- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488025663
作品紹介・あらすじ
コロナ禍で厳しい日々の続く飲食店業界。〈パ・マル〉でも、テイクアウト・メニューを考えたり、料理教室を始めたり……。そんな中でも、料理教室で起きたトラブル、ひとりでテイクアウトを買いにくる男子中学生の事情、自身のレストランにスタッフが定着しないのはなぜかと嘆く他店のシェフ等々、名探偵シェフ三舟のまわりには解くべき謎がいっぱい。待望のシリーズ第4巻。
感想・レビュー・書評
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ビストロ「パ・マル」は、下町にある小さなフレンチレストラン、「パ・マル」は、フランス語で「わるくない」という意味で、三船シェフ、志木スーシェフ、金子ソムリエ、そしてギャルソンの高築の4人で主に切り盛りしているお店…シリーズ4作目で、テレビドラマにもなった作品です。
今回も三船シェフが、来店者自身が気づきを得られるような「フランス料理」を提供する。大きな事件の推理をするとか、深まっていく謎を解くとか…そういうお話では決してなくて、どちらかといえばささやかな感じだけれど、だけどそれがまた家庭的というのかいい感じなんですよねぇ~この作品っ!私、フランス料理には縁遠い生活をしているので、この作品に出てくるお料理も実はピンとこないんです。それでも、共感できる「パ・マル」の4人や、お客さんとの距離が近く感じられるんです。
娘の高校合格祝いに訪れた家族、テイクアウト商品を度々1人分購入していく男子中学生、開催した料理教室での参加者同士のトラブル、母のことを思う2人兄弟、プロポーズを意識した恋人同士、他店のオーナーとシェフ、また従業員が定着しないと悩む他店のシェフなどが登場します。コロナ禍や世界情勢の悪化による影響も、過大に受けてしまった「パ・マル」ですが、これからも応援したい気持ちになります(*^^*) -
近藤さんのシリーズ作品で唯一追いかけているビストロシリーズ最新作。
今回もテンポよく読めた。
舞台である〈パ・マル〉は肩肘張らずに行けるビストロという設定だが、庶民の私にはやはり敷居が高い。
表題作は主人公・高築(ギャルソン)のいとこが〈パ・マル〉でサプライズプロポーズをしたいという話なのだが、高築が思うようにサプライズでこういうお店に連れて来られるのは困る。いくら普段着で良いと言われても。
今回収録されている七編を通して感じたのは思いやり。相手の立場に立って考えること。
言葉にするのは簡単だが実は難しい。
そして思いやりだとおもっていたり正義だと思っていたことも、時にはそれも独りよがりな考えだったり。
それを料理で解きほぐしたり、いい方向へと気持ちを向けてくれるのが三舟シェフなのだが、このシリーズの良いところは三舟シェフだけが探偵役として前に出るのではなく、スーシェフ・志村、ソムリエール・金子、ギャルソン・高築の店員全員で凝り固まった客たちの心をほぐしてくれている。
今回はコロナ禍やロシアの軍事進攻などで厳しい状況にある飲食業界についても描かれている。
それでも店員を削減したり休業することもなく頑張っていられるのは、普段はまったく顔を出さないオーナーの力がかなりある。
いい加減に見えて商才はあるんだなと改めて実感。
それと印象に残ったのは「幻想のフリカッセ」。
プロの料理人が親であるというのは羨ましいけれど難しいことでもあるのだなと思った。
あと三舟シェフのきついところと優しいところ、両方見られて面白かった。失礼な人には失礼に、悩んでいる人には優しく、臨機応変に対応している器用さがあるのが面白かった。
つい肩肘張ってしまいそうになるフランス料理だが、フランスが農業大国だからこそこいう美味しい料理が生まれたのだというのは興味深い。フランスの地方料理も美味しそうだ。 -
シリーズものとは知らず4作目のこちらから。またやってしまった…
でも、すんなり入っていけたので問題なし。
コロナ禍の飲食店の様子が、3年前のことなのにすでに懐かしい気分。
謎解きはほんの少しだったけど、とにかくお料理が美味しそう。居心地のよさそうなカジュアルフレンチで好みだなぁ。
30ページ程度×7編で、あっという間に読了。-
ハッピアワーをきめたk村さん
ロードレースシリーズ知ってますよー
こちらも面白いのですね
是非読みます!
でもでも、読みたいシリーズ本が山...ハッピアワーをきめたk村さん
ロードレースシリーズ知ってますよー
こちらも面白いのですね
是非読みます!
