リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは

著者 :
  • CCCメディアハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484092041

作品紹介・あらすじ

どんなリーダーでもフォロワーでもその組織のメンバーであれば必ず組織を変革することができる。全員がリーダーと同じ気持ちでいること。与えられたり指示されたりするのを待つのではない。最終的に決断を下すのはリーダーだが、常にフォロワーもリーダーと同じように主体性を持って考える。これは私の理想とする組織でもある。

感想・レビュー・書評

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  • ・理想のリーダー像は一人一人異なる。全員にとって理想のリーダーになるのは無理
    ・ダメなリーダー像から考えると「一貫性がない」「ブレる」リーダーが嫌がられている
    ・一貫性を持つ、自分のスタイルを持ったリーダーとなるのが大事。自分を俯瞰で見て自己分析した上で、まわりのプレッシャーもあるが勇気と覚悟を持って自分のスタイルを貫くこと
    ・ビジョンとストーリーとシナリオを考える。ビジョン=わくわくするような未来、目標。ストーリーはそれに至る道のり。シナリオはその時どう自分がふるまうかのイメージ(台本)。逆境のときこそスタイルが活きる。こういう逆境が来たときこそスタイルを貫いてこうやって振る舞うぞ!とあらかじめ考えておくこと。スタイルを発揮する場面をイメージしておく
    ・フォロワーもスタイルを持つことが大事。自分の唯一無二のスタイルを磨くこと
    ・正論は諸刃の剣。フォロワーはリーダーの立場やポジションにリスペクトを持つ
    ・フォロワーは失敗して良い立場。失敗して自分の成長に活かす。
    ・ビジネスマンで何か特殊な能力を発揮する機会は少ない。特別ではないことを「きちんと+やる」を「継続する」ことが大事。


    ★理想のリーダー像は一人一人異なるというのは当たり前だけど確かにそうだと気付かされた。自己分析した上での自分のスタイルを貫くことが大事で、そのスタイルでビジョンに向けた細かいイメージを落とし込んでおくこと。とても良い。
    例え話が全てラグビーなのでだんだんお腹いっぱいになってくる。イメージしづらい場面は多かった。
    著者の今時の部下に対する不満の分析は誤っている気がした。著者は他人への配慮がない若者と言っているが、体育会系(上下関係を最優先、自分のプライドを捨てることに慣れてる)の部下を求める上世代と、上下フラット合理的でプライドが高い下世代の乖離かなという感じがした。別に下世代が悪い訳ではない。
    また著者の解決策はまずは黙って組織に染まれというものでもろに体育会系という感じ。軍隊的で組織の再生産となり、組織にとっても個にとっても良くない気がした。
    「きちんとやることを継続」の難しさはよくわかるので、これは肝に銘じておきたい。
    共感できない内容も多かったが身になったので読んで良かった。
    最近読んだジェーンスーさんの本の内容と重なるところがあるなと感じた。

  • フォロワーシップは、今では良く聞かれるようになった。本書の役割は大きいと思う。

    過去の成功体験で通じないことが多い時代だし、人のニーズは様々なので、全員が納得するリーダーにはなれない、という前提でフォロワーシップは時代に合っていると思う。

    具体的な行動が載っており、わかりやすい。

    ラグビーを知らなくても問題ない。

  • まず自分から率先して挨拶する人間になる
    個人的なコミュニケーションを日頃から取る
    チャレンジした失敗をする
    出来るとはキチンとするやること
    質の高いアティチュードをする
    世代交代で大切な事は、まず新リーダーが既存リーダーのルールをしっかりと把握して従う事。
    要望でなく質問に変えて促す。
    リーダーとメンバーがお互いに分かり合えるのが理想的

  • ・全員がリーダーと同じ気持ちでいること
    ・最終的に決断を下すのはリーダーだが、常にフォローワーも主体性を持って考える
    ・正論は刃物
    ・スキルとスタイルは違う
    ・個人面談でチェックする項目
    ?ポジティブで未来志向であるか?
    ?弱点克服に偏りすぎてないか?
    ?周りの引力に負けてないか?
    ?スタイルがオンリーワンになっているか?
    ?スタイルを発揮する状況をイメージ出来てるか?

