世界推理短編傑作集1【新版】 (創元推理文庫)

制作 : 江戸川 乱歩 
  • 東京創元社
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本棚登録 : 391
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488100070

作品紹介・あらすじ

珠玉の推理短編を年代順に集成し、1960年初版で以来版を重ね現在に至る傑作アンソロジー『世界短編傑作集』を完全リニューアル! 第一巻は巻頭に編者江戸川乱歩の「序」を配し、1844年のポオ「盗まれた手紙」に始まり、コリンズ「人を呪わば」、ドイル「赤毛組合」、フットレル「十三号独房の問題」などを収録。オルツィ「ダブリン事件」は新訳、チェーホフ「安全マッチ」はロシア語からの翻訳に変更。新カバー、新解説。

感想・レビュー・書評

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  • 名作揃い。礎となったポオやドイルはもちろん、コリンズ『人を呪わば』やチェーホフ『安全マッチ』フットレル『十三号独房の問題』など黎明期のパワー感じた。この傑作選が編纂された経緯や新版での変更点など記した巻末の戸川安宣氏の文も良い。

    • たださん
      111108さん、お返事ありがとうございます♪

      ああ、やはりそうでしたか。
      今、手元に、買った旧版があって、それらが無いのを確認いたしまし...
      111108さん、お返事ありがとうございます♪

      ああ、やはりそうでしたか。
      今、手元に、買った旧版があって、それらが無いのを確認いたしました(T_T)
      しかし、中島河太郎さんの解説があるので、それに注目したいと思います。

      「赤毛組合」は既読ですが、他の作品と、戸川さんの巻末の文が気になるので、新版も読まないとですね・・ということは、1に限らず、新版には全て、追加があるということなのかもしれませんね。
      2022/10/22
    • 111108さん
      たださん

      ああ、この前手に入れたのは旧版だったのですね。逆に今手に入れ難いものなのでは?中島河太郎さんの解説、ちょっとうらやましいです。
      ...
      たださん

      ああ、この前手に入れたのは旧版だったのですね。逆に今手に入れ難いものなのでは?中島河太郎さんの解説、ちょっとうらやましいです。

      戸川さんの文によると旧版では乱歩の嗜好でアトランダムに集められてた物を新版で年代順に変えたそうです。巻末の表によると旧版の1巻には(私的には)問題作の『放心家組合』も入っている!
      2022/10/22
    • たださん
      111108さん、こんにちは。

      そうなんです。確かに、旧版には旧版の良さがありますよね。
      大切に持っておきます(^_^)

      そして、「放心...
      111108さん、こんにちは。

      そうなんです。確かに、旧版には旧版の良さがありますよね。
      大切に持っておきます(^_^)

      そして、「放心家組合」。
      問題作というのが分かってるのか、ラストに収録されてますよ。早く読みたいところですが、図書館本を読み終えるため、もう少々お待ちを(^^;)
      2022/10/23
  • 有栖川有栖氏の「密室大図鑑」で紹介されていたので図書館で借りた本。
    最近海外ミステリーが楽しいからワクワクしながら読んだ。全8作品。

    面白かったのは「十三号独房の問題」と「赤毛組合」
    印象に残ったのは「医師とその妻と時計」かな。
    あ、「ダブリン事件」も好き。 


    以下ネタバレ


    「十三号独房の問題」は事件が起こっているわけでもなく、ゲームとして脱獄する話だからか、読んでいて楽しかった。もう、所長が不憫で……(笑)ネズミの抜け道から外部の協力者と連絡取るってマジか!ってなったわ(笑)すごいなー。面白い。
    「赤毛組合」は言わずもがな(笑)個人的にホームズが好きではないのだけど(いちいち鼻につく)ミステリーとしては一番かも。コナンドイルすげぇ。質屋の主人が出会った謎の副業。理由がまさかの自宅から引っ張り出すこと!昔に読んでいたはずなのに、忘れてたから普通にラスト驚いた(笑)
    「医師とその妻と時計」はタイトルが秀逸。なんで時計?と思っていたら、ラストでああ!ってなった。悲しくて辛い話。これしか道はなかったのか。
    「ダブリン事件」は隅の老人というキャラがいい。これはシリーズ読みたいな。謎的には「兄弟どっちもあかんやん」ですが(笑)兄の方がマシかな。道を外すなら早めにってことか(違う)

