東のエデン (ちくま文庫 す 2-5)

著者 : 杉浦日向子

• 筑摩書房 (1993年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[crotteenchocolatさんの感想 · 2010年3月11日]

杉浦日向子作品初体験なのですが
この空気感、好きです。
どの作品も甲乙つけがたく愛着の湧く１冊。
赤瀬川原平さんの後書きの文章がとても的を射ています。
「私たちの科学はいまだタイムマシンを持たぬかわりに、日向子のマンガが読めてしあわせです。」

[kuroinohosさんの感想 · 2018年5月5日]

『閑中忙あり』が好きである。黒砂糖入れたコーヒーが、安定の杉浦日向子ストロークで美味さうである。
　なんか最初の、欧州の人が日本を紹介する話が、向ふのユーモアを交へた表現で、一応上から目線の観察者の視点で、描かれてゐる割に、アレな翻訳家の人が、いい感じで謎のフォローを入れてくれて、大変良いのである。

[地球っこさんの感想 · 2015年11月17日]

文明開化の音がする。江戸への郷愁を抱えたまま巨大な明治の渦に巻き込まれはじめた日本人たち。

[dearwolfさんの感想 · 2012年11月11日]

女の人の目がいい。

[knkt09222さんの感想 · 2012年10月2日]

杉浦日向子の作品群の中でも一番好きかもしれん。
らしゃめん。

[ちりとりさんの感想 · 2011年8月17日]

ヨーソロ　ニッポン。

宜候（ようそろ）
①舟人のかけ声。また、はやし声。
②操船で、取舵（とりかじ）・面舵（おもかじ）の必要はなく、直進に進めという場合の命令語。
－広辞苑・第四版－

[katori5さんの感想 · 2010年5月18日]

開国後の横浜に溢れる外国人と異文化。開国に適応していく、過渡期の日本人。

[素月ながめさんの感想 · 2009年9月3日]

初めの短編は百物語か何か妖怪とか不思議なものがテーマなのかな。
と思っていたんですが、「閑中忙あり」では明治初期の土臭いけど何処かこれからの期待に満ち溢れてるようなそんな青年達の話でした

[西さんの感想 · 2006年4月23日]

文明開化の時代を描いた短編集。<br>
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横浜の下宿を舞台にした、「閑中忙あり」のシリーズが良いです。<br>
日本画に挫折し洋画に惹かれる画学生・妹尾、のらりくらりと生きる元下級武士の政治書生・井上、人体解剖に耐えられない医学生・野中、元オトノサマの外語書生・本多、そして元らしゃめんの女中・はつなど、個性豊かな面々の日常を描いています。<br>
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こちらもさらりと読みやすい作品。<br>
転換期の日本の風情が感じられる漫画です。

[dot66さんの感想 · 2006年1月24日]

明治初期あたりを舞台にした短編集。すこしセンチメンタル。

著者プロフィール

杉浦 日向子（すぎうら・ひなこ）：1958年、東京生まれ。1980年、「通言室之梅」（「ガロ」）で漫画家としてデビュー。1984年、『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞受賞。1988年、『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞受賞。1993年に漫画家を引退し、江戸風俗研究家、文筆家として活動した。NHK「コメディーお江戸でござる」では解説を担当。主な漫画作品に『百日紅』（上・下）『ゑひもせす』『二つ枕』『YASUJI東京』『百物語』、エッセイ集に『江戸へようこそ』『大江戸観光』『うつくしく、やさしく、おろかなり』『一日江戸人』『杉浦日向子の食・道・楽』『吞々草子』等がある。2005年、没。

「2023年 『風流江戸雀／呑々まんが』 で使われていた紹介文から引用しています。」