リフレーム ~一瞬で劇的な変化を生みだすカウンセリングの技術~

著者 :
  • 大和書房
3.73
  • (6)
  • (6)
  • (9)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 103
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479793564

作品紹介・あらすじ

ピンポイントでストンと心の中に入る!次の肯定的なステップへつなげる画期的なスキル。日米で35年以上活躍する著者が、豊富な治療経験をもとに解説する。実例・練習例も多数収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  著者は、『リフレーム』とは、「ネガティブな考え方を、今まで気がつかなかった新し見方で、ポジティブに解釈すること」であると言っています。
     私は、家族や職場内でのコミュニケーションを円滑にするために、リフレーミングという技術は不可欠なものだと感じています。また、仕事で、営業を行う人にとっては、非常に有効なスキルではないでしょうか。例えば、営業に行ったとき、相手方に、断られたとき、その理由を言えば、そのことについて、リフレームすることで、話を膨らませることができるのではないでしょうか。当然、それだけではダメだと思いますが、始めの取っ掛りとしては、何らかの印象を与えることができるのではないでしょうか。
     リフレームは、そのスキルを体験したり、本を読んだりするだけでは、身につきません。しかし、この本は、自分で考えることで、少しずつリフレームを身に付けることができるようになっています。リフレーミングは、スキルなので、単にこの本を読むだけでは、身につかないと思います。私は、リこの本でトレーニングすることで、少しずつですが、普段からアクティブ・リスニングとリフレームを実践できるようになりました。

  • 困難な状況にある時に ものの見方、考え方の枠組みを変え、
    問題に対応するリフレ―ミング、フレームを変えるという技法は
    心理療法のNLPや家族療法、色々な療法であるし 
    ビジネス面においてもとりいれられている

    西尾和美先生の名前は ACやトラウマ等に興味がある人なら 
    知っていると思う

    この本は 「自分が問題だと思っていること」を違った角度から
    アプローチしたり
    視点を変えたり 焦点を変える 解釈を変える 価値や意味を変える

    結果的にその方のエンパワーメントするコミュニケーションスキル 

    事例がいっぱい出てくる
    それに対して どういう言葉がけをするか、
    お医者さんやカウンセラーさんの訓練の現場でのことも
    たくさん載っている

    それだけ読んでいても なるほど~って思うし
    お医者さんによっても だいぶ違う
    ひとつひとつの応答例に西尾先生がコメントつけている

    共感している言葉がけだなぁ、とか 
    聴こうという気はあるのにおしいなぁ 
    患者さんの言った事を受けてから 言葉を発するのとでは
    印象が違うなぁ、とか

    カウンセラーさんの事例では 
    たしかにカウンセラーさんだけあって丁寧に受けてるなぁとか

    相手が言った事を繰り返す 
    オウム返しは【リフレクティブ・リスニング】と言い

    「こういう気持ちだろう」「こんなことを思っているんじゃないか」と聴くことを【アクティブ・リスニング】と言い

    【リフレーム】という技術を知った後に
    実際にやってみた応答例も出ていてそれにもコメントしている

    リフレクティブ・リスニングとアクティブ・リスニングをしてから
    その後で【リフレーム】メッセージを加えるワークブックである

    心理職の方だけではなく援助職 サービス業の方や
    一般の方でも コミュニケーションをとる時 
    または自分の考え方のクセ 
    ぐるぐるして抜けられなくなっている思考を変えるのにヒントとなる 
    分かりやすい本かと思った

    説明を理解しながら  
    事例のいろんなお医者さんの応答例を見ながら 
    自分がそう言われたら どう思うだろう、とか 
    自分ならどう考えて言葉がけをするだろうとか

    そして 本の3分の1くらい 実際の【リフレーム練習】になっている
    気持ちがよくないコミュニケーションの例が載っていて
    あなたなら どういうリフレームする・・・?という問題
    そして解答例と解説が載っている もちろん正解はないのだ

