- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488110062
感想・レビュー・書評
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奇想天外。7人(日曜~土曜)の無政府主義者の秘密結社。そこに乗り込む主人公の詩人は木曜。次々明らかになるメンバーの正体。ブラウン神父で有名な著者の代表作ともいうべき長編推理小説ですが、やや理屈っぽく、カソリックの思想を随所に感じさせます。
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うーん、これはミステリなんだろうか? ブラウン神父のイメージが随分と変わったw
に、しても、吉田健一の翻訳でミステリ(?)を読むのは不思議な感覚だ……。 -
あれよあれよの大展開(後半)
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長編小説。無政府主義を唱えるグレゴリーの前に、サイムという男が現れ無政府主義者ならば人前におおっぴらに出ることはないと指摘したことで、グレゴリーはサイムに秘密を守る上である秘密を教える。その先でサイムを待ち構えていたものとは――。長編推理小説として紹介されていたけれど、推理小説ではなく、どちらかというと冒険スリラーみたいな感じでしょうか。物語が進むうちに秘密が明かされ、その秘密が明かされたとき、新しい物語が始まるある種の二段階構成はよかったですね。ストーリーもなかなか面白かったのですが、二段階目はちょっと風刺が強いせいかいまいち理解できなかったりもしてるのですが……。スリラー系も嫌いではないので楽しめましたが、推理小説として入ってしまうと、ちょっと虚を突かれたような感じになりますかね……。
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緊張と弛緩の対比が鮮やか。委員の正体が明らかになることで、恐怖を演出するためのナンセンスがユーモアへと反転する。《逆説と諧謔の大家》としてのチェスタトンの味がよく出ている作品だと思う。
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私にはある魂胆があった。ある時代の風俗を知りたければその時代のミステリを読むのが一番だ。世界を支配する力は富ではなく情報である。これは今も昔も変わらない。ある時代は巫女(みこ)や霊媒師が、またある時代は王や貴族が、そしてまたある時代は軍や政治家が情報を牛耳ってきた。現代ではメディアが一手に支配している。
http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20100314/p5 -
2009/07/05読了。
推理小説って一般には分類されているようだが、どう読んでもファンタジー。
一つの世界を比喩を使って全体像を明かにしようとしていること。
驚くべき事は、1908年発売なのに近代のもつ「何も真理として信じることができない」相対主義の闇を描いていて、
それをキリスト教的な世界観「神」との対決を書いていること。
対決といってもまともな戦いにもなっていなくて、お釈迦様の手の上を飛んでいる孫悟空のようなものであるが。
山尾悠子とか、萩尾望都とかファンタジーやSFを中心に好んでいる人にもっと呼んで欲しい本。
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ストーリー展開が面白かったけれど、私には難解だった…。キリスト教的考え方とか理解していたらもっとわかるのかしら。。
ブラウン神父シリーズ好きです。 -
この本の意味するところが、私にはまったくわかりません。わかりませんがしかし、手に汗にぎって読みました。いろんな場面であっけにとられましたがそれはあまりにおかしくてです。吉田健一の訳文がおかしかったのかなあ。いつか英語で読んでみたいです。きっとさらに意味不明でしょうが…。