双極性障害[第2版] (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480072283

作品紹介・あらすじ

統合失調症と並ぶ精神疾患、双極性障害(双極症)。この病気の性格と対処法とはどのようなものか。最新の研究成果と豊富なQ&Aを収めたロングセラーの第2版。

感想・レビュー・書評

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  • 読了。双極性障害がよくわかった。トラウマとの同居の場合、必ずしも薬物療法ばかりが適切とは限らないのではないか?と思う。もっと複雑に過去が関係してこのような躁転エピソードがあるように思う。自分のイメージとズレを感じた。

  • うつの主原因はストレスやもともとの性格、双極症の主原因はゲノム、とのこと。心の在り様すら、遺伝子の支配から逃れられないのか、悲しい(当たり前っちゃ、当たり前だけれど)。
    精神科の医師がネクタイをしていないことが多いのは、患者からネクタイを引っ張って首を絞めあげられないため、らしい。笑っちゃいけないけど笑う。お医者さん大変過ぎる。
    著者の冷静過ぎるスタンスが、読み物として普通に面白かった。

  • 借りたもの。
    病名とその定義からその歴史(基準や病名の変化)
    DSM導入により、診断基準が明確化された。

    興味深いのは日本での傾向。
    「障害」という日本語の問題。
    ディスオーダー(秩序/オーダー の 乱れ/オーダー)に対して障害と翻訳されたものの、日本語の障害にハンディキャップ(能力が失われた状態)の意味があることで誤解を招く危険があること。厚生労働省の良かれと思って打ち出した施策の影響で、精神疾患が「全て障害(ディスアビリティー)」であり治癒することはないという誤解を招きかねない状態になったことを憂慮している。
    診断基準の変化もあって患者数が増加したことを挙げている。
    医師の目線から、現場での過小と過剰診断の混在があることを説明。

    患者のケース、治療の過程、家族の対応などを症例を紹介し、解説してゆく。
    後半は社会復帰に向けての治療法や質疑応答をまとめ。

    身体的外傷の治癒ケースとは異なり、日進月歩なのが精神疾患の治療……
    初動で診断が下りなかったためや、激しい躁鬱を繰り返して社会性活を送ることができなくなったケース……
    全ては完璧ではない。
    病気を受け入れ(自覚)し、薬と付き合うこと。
    診断が下され、精神疾患であることにショックを受けることも肯定する。
    トライアル&エラーのようにも見える。
    しかし、薬と外来で双極性障害とうまく付き合っている人達は確かにいる。

  • 2021-04-4 amazon \399-2021/4/27

  • 自分ってうつだったのかしら、双極性だったのかしら、と考えたくて読んでみた。
    自分が理解しやすい心理的な部分はあまり書かれていなくて、薬だったりのことが多かった。

  • 双極性障害(躁うつ病)について、病状や分類、治療薬などについて書かれた本。

  • 星100!

  • 双極性障害がよく分かる。

  • 双極性障害について本当によくまとめられている本。
    当事者もだし、周囲の方や家族が読むととても役に立ちそう。

    一般人としては「服薬も通院も何もない状態に戻ることが当たり前」と感じるが、
    「効く薬があるなら持病のように付き合えばいいじゃない」という先生の考えを受け入れるには
    少し時間がかかるかもしれないと思った。

  • とても分かりやすく、かつ過不足なく知ることのできる本でした。すばらしい。双極性障害について知りたい人にはまず先にこの本を勧めたい。
    筆者が第一人者だからこそですね。最新の研究も言及されています。

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著者プロフィール

順天堂大学大学院医学研究科 精神・行動科学 主任教授。1988年に東京大学医学部卒業後、同附属病院にて臨床研修。滋賀医科大学附属病院精神科助手、東京大学医学部精神神経科講師などを経て、2001年理化学研究所脳科学総合研究センター(当時)精神疾患動態研究チーム チームリーダー。博士(医学)。2020年より現職。

「2023年 『「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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