二つ枕 (ちくま文庫 す 2-10)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480033345

感想・レビュー・書評

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  • 「合葬」(1984)で日本漫画家協会賞受賞、「風流江戸雀」(1988)で文藝春秋漫画賞受賞の漫画家杉浦日向子さんの「二つ枕」、1997.12発行です。舞台は吉原、客と花魁の物語です。

  • 小さな文庫版なのに、奥行きがとんでもなく広い、さすがの腕前。
    言葉や衣装、その他時代背景のみごとな再現性(たとえこれが虚構でも大方の読者は、この中で表現されている”江戸”に心をとろめかすだろう)。
    ゆったりとしたリズム。
    粋な人々の仕草と会話。
    それらを通して醸される、静かな間。
    布団のこすれる音が響くような、淫靡さがある。

    が、百日紅とは違い、夢うつつを行き来するような
    美しさは足りない。
    何事もなさの美学に頼りすぎて、キレが少ない。
    突出した物語もなかった。

    ここには杉浦日向子の原型のみがある、
    その意味で、3点。

  • 吉原のおはなし

  • 2008.8.23

  • 花魁の日常。
    けだるいけど愛らしい、そんな日々。

著者プロフィール

杉浦 日向子(すぎうら・ひなこ):1958年、東京生まれ。1980年、「通言室之梅」(「ガロ」)で漫画家としてデビュー。1984年、『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞受賞。1988年、『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞受賞。1993年に漫画家を引退し、江戸風俗研究家、文筆家として活動した。NHK「コメディーお江戸でござる」では解説を担当。主な漫画作品に『百日紅』(上・下)『ゑひもせす』『二つ枕』『YASUJI東京』『百物語』、エッセイ集に『江戸へようこそ』『大江戸観光』『うつくしく、やさしく、おろかなり』『一日江戸人』『杉浦日向子の食・道・楽』『吞々草子』等がある。2005年、没。

「2023年 『風流江戸雀/呑々まんが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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