    自分の解答例と西尾先生の違いを比較して 自分のクセを知るのも
    面白いし学びになるのではないか

    文脈で言葉が足りなくて おしいものもあり
    自分のリフレームの狙いや意図、理由などを説明することで
    つながるんだなという事も理解できた

    もちろん 相手に合わせたリフレームの方向性ってあると思うから
    自分がどの方向に考えを進めやすいのかを
    自覚しておくことが大切だし ある程度 練習が必要だと思う
    (これはある程度 実践で使いたい人)

    しかし 人の話を聴く、というコトが
    どういうことか 分からない方にとっても
    なるほど~と思うような言葉かけがたくさん出てくるので
    とても良い本だと思う

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「問題に対応するリフレ―ミング」
      これは必要、、、読んでみなきゃ。。。
      「問題に対応するリフレ―ミング」
      これは必要、、、読んでみなきゃ。。。
      2014/04/15
  • 印象的だったのはNHKのドラマ
    あなたが鍵を開けてでて行ったのっは、子供を誰かに見つけて欲しかったというあなたの優しさが現れているのよ。
    が最もわかりやすかった。
    その人に対して的確なアドバイスを与えて、安心・気付き・自信を発生させてあげることがリフレーム。
    相談に来る人は何かしらの問題を持っている。その問題を一元的に見れば、問題でしかないが、その問題は逆にいうとその人の良さの表れでもある。
    アル中の夫を持つ妻を忍耐強いと言ったり、
    引きこもりの子供を持つ親に対して「自分の殻に閉じこもるのは勇気がいること。」と言ったりする。

    △△で困っているのですね、ただあなたは〇〇だから今後は大丈夫よ。と言ってあげる。
    〇〇には忍耐強い、感受性豊か、悲しみを理解する能力がある、他の人を思いやるなどの感情に関しての言葉が入る。

  • 物事には両面からみることができるというのは一般的な話であるが、
    人の物事や事象に対する見方・考え方を全く別のとらえ方をすることで、
    次の行動をポジティブにかえることができる「リフレーム」。
    その重要性・効果・習得のためのやり方が書かれた内容。

    間違いなく、訓練が必要ではあるが、訓練すれば習得できることも実感。
    元々はカウンセラー向けのスキルとのことであるが、
    ビジネスの商談においても大変使えるスキルと感じる。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:146.8||N
    資料ID:95130264

  • 読み手によると思うが、前半(1〜6章)の講義に入るまでのリフレーミングの解説部分は、自分にとっては参考になったが、後半(7章以降)は実際の講義形式の記録に近く、実際のカウンセラーや声がけと傾聴スキル等を磨きたい人向けであり、自分が必要としている部分ではなかった。

    傾聴スキルの取得、声かけのタイミングやリフレーミングしたものの提示のタイミングや出し方を学びたい人には良書だと思う。

    カウンセリング技術講座本と言ったものを読みたい人には良い本だと思う。

  • 全体を通して本当に実りのある本だった。二日間かけてやっと読み終えた。最近、速読にはまっていたが、やっぱりワークブック的な使い方をするとなると、いったん自分で考えてみて、それから先を読み始め、自分の思っていることと、著者の言っていることにどんな違いがあるのかを確かめながら読んだので、これだけかかってしまった。しかし、とても勉強になったと思う。(しかし、この読み方に関してはまだまだ研究途中で、実際、どんどん飛ばしながら自分の頭で考えないでも読み進んでいけば、既知記憶と関連させて覚えるということをしなくても、自分の中の既知記憶にそれがなって、似たような本を読んだ時にスイスイと頭の中に入ってくるようになるのだろうか。僕は似たような本が効果的だと思うが、しかし、これと似たようなリフレーミングのこれほどいい本はそんなにないんじゃないかと思う。補足して、速読のウツデさんは、同じ本でも何度も読んでも、それが既知記憶「ストック」となるから、早く読めるようになるし、記憶にも残るようになる」ということを言っていらっしゃるが、うーむ、どうなのだろうか。なるだろうとは思うが、しかし、同じものを文字通り様々な文脈で触れたほうが、その事柄の理解は深まるだろうし、それだけ記憶に残りやすくもなるだろうと思う。I like chocolate, I like chocolate, I like chocolate,とやるよりも、I like chocolate,I like my laptop, I like my books, と、様々な文脈で聞いたほうが「Like」の動詞が深く処理され、様々な事柄とのネットワークも構築され、その習得は早まるだろうと思われる。しかし,それを本でするには、同じ事柄の似たような本をたくさん読むという必要があり、たいへん時間がかかる。一冊を何度も繰り返して読んだら、そっちの方がトータルの時間は早いんだろうか?)



