教養としての大学受験国語 (ちくま新書 253)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480058539

感想・レビュー・書評

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  • 20代後半になって受験国語とか解いてみるとすっごい楽しい。普通に生活していると読まないような評論とかも読めるしね。

  • 受験生のためというよりむしろ大学生・社会人向けかも。本番対策にこれに手を出す時間があったら、その前に読むべき参考書があるのではないかと。二項対立とか断定表現とかそれなりにテクニックは身に付くとは思いますが。それから、出題者側である著者だからこその視点で問題文や選択肢、出題方法そのものを批判したり論評したりするところも本書の魅力の一つ。

  • 大学生ならば知っていて欲しい教養が詰め込まれた本。受験参考書にも見えますが、大人が読む教養書としても十二分に価値があります。

  • これは現代文が得意な人向けですが、現代文をやっているうちに「近代近代っていったいなんなんだ?」とか考えてしまう人にはいいかもしれません。受験国語をその問題文を書いた著者が属する思想的背景・思想的潮流にまで踏み込んで解説しためずらしい参考書(?)です。章末に読書案内も付けられているので、ちょっとした現代思想入門書にもなっています。しかしこれもやや古いので星ひとつ減点。(2006,田賀)

  • ――脱構築批評
    二項対立について考えてみるなら、たとえば、「善」は「悪」がない限り「善」はありえないことがわかる。言い方を変えれば「善」が価値あるものとして認められるのは、「悪」という価値の低いものがあるからである。「悪」が「善」を成り立たせている、「悪」が「善」を「善」たらしめていると言ってもいい。対立物が、そのものをそのものらしくあらしているのだ。とすると、「善」なら「善」はそれだけで存在できず、むしろ「悪」が「善」を存在させているとさえ言えることになる。「善」を中心に考えていくうちに、むしろ「悪」のほうが大切に見えてきてしまうのだ。― 一部抜粋。
    大切に見えてきてしまうかは別として、こういう考え方はすき。善悪を「幸」と「不幸」に置き換えて考えてみると、感慨深い。

  • 浪人時代に読んだ本。高校生は、国語のテストがどうのこうの言う前に、これくらい読んで知っておけってこと。大学入って石原先生の授業を一回とったが、初回にものすごく混んでいて座れず、それ以来出席しないまま卒業してしまった・・・。

  • 画期的な本です。受験生だけでなく大学生、社会人が読んでもおもしろいと思います。

  • 現代文の背景知識。過去問を読んで知識をつけていく方式。問題もついているが、これで演習はできないと思った方がよい。

  • 駿台予備校系?
    これをちゃんと読みこなせば、東大国語も恐くないかもね!?

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著者プロフィール

1955年生。早稲田大学教授。著書に『漱石入門』(河出文庫)、『『こころ』で読みなおす漱石文学』(朝日文庫)、『夏目漱石『こころ』をどう読むか』(責任編集、河出書房新社)など。

「2016年 『漱石における〈文学の力〉とは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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