でもでも、読みたいシリーズ本が山積みで…
同時進行させると、頭の中が大混乱してしまいそうなので、順番にいきますねー(*^-^*)2024/03/17 -
2024/03/17
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2024/03/17
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待望のシリーズ第4巻!ビストロ「パ・マル」にもついにコロナ禍やウクライナ侵攻の余波が…。テイクアウトや料理教室という新しい試みも取り入れ、どうにかやっていく様子が窺えた。シェフ、料理人、ソムリエ、ギャルソンの4名は第1作から同じメンバー&良いキャラクターで安心感がある。彼らは近すぎず心地よい適度な人間関係を築いていて、お店に来たお客さんのとる行動の謎を協力して解いくていく過程が面白い。毎回、フランス郷土料理や家庭料理、色々な食材のことが知れるのも楽しい。これまでの作品と同様、近所にあったら常連になりたい魅力的なお店だった。
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読みやすく、複雑でもないから、大好きなシリーズ。
コロナ禍、飲食業界は本当に大変だったと思う。
あまり出番はないけどやり手と思われるオーナー発案のお料理教室や、テイクアウトからの物語。
短編だからあっという間に読み終わっちゃいました。
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シリーズ第4弾。
変わらないビストロ「パ・マル」のメンバーだが、その「パ・マル」にもコロナの影響が・・・
非常事態宣言で思うようにお店が経営出来ない中、「パ・マル」でもテイクアウトを始めたり、料理教室を開催したり、様々なアイディアで困難を乗り切る。
そんなイレギュラーな中にも描かれる小さな謎。
決して高くない「パ・マル」のテイクアウトのお弁当を遊歩道で一人で食べる少年の目的とは?
料理教室に一人で参加し、始終不機嫌な表情をしている男性の心中とは?
些細な謎をシェフの鋭い観察眼で見抜いていくのが、やはりこのシリーズのいいところ。
営業形態は変わっても、シェフは変わらず・・・と言ったところか。
コロナが落ち着いた後半では、ウクライナ侵攻による物価高が飲食店に与える影響は赤裸々に描かれており、社会問題としても、考えさせられる内容になっている。
それにしても、本のタイトルになっている「間の悪いスフレ」
あまりにもその通りで、思わずクスリとしてしまった。 -
久しぶりのパ・マルと三舟シェフ。
コロナ禍とウクライナ侵攻で飲食店の激震や輸入の打撃がモロに影響受けてるのが伝わる。
飲食店に関わっていない人からは見えなかった苦しみを、パ・マルが後世に伝えてくれている。
そして、数々の偏見や差別をフランスの家庭料理とシェフの職人風な語り口がふんわりと嗜めたり包み込んでくれるのは相変わらず。
読みやすいし、やっぱりお腹が空く。 -
近藤史恵さんの作品で
私の初読みは「ビストロ・パ・マル」シリーズ第一弾の『タルト・タタンの夢』だった。
”ビストロ・パ・マル”はフランス家庭料理の人気店。
シェフの三舟、スーシェフの志村、ソムリエールの金子、ギャルソンの高築
4人が働く小さなビストロに持ち込まれる小さなミステリ。
第2弾『ヴァン・ショーをあなたに』
第3弾『マカロンはマカロン』
そして、第4弾が『間の悪いスフレ』
今回も三舟シェフのもとには
小さなミステリが迷い込んでくる。
「美味しそう~」と呟きたくなる料理とワインと共に。
グルメ&ライトミステリの美味しくて楽しい時間。
なのだが…
あぁ、やっぱりこの小説もコロナ禍での出来事。
第5弾の頃には
コロナとは無縁の世界になっていてほしい…
切なる願い。
もう、4作目出てますよぉ~♪
そうなんです、とっても読みやすいんですよねぇ(^O^)/
「パ・マル」もコロナ禍の時短...
もう、4作目出てますよぉ~♪
そうなんです、とっても読みやすいんですよねぇ(^O^)/
「パ・マル」もコロナ禍の時短営業とか
世界情勢の悪化から、結構苦しい選択を迫られたりします…。
いつか、読んでみてくださいネ!!
でも…やっぱシャールさんの「マカン・マラン」が
好きだったりします(^-^;
きっとシャールさんを、マカン・マランを超えるのは出てこないかも…
もし、超えれるとしたらそれは続編の「マカン・マラン」だけかも…(...
きっとシャールさんを、マカン・マランを超えるのは出てこないかも…
もし、超えれるとしたらそれは続編の「マカン・マラン」だけかも…(๑•̀ㅂ•́)و✧
そうなんですよねぇ…もう、やっぱ、行きつくとこはそこ、
「マカン・マラン」続編ですよね!!
ホント、続編出ないかなぁ...
そうなんですよねぇ…もう、やっぱ、行きつくとこはそこ、
「マカン・マラン」続編ですよね!!
ホント、続編出ないかなぁ…ホント、熱望してます(*'▽')