    ・肝心の内容

    アメリカでカウンセリングを勉強している時に、SFAにのめり込みすぎて、何でもかんでもコンプリメントをしていた自分に、スーパーバーザーのおばちゃんは「クライアントが自分についてとか、世の中についてとか、他人についてとか、なにかネガティブなことを言ったら、そこでコンプリメントを入れなさい。「あなたはよく頑張ってるんですよ〜!」って、それを伝えてあげなさい。
    って言ってた。言ってたんだけど、うーん、自分には、それがどういうこっちゃよくわからなかった。


    それから今思うのは、そうか、その時のコンプリメントという言葉の意味は、場面とかを「共感」して「リフレーミング」して、「強み」を教えてあげる、(そして、それをどう使っていけばいいか、示唆する)って、という、そういうことだったのか!!と、なんとも胸にストンと落ちる思いがした。

    「私自分の保身ばかり考えてしまうんですよ!」
    という女の子がいたら、「自分の身の危険を避けようとするのは当然だし、むしろするべきことだよね!」というふうに「自分のことばかり考える事故中なヤツ」→「自分の身を守るという大切なことをしている人」という風にフレームを切り替えると、「じゃあ、他の人から本当の意味で非難されたりしないように、どういうふうに対処したらいいか考えてみよっか!」って、そういう前向きな方向で物事に向かえられる!


    「自分にみんなが仕事をいっぱい押し付けてくる!」
    という不満に思っている人にも、「それだけの仕事が来ても大丈夫だと思われている。そもそも結構仕事ができる人なんだ!」というフレームで観ると、
    「あまりにも出来すぎるから、みんながどのくらい任せればいいのか、よく分かってないのかも?期待しすぎちゃってるのかも?」
    「仕事のことについて結構わかっている!どのくらいならできるか、結構わかってるんじゃないかな?」

    →じゃあ、どのくらいなら出来るのかどうかっていうことを任せる人たちに、伝えてあげたらいいんじゃないかな?→そのためにはどうしよう?というステップを踏むことができるようになる。



    ソリューションフォーカストアプオローチの本を二冊読んだところでこれだったので、なかなか興味深く読むことが出来たし、様々な場面に応用できるものであり、かつ、フレームの持つ力というのは恐ろしいなぁ、と思った。



    僕はこういうのは、CBTを勉強している時には、フレームを安易に与えちゃって、それで、一時的に直ったみたいな感じにしちゃっていいのかなぁ、って思う時が多いし、SFAとかを学んでいる時には、いや、聞くならなんでもいいっしょ。それできっと、クライアントさんの一番のものになるんだから。カウンセリングを、自分の強みを発見できる場面だと捉えてもいいよな、とも思う。

    いま、SFAでも、自分でリフレーミングできるように指導できたらいいなぁなんて、ちょっと思ったが。。。まぁ、フレームを与えちゃって、すんなり問題が解決するからこその、Brief therapyなのかもしれないけど。。

  • リフレームがごくごくと体に入ってくる。事例がたくさん載っているので応用がきく。とってもわかりやすい!!

全8件中 1 - 8件を表示

西尾和美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×