いつもが消えた日 (お蔦さんの神楽坂日記)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 367
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027278

作品紹介・あらすじ

望の後輩・有斗ただひとりを残して突然失踪した家族は、一体どこへ? お蔦さんの活躍がますます光る、人情味あふれる〈お蔦さんの神楽坂日記〉シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 神楽坂日記の二作目。前作の短編集と違って起きる事件がかなり大事だけど、正直なところ、この作家さんが救いようのないラストにするわけないという安心感からそこまでドキドキせずに読めた。なんせいつものことだけど、登場人物全員が魅力的。そして出てくる料理が美味しそう。

  • お蔦さん、粋でかっこいい。そして、料理が美味しそう。レシピが欲しい。

  • 第二弾、今回は長編ミステリー、神楽坂でこんな事件が起きちゃうかあって大きな事件を望くんと蔦ばあちゃんが解決していく今回も望くんの料理も出てくるが出来合い物も増えたかな……

  • このシリーズ読んだの2冊目だけど、こんなに好きな余韻に浸れると思ってなかった。

  • ミステリシリーズ3冊イッキ読み。その②。
    ここから「お蔦さんの神楽坂日記」というサブタイつき。
    第一弾は登場人物の広がりとともに短編仕立てだったけれど、この作品はひとつの大きな事件を1本描いたかんじ。
    望の通う私立中の後輩の家族が失踪、家には大量の血、いろいろあってお蔦さんの家でその後輩を預かることになり、、

    1冊目のとき洋平と彰彦がサッカーについて語るシーンにちょろっとでてきてた存在の有斗、あのときにはすでに作者にはこの構想もあったのかなぁ。まず彰彦との関係性も土台が把握できていたからこそ、ふつうなら預かる展開にはならないちょっと無理な掴みも、受け入れられる。
    被害者と加害者と線引きがあいまいな事件で、何故、という胸のつっかかりがとれる展開ではないんだけれど、この先はすこし明るい余韻を残して終わるラストなので読後感もよい。ひとの弱い部分に共感もできる。人は助けたり助けられたり。そうありたい。

  • 闇金。復讐。
    闇金に金を借りたせいで、父親が自殺した子供が、大人になって、その闇金業者に復讐。
    闇金業者の息子は、自分の教え子だった。
    お蔦さんがスーパーマン過ぎる。この手の話にありがち。安楽椅子探偵か。
    日常系の話に、無理に非日常を持ってきた。
    タイトルそのまま。

  • 今回は長編。
    望くんの後輩である悠斗が家に帰ると、家族がいなくなってしまっていた。一人残された悠斗は、お蔦さんが後輩を預かることに。

    事件の背景が意外で面白かったが。

  • <拙> ミステリー風の物語の展開と,舞台になった東京神楽坂とは全く何の関連性も見いだせない・・・いわば,なんだこれは(・ω・)的な・・・いやはや偶にはこういう読書もあるよ.とほほ.

  • 日常の事件とは言えない大変な事件に主人公の望は巻き込まれてしまう。望の友人の後輩有斗の一家が有斗を残して消えてしまったのだ。家に血だまりを残して。
    その有斗を望とお蔦さんは預かり、事件の解決にも動き出す。有斗を弟のように思い、守る望の熱い気持ち、お蔦さんや近所の人たちの温かい人情。どちらもいい!
    解決は?それは読んでのお楽しみ。でも、相変わらず、望の作る料理は手が込んでいて、美味しそうだ。

  • シリーズ二作目。突然消えてしまった「いつも」。両親と姉の姿はなく残されたのは血溜り。当事者である少年が心憎いほどいい子で一生懸命で読んでいて切なく、先が気になって一気に読んでしまいました。今回は長編でこの事件に二人は関わっていくわけですが二人のスタンスは一作目と変わらずお蔦さんは凛と美しく、望は相変わらず料理でみんなの気持ちを救っています。話のテーマは前回以上に重く、過去も絡みいろいろな意味で辛いのですが二人の人柄ゆえなのか素敵な人ばかりの神楽坂の住人が優しい気持ちを運んでくれました。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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