生き延びるためのラカン (ちくま文庫 さ 29-3)

著者 :
  • 筑摩書房
3.67
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本棚登録 : 862
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480429117

作品紹介・あらすじ

ストーカー、リストカット、ひきこもり、PTSD、おたくと腐女子、フェティシズム…「現代の社会は、なんだかラカンの言ったことが、それこそベタな感じで現実になってきている気がする」。電車内の携帯電話の不快なわけは?精神病とはどういう事態か?こうした問いにラカンはどう答えてくれているのか。幻想と現実がどんどん接近しているこの世界で、できるだけリアルに生き延びるためのラカン解説書にして精神分析入門。

感想・レビュー・書評

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  • 学生の頃、ラカンの入門書を何冊か読んだ。結局、何も理解できなかった。

    ソシュール研究で有名な丸山圭三郎も、『エクリ』の原書を読んで意味不明だったと、どこかに書かれていて、そんなものかと思っていた。

    ラカンの入門書は、「今度こそわかる」「初めて理解できる」的な煽りが多い。要は、理解できないのである。

    本書を読んでみた。「日本一わかりやすいラカンの入門書」らしい。

    いろいろ比喩が出てくるのだけど、それがいちいちわからない。論理的飛躍というのではない。何がどうなっているのかがわからない。

    精神分析の門外漢であることもあり、よけいにわからない。ラカンだけでなく、コフートとかも読んで理解できないから。

    去勢不安とか、精神分析にもう少し馴染んでから読めば、少しは手ごたえを感じられるのかもしれない。

  • 一旦整理するために読んだ、ありがたかった

  • ラカン入門書。難解で有名なラカンですが、初めての挑戦が本書で良かったな。著者の皮肉っぽい文体が和ませてくれて、各概念や用語の補足としての例示も親しみのある内容で何とか喰らいつけた。

    性的な表現が多いけど、詳しく向き合っていくと当初の嫌悪感を超えて少しはその主張に触れれたかな。理論としての精神分析を体験できました。

    何より、表紙が荒木飛呂彦!吉良吉影ネクタイがイカす。

  • 読んだ当時は概念が複雑で、完璧に理解できたという感覚はなかった。面白かった印象は残っているので、また手に取ってみたい本。

  • ラカンのエディプス・コンプレックス解釈について理解するために読了。
    堅苦しい口調ではなく、知人に語りかけるような話し方でラカンの精神分析について説明されている。
    そのため、比較的読みやすく、またその内容についても(正しいかは不明だが)理解しやすいように感じた。

    内容についてはウェブ上の連載(https://www.cokes.jp/pf/shobun/h-old/rakan/01.html)と同じように見えた(未検証)。

  • 2022/06/26
    図書館の期限切れで途中まで。面白いし斎藤環さんの普段のひきこもりの本よりとっつきやすい。ちゃんと読まなきゃ

  • 【オンライン読書会開催!】
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  • 世界一わかりやすいラカン本。文体が砕けすぎてるのは好み次第か。対象aに対して「この場合はお金」みたいな具体例を出すのは余計理解を混乱させている印象。

  • P.122
    「フェチの多くは、女性をモノとしてあつかうところから快感を得るものです。それゆえ、女性の立場からは不愉快としか思えないフェチも登場するでしょうが、のこはひとつ大人になって、笑ってみのがしてください。」

    男性中心主義的思想が過ぎて読むに堪えなかった。ラカンの思想を理解するものとしてはいいかもしれないが、解説書として時代にそぐわない。不愉快な感情をなぜ女性が我慢しなければいけないのか。この本の読者は男性だけではないはずなのだが。

  • 学生時代を思い出す、あまり真摯な感じはしない。

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著者プロフィール

斎藤環(さいとう・たまき) 精神科医。筑波大学医学医療系社会精神保健学・教授。オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(ODNJP)共同代表。著書に『社会的ひきこもり』『生き延びるためのラカン』『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』『コロナ・アンビバレンスの憂鬱』ほか多数。

「2023年 『みんなの宗教2世問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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