  • スタイルの確立という話が印象的だった。前職のヤフーでも1on1はこのためにあったんだなと。ただの雑談である上司は多いのだろうけど。

  • *逆説的な発想による良いリーダーの条件は、コミュニケーション能力やコーチングテクニック、ファシリテーション能力、カリスマのノウハウといった個別の「スキル」を身につけることではなく、身の丈に応じた言動・態度を貫くことではないだろうか。
    *組織マネジメントにおいて、リーダー自身ができないことを無理矢理やろうとすれば、必ずといっていいほど、組織は崩壊する。自の分の能力では到底できないリーダーの役割があったとすれば、いくつかの方法で対処しなければならない。例えば、自分以外のメンバーでその役割を遂行できる人間を探し、任せる。組織内に適任者がいなければ、外部から探して連れてくる。それでもなければ、その役割の要素を分解し、複数人で役割をシェア(分担)する。もしくは、その役割自体をなくし、代替案を探す。といった具合に、できないことをやらずに済む方法を考えるしかない。もちろん、単に自分が怠惰なだけで「できない、やりたくない」というレベルの話は論外である。
    *特に、リーダーとしてスタイルを発揮する場合、最初は多方面から批判や反対意見を受けるかもしれないが、それはある意味一つのスタイルができあがりつつあるという証だと思えば楽になる。一つのスタイルを持つということは、他の価値観を持った人間からは必ず反発されるという原理を理解していれば、「仕方なし」と覚悟は決まる。最も避けたいのは、部下やメンバーの反発に対して、一喜一憂しながら自分の言動が右往左往することである。とにかく、万人から認められるスタイルというのは存在しない。一方で、勇気を出せ、覚悟を決めろ!と言われても、なかなか簡単にできるものではない。

  • ワセダラグビーでカリスマ的な清宮監督の後を引き継ぎ、大学選手権二連覇を果たした中竹竜二さんのリーダーシップ論、そしてそれを円滑に動かしていくフォロワーシップ論。清宮と違って、一番普通に映っていた中竹さんですが、普通を演じきる力量があることがわかりましたし、見えないリーダーシップの方が上手だと得心しました。

  • リーダーシップイコール先頭に立って引っ張るという通説の中、フォロワーとしてのリーダーシップが書かれている。

  • わかりやすく書かれていて一気に読める。
    具体例も多く挙げられており、明日から意識してみようかなと思わせる。
    フォロワーシップとかそういう概念的なものを説明する上では、正解がない以上、冗舌にならないことが大切だな。
    考えさせるきっかけになる程度でいいのかも。
    そういう点では、本書は「余白がある」のが良い。

    最終的にはメンバーシップか。
    ここの部分が最も共感した。自分がサッカーをしていたときに感じていたのはこういう感覚だった。
    それが会社における仕事でも成り立ちうるのか、自分ひとりだけではないけれど、そういう視点は持っていたい。
    まずは自分が、誰のせいにもせず自分のことを共通の目的のために、やることだ。

  • こちらもセミナーの講師の著書なので読んでみた。フォロワーシップの観点に感心した。要は部下やメンバーのことだが、それぞれの視点から見た組織作りに関して的確な分析ができていると思う。基本は双方が相手の立場になって組織運営や強みを構築していくこと、また普段からの密なコミニュケーションの必要性、自分から挨拶をすることからコミニュケーションがはじまるなど身近なところから例を上げていて実践的。Visionをもち、Storyをつくり、Scenarioを実践する、VSSに関しては前回読んだ”ストーリーとしての競争戦略”に相通じるものがあり、納得。

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著者プロフィール

株式会社チームボックス代表取締役
日本ラグビーフットボール協会理事

1973年福岡県生まれ。早稲田大学卒業、レスター大学大学院修了。三菱総合研究所を経て、早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、自律支援型の指導法で大学選手権二連覇を果たす。2010年、日本ラグビーフットボール協会「コーチのコーチ」、指導者を指導する立場であるコーチングディレクターに就任。2012年より3期にわたりU20日本代表ヘッドコーチを経て、2016年には日本代表ヘッドコーチ代行も兼務。2014年、企業のリーダー育成トレーニングを行う株式会社チームボックス設立。2018年、コーチの学びの場を創出し促進するための団体、スポーツコーチングJapanを設立、代表理事を務める。
ほかに、一般社団法人日本ウィルチェアーラグビー連盟 副理事長 など。
著書に『新版リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは』(CCCメディアハウス)など多数。

「2020年 『どんな個性も活きるスポーツ・ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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