図書館で調べる (ちくまプリマー新書 160)

著者 :
  • 筑摩書房
3.63
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本棚登録 : 285
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688644

作品紹介・あらすじ

ネットで検索→解決の、ありきたりな調べものから脱出するには。図書館の達人が、書架と分類のしくみ、使えるレファレンスツール、検索することばのセンスを磨く方法など、基本から奥の手まで、あなたにしかできない「情報のひねり出し方」を伝授します。

感想・レビュー・書評

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  • この本は「調べる=検索」だけではないことを教えてくれる。本の分類、書架などの仕組みやその使い方を丁寧で飽きないよう説明されていて、図書館に行きたくなった。
    「第2章2本を知る」に図書のプロが1冊の本を知る時、この本がどう使えるか?考えている事が具体に書かれて面白い。

  • 図書館に興味を持ち、行きたくなるという効果はありそうだし、おそらく作者の意図するところもそこだと思うから、上手く達成されていると思う。本の探し方の参考になるという点もさることながら、知的好奇心を広げるための絶好の場だということもビシビシ伝わってくる。色んな出会いがあるから、堪らなく好きなんですよね、図書館とか本屋さん。

  • シンプルながら味わい深いイラストだなと思いきや箸井地図という方のもので、いや、うまいっすね、読みやすい文章と、図書館ならではの情報探索していく実例がわかりやすく掲載されていて、こういう本を日本中に配れば、いい動機づけになるのかしら、学校図書館とかも充実するのかしらとか都合のいいことを考えるけれども、そうでもないのかな。

    既知から未知へ。

    松岡正剛氏のよく主張される言葉ですが、この本が伝えようとしていることにぴったりあてはまります。
    方法の時代とはよく言ったものです。方法がなければ、いけません。しかも、より多く知っておく必要があります。やたら知識を詰め込んでも、いざ何かを創造したり問題にぶつかったときに、ツールを知らなければ、時間のロスが大きくなります。図書館教育にはそれが必須。OPACに頼りすぎるのもランガナタンの4番目の法則にいずれ反してしまいます。様々なルートをしっていてこそ、ですね。

    ところでレファレンスツールを使いこなして、どんな質問にも答えるのって、ラップのMCバトルでうまいことアンサーを返すのに似てませんか。

  • 中高生向けにやさしく書かれた情報探索のHow to。

    調べもののセンスを磨くと「必要な本が書架から呼んでいる」ような感じになると、先輩に教えていただきました。
    残念ながら、ワタクシはまだまだ未熟です・・・。
    本書は入門書ですが、ちょっとした裏ワザなども書かれており、勉強になりました!

    日々本を手に取ってのブラウジング、もっと意識的にやってみよっと。
    レファレンスツールの引き出しも増やしていこう。
    いい刺激をもらって、やる気スイッチがオンになりました。

  • 図書館で調べることのコツがわかる1冊です。

    簡単な配架の仕組みや、知ってるようで意外と知らない利用方法なども書かれていて「図書館って、どう利用すればいいの?」と思っている人にオススメです。

  • ググって一発検索も良いけれど、図書館でアナログ的に調べることもまた大事であるということを痛感させられる。図書館で調べるためには、図書館内を歩き回り、見当を付けた本をペラペラとめくっていくことになるので、頭だけでなく体を使う必要がある。これは新たな発想を生み出しやすい環境といえる。また、所望の本に辿り着くためにはイメージを広げて検索していくことが必要であるため、自分の視野を広げる訓練となり得るということにも気付かされた。

    本書では、図書館で調べることの重要性を説いた上で、図書館での検索方法やそのスキルの向上のさせ方も掲載されている。何度も読み直しアナログ的な検索方法のスキルも身に付けたいものである。

  • 著者は神奈川県立川崎図書館に勤務する図書館司書、つまり図書館のプロである。
    本書にもさすが司書とうならされることが多く書かれている。

    私は普段読む本のほとんどを図書館から借りており、その意味では図書館は身近な存在である。
    実際本書も図書館からの借り物であるが、その背表紙には「015タ」という記号の書かれたシールが貼られている。
    そして本書では、このシールにある「015」という数字の意味から説明が始まる。

    また、ネット全盛の世の中にあって、なぜ敢えて図書館なのかという疑問が当然付きまとうが、その点についても著者は自覚しており、ネットとの比較において図書館が優れている点を指摘する。
    ネットでは調べたい事柄に関するキーワードを入力すれば、大体は知りたい情報に直接アクセスできるが、図書館で実際に本を読むとなると、たとえ飛ばし読みで読んでも時間はかかるし、調べたいこと以外の頁に気をとられたりと、ネット検索に比べて随分と時間がかかる場合が多い。

    ただ、著者はこのよな回り道は決して無駄ではなく、むしろ一直線でないから見えてくるものもある、という。
    これは、決して負け惜しみなどではなく、著者が知識の海をゆったりと渡り歩くこと自体に楽しみを見出しているからではないか。
    このことは、旅の醍醐味がその過程そのものにあるという考え方にも通じる。

    ネット社会だからこそ、図書館というアナログ媒体の存在感が光る、そんなことにきづかせてくれる本である。

  • 何かを調べようと思ったら、まずパソコンに向かってググってみる、大人も子どもも今はそうすると思います。でもそれだけでは解決しないこともたくさんあります。そんな時、図書館を使って調べる方法をこの本がていねいに教えてくれます。調べる方法を身につけるため、図書館の機能について知るために役立つ一冊。そして司書を目指す人に、ぜひ読んでおいてほしい一冊です。図書館の存在意義と仕事内容がよくわかります。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB05891055

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著者プロフィール

神奈川県立川崎図書館司書

「2016年 『図書館のひみつ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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