない突拍子な内容ばかりが先行してしまっているようであるが、この本を読むと一貫した、そして試行錯誤の上での考えに基いて行われていることが理解できる。
腑に落ちた考えや名言が多々あって一つずつ挙げきれないが、「高く仕入れて安く売る」という正に三方良しの経営をされているところにこの会社の強みがある点に好感を抱いた。
また、考えを改めさせられたところは、ミスについての考え方のところである。
自分が会計・経理に携わっているが故に「お金の計算は1円でも間違ってはならない」と自分自身や周りの人にプレッシャーを与えてきたところがあったが、「許されないミスは人命に関わるレベルくらい」との考えに、いかに自分がしていることがどこまで必要なのかを考えさせられた。
もちろん金融機関が1円でも合わなければ総出で調査するというのはそれは必要だと思う。
ただ一般企業レベルで取り返しのつかないミスがどのくらいあるのか、立ち止まって検証させてくれるきっかけを与えられた。
そして、最終章で「異性にもてる人材を求めている」ときてますます合点がいった。
これは私がリーダーだった時に掲げていた考えとほぼ同じだ。
その時は直接こう語りはしなかったけど、「かっこいい人材を作る」と掲げていた。
ただその時はこれが定量的なものであったため、メンバーには理解されずに終わるのだが、もしかしたら直接こう訴えていた方がよかったのかもしれないと思わされた。
社員が経営者であるという形態をとっているからこそ出来る部分もあるが、経営者には参考になる箇所があろう読んで損はない本だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
友人が勧められてるのを見て、読んでみました。
モチベーションの保ち方と、上層部、会社の運営のありかたと、こんな会社もあったのか!と、会社の見方を変えられそうな本でした。
かといって、対象が誰だかわからないし、これをどう活かせばいいのかわからないとこで、無力感を覚えながらも、誰かとコミュニケーションする必要がある時は、念頭に置いておきたいなと思いました。
こういう、チームマネジメント的な対応、優秀な人からやめていかない仕組み作りは、どこの会社でも求められるだろうから、類似本は読んでおきたいな。
にしても、
自分より下が、自分と同じで、
あいつできるなぁ、は自分よりはるかに上
という人の評価基準に愕然としつつも、頑張っていかなきゃな、と。
そう思うと、下に見られておいて巻き返すほうがはるかに楽そうだけど。 -
めがねチェーン店の話。見える化完璧実行主義の創業者がその経営のからくりをも見える化。会社のポリシーはしっかりしていて「社員はお客様のために、会社は社員のために」という感じのもの。同様の理念を掲げる会社は数あれど、実行できているところは少ない。社員のモチベーションを上げる方法?そんな小手先の手法は無いと断言し、徹底した見える化と社風の徹底、正確にアバウトな人事評価をするだけでモチベーションコントロールは出来る、出来てきたと実話を語っている本。
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カンブリア宮殿で放送され大反響の広島発眼鏡チェーン、株式会社21の独自の経営スタイルについて書かれた書籍である。
「社員全員の給料は全公開」、「会社の利益はすべて社員に賞与として分配」、「管理職なし」、「ノルマなし」。これだけ聞くと21の経営手法は型破りで奇抜なものに思えるかもしれない。しかし、「どうしたら会社がつぶれないか」、「どうしたら社員が幸せになれるか」という価値観を単純に追求しただけということが、本書を読了するとよくわかる。
加えて本書で述べられている「第二創業期の実践」、「管理職なし」、「社内の競争は悪」等といった考え方は経営にまつわる歴史的名著にも述べられていることを忠実に実践しているといえよう。
順調な時こそ社内に危機感を与えるために、第二創業期を自ら作り出す。優秀な会社には優秀な人材しかいないため、人を管理する必要がなくシステムを管理するだけでよいため、管理職は不要。社内の競争は結果として協調性を乱すことになる。
会社を興そうとする者は参考になる点が沢山あると思われる。 -
もし物事をうまくいく方法を見つけた時、他人にその通りにして欲しいと願ってしまうものである。
だから会社にはマニュアルがあるし、その通りにできなければ社員に問題があるというひとつの指標になったりする。
本書の平本さんは、トップが管理するという体制を崩し、マニュアル無しで社員に全て任せるというシステムを作っている。
時代の変化の流れがあるとするならば、人も変わっていくもの。柔軟に対応させるためには束縛するルールは逆効果だという常識はずれなアイデア。