哲学入門 (ちくま学芸文庫 ラ 4-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089045

感想・レビュー・書評

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  • バートランド・ラッセルの哲学入門書。なるほどと思うところがたくさんある。『・・このような問題をわからなくしているものすべてを検討し、ふだんの考えの根元にあるあいまいさや混乱を一つ残らず見て取ったうえで批判的に答えようとすること、これが哲学だからである。』と書いているように、見方、考え方を深く掘り下げる方法を教えてくれる。

  • たいへん面白い本でした。

    割と最近まで、哲学というのは「存在」や「真理」などの曖昧に定義された語についての言葉遊びをしているだけなのではないだろうか、などと思っていたのだが、哲学する意味を学べたように思う。

  • 15章の「哲学の価値」から読みはじめるのがオススメ。

  • これまで哲学に関係する本はちょこちょこつまみ食いしてきたけど、一口に哲学といっても色いろあるんだなぁということを本書で思い知った。

    名著だということで購入してみたのだけれど、哲学は哲学でも僕には興味のない哲学だったようだ。

    (単に僕には難しすぎただけかも)

    いや、しかし入門書でしかも名著ときてるんだからこれが本来の哲学なのか?

    どなたかわかる方がいたら教えてください。

    一応読み終えても全体的に頭に入って来なかったのだけれど、唯一よく覚えているのは「アキレスと亀」の話が出てきたところ。

    時間や空間を限りなく分割していけばアキレスは亀に追いつけない、というのを読んで、「ああ、これがなぜ間違いなのかを考えれば、自然とプランク定数の存在に行き着くな」と思いいたって、ひとりほくそ笑みながら読んだのを覚えている。

  •  「テーブルが存在するというのはどういうことか」から始まり、知覚、知識、真偽、誤謬、蓋然性そして普遍性へとより高次の思索に至る過程が段階的を経ることで、哲学とはどういう物の見方をするのか、そのような視点で考えるのかがよく分かった。特に「面識による知識」と「記述による知識」の違いには色々と気付かされるものがあった。

  • 内容が素直に頭の中に入ってくる。ラッセルのバランスの取れた語り口と分り易い和訳がマッチしているのかなと思う。
    冒頭の「確実な知識があるのか」という素朴でいかにも入門ぽい問いでさえ、ラッセルが語るだけで急に高尚な雰囲気になる不思議な書。

  • 【推薦文】
    ラッセルは知識の源流を世界に求め、大胆に世界を破壊し慎重に再構築していく。常識を疑い、細やかに世界の知識体系を創り上げながら、世界への洞察を深めていく。その時、世界創造の場面に立ち会っているかのような錯覚を覚える。静かな文体に、巨大な知識のダイナミズムを感じさせる哲学書だ。
    (推薦者:機械物理工学専攻 M2)


    【配架場所】
    大岡山:B1F-文庫・新書 080/Tru/4

  • 平易でわかりやすいが、扱っているトピックは深い。知的好奇心が刺激される名著。

  • 1912年初版発行。
    原題は『The Problems of Philosophy』(哲学の諸問題)。

    「現象と実在」などについて具体例を出しながら解説している。
    第8章「アプリオリな知識はいかにして可能か」においての具体例、「はげた人は人だ」(アプリオリな知識)、「はげた人ははげていない」(矛盾)は読み返して笑ってしまった。


    「むしろ問いそのものを目的として哲学を学ぶのである。なぜならそれらの問いは、『何がありうるか』に関する考えをおしひろげ、知的想像力を豊かにし、多面的な考察から心を閉ざしてしまう独断的な確信を減らすからだ」

  • 初めて読む哲学書として非常に読みやすい本。
    簡単な哲学の考え方(ラッセルの主観含む)から哲学のあり方までをコンパクトにまとめられている。

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著者プロフィール

1872-1970。イギリスの哲学者。17世紀以来のイギリスの貴族ラッセル家に生れる。ケンブリッジ大学で数学・哲学を学ぶ。1895年ドイツを訪れ、社会民主主義の研究に打込む。1910-13年にはホワイトヘッドと共に画期的な著作『プリンキピア・マテマティカ』(3巻)を著わし、論理学や数学基礎論に貢献した。第一次大戦が勃発するや平和運動に身を投じて母校の講師の職を追われ、1918年に4カ月半投獄される。1920年労働党代表団とともに革命後のロシアを訪問。以後社会評論や哲学の著述に専念、ヴィトゲンシュタインとの相互影響のもとに論理実証主義の形成によって大きな影響を与えた。1950年哲学者として3度目のノーベル文学賞受賞。また原水爆禁止運動の指導者のひとりとして99歳の生涯を閉じるまで活動を続けた。多数の著作のうち邦訳の主なものは『西洋哲学史』(1954-56)のほか『懐疑論集』(1963)『ラッセルは語る』(1964)『人生についての断章』(1979)『私の哲学の発展』(1979、以上みすず書房)『哲学入門』(1965、角川書店)『ラッセル自叙伝』(全3巻、1968-73、理想社)など。

「2020年 『西洋哲学史【新装合本】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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