マンガ 認知症 (ちくま新書)

  • 筑摩書房
4.18
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本棚登録 : 710
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480073228

感想・レビュー・書評

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  • 漫画と解説が交互にあるのだけど、それがとても理解の流れを助けてくれてすごくわかりやすかった。介護のノウハウや介護福祉制度よりも、目の前の認知症の人の心や脳に何が起こっているのか知りたかったので、私にはとても参考になった。

  • もう、表紙に書かれています。認知症というテーマが難しいことは。『…認知症に特徴的なのは「生活の障害」が基準になっていることです。…つまり、生活に支障がなければ認知症ではありません。でも、生活に支障があると診断しても。医学には解決できませんよね。認知症は、介護や家族の支えというものを前提とした診断基準になってるという、珍しい病気です。…』東日本大震災で被災し家を建てるところまで乗り越えた、おばあちゃんが認知症になってしまって、その状態に翻弄される娘と孫娘の大変さ。いや、なってしまったおばあちゃんの大変さ。認知症とはどんな病気かを啓蒙する新書にマンガってどうよ、ぐらいの感じでしたが、マンガでなければ伝えきれないテーマだと思いました。痴呆症という言葉が認知症という言葉に置き換わっただけで病気に対する理解が変わる、ということに見られるようにどんな言葉で病状を捉えるか、ということが大切な要素です。本書でもMCI、夕暮れ症候群、見当識障害、遂行機能障害などなど、認知症のさらに先の理解を進める重要なキーワードがいっぱい出てきます。それを解説するのはこの本のもう一人の著者、佐藤眞一博士。非常に当事者と介護者、双方に寄り添い丁寧に語り掛けてくれますが、孫娘ニコさんのマンガが無ければやはり難しく重苦しく避けたい内容になったかも。親にも起こり、自分にも起こる問題として、このテーマを自分事として引き寄せるためには、本書は「マンガ認知症」ではなければならなかった、と思いました。

  • マンガがあって文章があって、マンガがあってまた文章がある。この繰り返しの本なのですが、マンガがとても雄弁なので、マンガだけ読んでも十分理解できます。
    認知症の本人の心を中心に考えたり見たりして行くと、認知症のおばあちゃんが可愛く見えてきます。この、可愛いけど困ったおばあちゃん(一番困っているのはおばあちゃん本人)とどうつき合ったらいいのかを教えてもらえて、読んでよかった1冊です。
    理屈が分かったからってすぐに物事が上手くいくわけじゃないけれど、方法を知っていて「こうできたらいいな」と思いながら暮らすのと、「どうしていいのかわからない」と思いながら暮らすのは違うでしょう。
    方法は一つじゃないと思うから、この本だけが正しいわけじゃないと思います。
    認知症の人との付き合い方の本が、子育て本がいろいろ出るように出て欲しいです。

  • 学生にぜひ勧めたい本。漫画の部分だけでも読んでほしい。認知症にも心の理論が当てはまること、虚記憶、鏡現象などの概念が勉強になった。感動もした。

  • 認知症の入門書にぴったりの一冊
    理解しやすかった

  • 認知症の人の不思議な行動の理由を一緒に学んでいきましょう。(e-honより)

  • 確かに理解しやすい。
    本当に学ぶならこれを読んでから専門書を読むと理解しやすい。
    泥棒のあたりは、成程そうか!と分かる。

  • 「マンガ」とありますが、文章の解説部分もあります。
    それでもやはり、マンガは早く理解するのに大変助かります。

    認知症のメカニズムを心理学的側面から知ることのできる本。
    認知症になってしまった人の心理を知ると、認知症の人の行動に理由があることが分かり、周囲の人が「分からない」「理解できない」ということから解放されるらしい。

    私は介護はまだ経験していないから、この本は予習という形になるけど、いろいろそういう状況になってみないと分からないんだろうとは思う。

    きっと将来役に立つんだろうと信じ、他の人もこの本を読んで少しでも気が楽になるとかがあることを願って。

  • 2020年9月新着図書

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