ヘビイチゴ・サナトリウム (ミステリ・フロンティア 2)

  • 東京創元社
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本棚登録 : 151
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017019

感想・レビュー・書評

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  • 読んでて、どれが正しいんだと思わず言ってしまいたくなる作品(笑) もう、最後は考える事を放棄しました(^^; けど、ミステリーとして完成度が高いと思われます。はい。

  •  中高一貫教育の私立白鳩学園で屋上から高3の江崎ハルナが飛び降り自殺をする。やがてハルナとの関係が噂されていた国語教師の宮坂も・・・小説家を目指していた宮坂は、ハルナの協力を得て書き上げた小説で受賞した新人賞を辞退していた・・・<br>
     読了するのに1週間もかかってしまいました。時間が取れなかったこともありますが、そればかりではないと思います。1つには物語が複雑すぎました。謎が謎を呼ぶかのように、ハルナの死の原因から宮坂の死、さらには新人賞受賞作の盗作疑惑・・・等々最後の最後まで次々と謎が現れます。これだけ謎が出てくれば好きな方にはたまらないでしょうが、正直なところ物語を追うのに精一杯で謎解きまではとてもできませんでした。もう1つ、語り手が長くても数ページ単位で代わり、その人数も5〜6人ぐらいになります。そして、それらの語り手よりも死んだ江崎ハルナの存在感があまりにも大きく、人物に感情移入がしにくかったです。このような点から、僕にとっては必ずしも読みやすい小説ではなかったというのが本当のところです。<br>
     しかし、独特の不思議な小説世界はとても魅力的です。コアなミステリファンの方にお勧めします。

  •  みんな飛び降りて死んじゃった。なんでだろう。<br>
     女子校で、生徒が墜死した。<br>
     生徒の死に関してさまざまな噂が飛び交う中、今度は教師が墜死する。<br>
     その高校教師は、墜死した女子生徒と共に一作の小説を書き上げ、新人賞を受賞していたが、それを辞退していた。<br>
     二人の死を調べる女子生徒は、その作品が盗作だと知る。<br>
     いったい二人の死の真相は。<br>
    <br>
     夢野久作の「ドグラマグラ」は、一度読むと精神に異常をきたす、なんて言われる奇書です。<br>
     わたしはこの「ヘビイチゴサナトリウム」を読んで、目眩を覚えました。<br>
     境界線が見えないというか、どこからどこまでが真実で、どこからどこまでが「騙し」なのだろう、と。<br>
     正直、いまいち理解出来ていない、というのが感想。複雑に入り組んだ構造をしているから。<br>
    <br>
     最初はサスペンス風の様相を見せて、後に「密室だと気づく」なんて流れは今まで見たことがありませんでした。<br>
     そういう意味で、面白くはありますし、何か心に残ります。<br>
     この不思議な感じがたまりません。<br>
    <br>
     うまく理解は出来ていないけれど、好きな本。<br>
     いつか再読したいです。<br>

     まあしかし、詰め込みすぎであることも、否めない。

  • 高校の図書室

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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