- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784487799572
作品紹介・あらすじ
イタリアは、未知の驚きに満ちている。一歩足を奥へ踏み入れると、そこは「中世」が深く息づく小宇宙だった…めくるめく"不思議の世界"を駆け抜けたオンザロードの旅。
感想・レビュー・書評
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旅は、いいね!
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内容紹介ロバート・ハリスが、写真家HABUとともに、シチリアからトスカーナまでを疾走。道中で出会う興味深い人々、憧れの映画村、世界一うまいイタリアン、そして幸せの意味など、旅の達人だからこそ知ることのできるイタリアの魅力が満載。 内容(「BOOK」データベースより)イタリアは、未知の驚きに満ちている。一歩足を奥へ踏み入れると、そこは「中世」が深く息づく小宇宙だった…めくるめく“不思議の世界”を駆け抜けたオンザロードの旅。著者・ロバート・ハリスさんのことは、J-WAVEのナビゲーターをしていた頃知った。よく聴いていた。番組内で「一番好きな映画はなに?」という話題になったとき、ハリスさんが「冒険者たち」と答えたとき、彼に対する好感度が一気にアップしたのを思い出した。リノ・ヴァンチュラ、アラン・ドロン、ジョアンナ・シムカス出演の最高の映画で、私も一番好きな映画だったからだ。ロバート・ハリスさんは上智大学卒業後、1971年に東南アジアを放浪。バリ島に1年間滞在後、オーストラリアに渡り、延べ16年間滞在。シドニーにてブックショップ&画廊"EXILES"(エグザイルス)を経営。父親は、かつてラジオで放送していた英会話番組「百万人の英語」で講師をしていたJ・B・ハリスさん。本書は、そんな彼が触れた日常のイタリアを綴った紀行文である。シチリアからミラノまで、レンタカーで2週間の旅。学究的な故事来歴に深く触れたものではない。小さな町に暮らす人々との出会いが中心である。友情、自然、食べ物、情緒、文化。そのどれもが、ごくごく普通に暮らす人々を通して語られている。特に心に残ったところは、アルベロベッロで出会った日本人女性ライラ・ヨーコさんの言葉。アルベロベッロに嫁いで14年だそうだ。「来た理由は?」とハリスさんが彼女に訊ねた。彼女は14年前、一人旅でアルベロベッロを訪れたとき、大雪にあってしまった。「それでちょっと休みたくなって。それで、それ以来、休んでるわけです」「14年間?」「ええ、ちょっと休んでいます。休みすぎですね。どうしよう」(笑)イタリア。マジカルで奥の深い国。意外と保守的。本書を読んで、そんな風に感じた。そうだ。この手の紀行文お約束の「トランク紛失事件」。やっぱりあった。初日、シチリアのパレルモに到着。バゲッジ・カウンターに著者のトランクは出てこなかった……。
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ラジオDJ兼作家でもあるロバート・ハリスの紀行文。
今回は、車でシチリアからミラノまで、イタリアを大きく縦断するように走る2週間の旅だ。
見所たくさんのイタリアをめぐるには2週間という旅程はいかにも短い。相当の駆け足旅行なんだけれど、それでも出会った人たちとの密度の濃い交流は著者ならではだなぁ、と思う。
車で走破する、という利を生かして、大都市ではなく地方の田舎町をめぐっているのがおもしろい。正直、どれほど田舎であろうとも「知られざる」というほどの秘密の観光地は今のイタリアにはない、と思うけれど、普通のパッケージツアーではまず行かないだろう町ばかりだ。
いくつか訪れたことのある場所や、話をしたことのある人が出てきておもしろかった。
表層をなぞるだけではあるけれど、イタリアという大観光国の横顔がちらりと見えた気がする。 -
旅や人との出会いが得意でない自分にとってうらやましくて仕方がない。それでも旅先での出会いというのは不思議で素敵なものだと言う事はわかる。