- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480436627
作品紹介・あらすじ
奴隷の選び方から反乱を抑える方法まで、古代ローマ貴族が現代人に向けて平易に解説。奴隷なくして回らない古代ローマの姿が見えてくる。解説 栗原康
感想・レビュー・書評
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古代ローマ史の研究者が、古代ローマに生きる主人(架空の人物)になりきって奴隷の扱い方を語った本。
あくまでフィクションではあるが、実際に奴隷制度がある社会において、自分と同じ人間を異なる存在として扱う人の思考パターンを仮想体験できる。
特にローマ社会の奴隷は、人種など生まれながらの理由だけでなく、一定の社会的合意を経て自由人との間を行き来する存在であったらしい。本書を「経営者の心得」とする評もあったが、確かに色々な差異に目をつぶれば、人をモノとして見るのは有能な管理者の視点でもあろう。もちろん、そこで目をつぶった色々な差異こそが大きな違いなのだけれど。
全然違う時代の人をロールプレイングすることで、現代人としての自分に無意識にインストールされている基本的人権の概念の輪郭を確認できる。 -
古代ローマ人の貴族が教えてくれる奴隷に関するhow to 本
現代では奴隷制度は廃止されて久しいので、作者(ということになっている)マルクスの考え方は現代的ではないように思うけれど、結局上下関係がある人間同士のやり取りの本質は今も変わってないな、と思う(マルクス的やり方が正しいかは別としても、教師と生徒や親子、上司と部下などなど)
そして何より問題なのはジェリー先生のあとがきにあるように奴隷制度は廃止されたのに、現代でも奴隷状態で労働させられてる人々が世界中に存在していること -
同僚におすすめされて読んだ本。ユニバの列に並びながら読む本だったのかは謎
古代ローマ人の考え方価値観を奴隷マネジメントを通して知るきっかけになる良い本だったと思う。
また、現代にも通ずる考え方もあったのでは
読んでて面白かった -
もう少し古代ローマ史に詳しかったら面白かったかもしれない。主人公(架空の人物)の性格が最初と途中で変わっていたり、今がいつの時代なのかよく分からないところがあったり。まあ私の読解力が無いだけかもしれないが…。
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想像を絶する感性。素直に怖い。