    「人を呪わば」と「レントン館盗難事件」はバカミスだよね。レントン館の犯人とトリックを知った時は膝から崩れ落ちかけたわ。鸚鵡かよ!!(笑)
    「盗まれた手紙」は人間の行動心理を利用したトリックだよなー。これがおよそ200年前に書かれていることがすごい。


    「安全マッチ」だけは登場人物の名前が難しくて読みきれず。残念。

  • そのタイトルの通り、有名な作品ばかりが集められた(であろう)短編ミステリのアンソロジー。とはいえ、読んだことのあるものは少なかったです。しかし読んでいないはずなのにネタだけ知っていた作品が二、三あったのはこれはどういうことだろう(苦笑)。
    お気に入りはジャック・フットレル「十三号独房の問題」。これ、読んでいないにもかかわらずなぜかネタだけは知っていたのですが。それでも面白さはそがれませんでした。いったい何をどうするのか、不可解な行動のわけは何なのか、ってなあたりを読んでいるだけでわくわくするなあ。
    アンナ・キャサリン・グリーン「医師とその妻と時計」も好きな作品。なんともいえない悲劇的な物語なのだけれど、印象に残りました。

  • 乱歩が選んだ海外古典ミステリの傑作選。
    この時代の作品はトリックやロジックが洗練されておらず稚拙な印象を受けるものが多いが、そこがまた味になっていて好き。
    中でもロバート・バー「放心家組合」の変なトリックが愉快。

  • 『赤毛組合』は読むのが二度目だけど相変わらず面白かった
    『レントン館盗難事件』が現代の推理小説と似た書き口で面白くて好き

  • 「警視総監とその一党があんなにしょっちゅう失敗するのは、まず知性の一致が欠如しているせいだし、更に言えば、自分があいてどっている知性に対する測定の間違い、と言うよりもむしろ測定の欠如のせいなんだ」

    2019/5/27読了
    旧『世界短編傑作集』を再編、一部再訳出した新版で、これは文学的遺産であろう、と5巻セットを一気買いしてしまった。収録作はタイトル通りに傑作揃いだったが、第1巻はミステリの始祖に敬意を表し、エドガー・アラン・ポオ『盗まれた手紙』(丸山才一 訳)より引用。

  • 19世紀から20世紀にかけて著された短編が8作。
    エドガー・アラン・ポオの「盗まれた手紙」やコナン・ドイルの「赤毛組合」といった超メジャー作品もあれば、アントン・チェーホフが味のあるミステリーを書いていたのか、と教えてくれる掌編も。

    個人的に目当てにしていたのはジャック・フットレルの「十三号独房の問題」だったが、"思考機械"のまさしく緻密なロジカルシンキングを追体験できる名作であった。
    解説で触れられているように、かのタイタニック号の事故で早逝してしまったのが実に残念だ。

  • 初めて読んだ話が多く、この作家の本も読んでみたいなと思わせてくれた。短編というページ数の制約のなかで展開を考えなくてはならないとなると個性が出るなと体感。本書の中の解説部分にもあったように、ドイルの赤毛組合はまとまり具合がよく出来がいい。

  • 有名すぎるものも、初めて出会うものも。昔の作品なのでオチが読めるものも多いけど、始祖だと思うと感慨深い。
    『赤毛組合』群を抜いてる。発想が壮大かつ無理のないもので唸らされた。
    『十三号独房の問題』意外と力技だった。

  • 短編ミステリはいいものです。

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