秘密の心臓

  • 東京創元社
3.21
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本棚登録 : 68
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488013202

作品紹介・あらすじ

なまぐさいにおいがする…少年が見たもの、そして助けたものは?ロングセラー『肩胛骨は翼のなごり』(カーネギー賞、ウィットブレッド賞受賞)のデイヴィッド・アーモンドが贈る荒野にひそむマジック・ワールド。

感想・レビュー・書評

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  • アーモンドらしいふんわり不思議な感覚。子供を信じていられる母親が強くて素敵。

  • あ~こういう話嫌いです~。訳も分かりにくいし、生理的にもちょっと無理。自分たちの商売のためにユニコーンに改造したヤギを観客に見破られて、逃がすでもなく溺れ殺して「この方がいい」とか自己満足するシーンとか、エゴ満載で大嫌い。ラリった子供と怪しい宗教、私にはそうとしか思えませんでした。でもこれ、児童文学なんだよね。久し振りに初っ端から放り投げたくなった一冊。もう読まない。

  • 熱く、なまぐさい息の臭い。鼻を刺す毛皮の臭い。
    夜の中を静かに歩き、ジョーにのしかかってくる夢想の虎。
    虎を呼ぶ何者かの声。
    「虎よ! 虎よ! 虎よ!」

    孤独な少年ジョーが見る幻の生き物たち。彼の耳には確かに聞こえるひばりの歌。
    けれど周囲の誰も、母親さえもそれを共有することはできない。
    ある日、ジョーが住む寂れた町にサーカスがやってくる。
    空中ブランコ乗りの少女コリンナは、彼の感性を受け入れてくれた。
    虎はとうに死んでしまっていない筈なのに、テントの中には虎の気配が濃厚に漂っていた――。

    サーカスの中心には秘密の心臓がある。
    そしてジョーの胸の中にも別の心臓の鼓動が蠢いている。

    無情な世界からはじき出された人々が終焉を迎え、また新しい何者かになるために、ジョーは心の中の虎を森へと還す。

    寂れた街の、寂れたサーカスの持つ郷愁、そして淫靡。
    去って行ったものへの愛。残されたものへの愛。
    明日、また陽が昇ったら、素敵な人生がきっと見つかる。


    アーモンド作品の綴る物語は、必ずしも幸福に満ちたものではないはずなのに、希望があって優しいのはなぜだろう。

  • ジョーはサーカスと空中ブランコの少女コリンナと出会う。

    アーモンドは孤独な魂が孤独なだけではでなくなる瞬間を、その喜びを描く。

    (2004年12月21日読了)

  • アーモンドは、どの作品を読んでも子供への愛情が ひしひしと伝わってくる。

    想像力
    愛情
    癒し
    そんな言葉が当てはまるのではないでしょうか。

    登場する物の存在を感じながら
    読み進めました。

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著者プロフィール

1951年生まれ。イギリスの作家。1988年『肩胛骨は翼のなごり』でデビューし、この作品でカーネギー賞受賞。ほかの作品に『星を数えて』『ミナの物語』『パパはバードマン』などの作品がある。国際アンデルセン賞受賞作家。

「2018年 『ダム―この美しいすべてのものたちへ―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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