晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア 26)
- 東京創元社 (2006年9月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017309
作品紹介・あらすじ
以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった…!「本の雑誌」二〇〇六年上半期ベストテンの堂々第二位に輝いた「配達あかずきん」で今もっとも注目を集める著者、初の長編推理小説。
感想・レビュー・書評
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27年前の殺人事件の幽霊など。
一歩間違えば横溝正史にみたいにおどろおどろしくなりそうなのが書店というフィルターを通す事でライトな感じになったと思います。
シリーズ2作目が長編とは思わなかったですね。
自分は短編の方が味があると思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出来過ぎ纏まりすぎな印象はあるが、安心して楽しめるミステリーとして、とても良い。
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成風堂書店事件メモ シリーズ2 (出張編)
ある日、駅ビル内の書店「成風堂」で働く、杏子のもとに、元同僚の美保から手紙が届いた。
彼女が勤める長野の老舗書店に幽霊が出るようになり、それがもとで、店が閉店するかもしれない。
是非とも『本屋にまつわる謎ならば、何でも綺麗さっぱり解いてしまう、アルバイト店員の多絵』と二人で、長野まで来て、幽霊騒動を解決して欲しいと言う。
休暇をとり、長野まで赴いた二人は、調べるうちに、謎は、27年前に地元有名作家が弟子に殺された事件が、関係している事に行き着いた。 -
サブタイトルに出張編と書かれてたので、本屋の仕事で出張かと思ったけど違って、『探偵業』の出張で笑えた。
今までこのシリーズを読むとシャーロック・ホームズを思い浮かべてた。でも今回は、依頼があって電車で目的地まで行ったりしてたから、ポアロとか金田一耕助が頭に浮かんでしまった。往年の名探偵ばかり出てきちゃう。
今回、本当の多絵ちゃんがわかってよかった。多絵ちゃんにとって杏子との出会いは、素晴らしいものだったんだと思い、少しジーンときた。
多絵ちゃんが聴き込みをしてる時に「誰かが嘘を言ってる」と言ってたので、注意深く読んだけど、結局最後の方まで真相がわからなくてちょっと悔しい。
小松秋郎の真実が分かった時は、なんとも言えない気持ちになってしまった。だから、何も言わなかったのかと思いせつなかった。
職場でよくある事なんだけど、最初からある件に関わっていると間違えに気付かないけど、全く関わってない人が見ると割とすぐに間違えに気付く事がある。この本はそれと一緒だなと思う。殺人事件から27年後に女子大生が、たった3日で事件解決に臨むという設定は少し無理があるのかな?と思ったけど、このシリーズなら許せてしまう。「成風堂」シリーズ、私は好きだな。 -
今回は前作のような短編ではないため、かなりスローペースでしたが、相変わらず本や書店を愛する気持ちがずんずん伝わってきて嬉しくなります。
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「本格書店ミステリ」と銘打たれたシリーズの二作目は、出張編と題された長編です。
このシリーズは、個人的には短編集の方が合っているように思うのですが、一つの謎に腰を据えて取り組む長編も時には良いものですね。
読み応えがありました。
冒頭にある、書店員ならではのアリバイ証明のエピソードが印象的で、物語に引き込まれます。
舞台となる地方の書店の雰囲気もとても素敵で、もし実際にあるのなら是非行きたい、そんな気持ちになりました。 -
٩(๑•̀‧̫•́๑) و
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元同僚が勤務する歴史ある書店で謎解き。
今までのほわほわした謎と違い、バッチリ殺人だったのがちょっと意外でした。でも、変わらず本にまつわる小ネタもあり、楽しく読めました。
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面白かった。
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出張編とわかっていても威風堂がメインででてこないのはやはり寂しい。
長編ならではの様々な伏線をひっぱりすぎて最後バタバタに。個人的には物足りないような。
次回はまたまた短編集とのこと。期待したい。