- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484101132
作品紹介・あらすじ
紙の本は、電子書籍に駆逐されてしまうのか?書物の歴史が直面している大きな転機について、博覧強記の老練愛書家が縦横無尽に語り合う。
感想・レビュー・書評
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昔は、王族や貴族階級しか本を読むことができなかったけど今はどこでも本読めるし合わなければ読むのやめたっていいからいい時代だなって思った。基本的に読みたい本を買って読んでるけど時間が経つにつれてなんとなく妥協で読んでる本もある。読みたい本を読んでるよりも読むことが好きで読んでるみたいな状況も自分にもちょっとあるなって思った。
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放談に近いが、蘊蓄はすごい。コーディネーターの力量によるのかもしれないが、紙の本の問題の全てを網羅しているわけではない。
装丁、活字組が素晴らしい。 -
装丁が素晴らしくツボにくる。本の天地総てが、ブルーブラックで染色されており万年筆の青を思わせる。厚み、本棚での存在感がたまらない。そして中身はペダンチックて軽妙な対談集。
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装丁が素晴らしくツボにくる。本の天地総てが、ブルーブラックで染色されており万年筆の青を思わせる。厚み、本棚での存在感がたまらない。そして中身...装丁が素晴らしくツボにくる。本の天地総てが、ブルーブラックで染色されており万年筆の青を思わせる。厚み、本棚での存在感がたまらない。そして中身はペダンチックて軽妙な対談集。本というメディアの強さとしさたたかさを熱く語り合う老賢者が味わい深い。2023/07/27
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頭の良すぎる方々の対談集まとめ。
まあよくもこんなにも色んなネタがほいほい出てくるなと。
出てくる人名や書名がほぼ知らなくて解説必須だった。
紙の本がなくなるわけがないだろうという逆説的な話だったのと、本の装丁がすごく好みだった。 -
装丁とはうらはらに、真面目なアンチ紙でない書物トーーーーーーーーーーーーークだった…
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ウンベルト・エーコとクロード・カリエールの、書物についての対話集です。題名は攻撃的ですが、2人とも紙の書物がなくなるとは思っておらず、様々な蘊蓄を交えながら書物に対する愛情を語り合っています。
個人的にも、電子書籍の便利さを感じながらも、紙の書物を読む楽しみは捨てがたいと思っているので、とても共感できました。(^^)
この感想を書く時に気づいたのですが、この本の電子書籍が発売されているのを知って、何となく笑ってしまいました。 -
本を偏愛する2人、エーコとカリエールの間で弾むような会話が繰り広げられる。時に脱線もするのも含めてとても楽しく読めた。
読者のナラティブによって本の解釈は変わっていくものだという。名作は歴史を経て豊かな解釈がなされて、現代にも意味を持ち続けている。だから古典は今でも価値があるのだと改めて感じた。
印象に残ったのは以下の2箇所です。
「書物の一冊一冊には、時の流れのなかで、我々が加えた解釈がこびりついています。我々はシェイクスピアを、シェイクスピアが書いたようには読みません。したがって我々のシェイクスピアは、書かれた当時に読まれたシェイクスピアよりずっと豊かなんです」
「書物はもちろん読まれるたびに変容します。それは我々が経験してゆく出来事と同じです。偉大な書物はいつまでも生きていて、成長し、我々とともに年を取りますが、決して死にません。時とともに作品は肥沃になり、変容し、そのいっぽうで、面白みのない作品は歴史の傍らを滑りぬけ、消えてゆきます」
傍に置いていつでも読めるようにしたい本。装丁も素晴らしいですしインテリアにもなります。 -
紙の本についての深い愛が貫かれている1冊。
少しリラックスした語り口(あるいは対談)なので、緻密な小説世界に比べて本当にちょっとだけ読みやすい(気がする)。