青銅ランプの呪 (創元推理文庫 119-6)

  • 東京創元社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488119065

感想・レビュー・書評

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  • 4-488-11906-9 430p 1997・6・27 4版

  • エジプトで発掘された青銅ランプは、持ち主が消失するという言い伝えがあった。それをイギリスに持ち帰ったヘレンが自分の屋敷に着いたところで忽然と姿を消す。H・M卿は行きがかり上、事件に関わることになるが…
    エジプトの呪い、怪しい預言者の予言、超常現象かと思われる不可能犯罪、腹に一物ありそうな登場人物たち、謎めいた行動。そしてH・M卿の奇行と脱力系トリックには思わず、おい、と突っ込みたくなってしまった。まさにカーの真骨頂といっていいかも。面白かったけど。

  • H・M卿シリーズです。
    本書はカーがエラリー・クイーンと一晩語り明かしたあげく、推理小説の発端は人間消失の謎にまさるものなしとの結論から書かれた作品です。
    長いです。
    女流探険家がエジプトの遺跡から発掘した青銅ランプは持ち主が消失するという言い伝えがあり、イギリスへ帰国したばかりの考古学者の娘が忽然と姿を消してしまいます。
    トリックが解明した時は本当にこのトリックは通用するのかと思ってしまいましたが、少し無理矢理に納得する事も出来ると思います。

  • これはミステリーではなく
    ジョーク作品でも
    十分通用します。
    だってあまりにもできすぎちゃっていて
    どうしたのさ?と思うこと間違いなしですから。

    あくまでもファンのための作品なので
    H・M卿の超狂気に満ちた行動を
    見たい人にはお勧めです。
    エジプトまで来て何しているんですか!!

    何から何までが
    まるで一人芝居のごとく
    進んでいきます。
    のろいにまつわる失踪、
    そして失踪人の父の失踪。
    こちらが入る余地はありませんっ。

    まあ考えないで読めるのはいいか。

  • H.M卿 

  • H・M卿シリーズ

    エジプトで発見された青銅のランプ。エジプトからの帰国直前青銅のランプを持つヘレン・ローリングに対し不吉な予言をするアリム・ベイ。タクシーの運転手と争うH・M。H・Mに相談を持ちかけたヘレンの変心。ヘレンの帰国を持つ友人オードリー・ヴェーン、恋人キット・ファレル。セヴァーン館へ入ったまま消えたヘレン。ホールに残された青銅のランプ。新しく雇われた使用人たち。H・Mの訪問。消えたヘレンの母親の肖像。肖像を追うH・M。絵画修繕屋ジュリア・マンスフィールド。骨董品蒐集家レオ・ボーモントの登場。ヘレンの父親セヴァーン卿が発掘した黄金の短剣と黄金の香箱を追う人びと。秘書であるサンディと共に帰国したセヴァーン卿。セヴァーン館に入り消えたセヴァーン卿。夜中にキットを訪れたヘレン。消えたH・M。

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著者プロフィール

Carter Dickson (1906-1977)
本名ジョン・ディクスン・カー。エラリー・クイーン、アガサ・クリスティーらとともにパズラー黄金時代を代表する作家のひとり。アメリカ合衆国のペンシルベニア州に生まれる。1930年、カー名義の『夜歩く』で彗星のようにデビュー。怪事件の連続と複雑な話を読ませる筆力で地歩を築く。1932年にイギリスに渡り、第二次世界大戦の勃発で一時帰国するも、再び渡英、その後空襲で家を失い、1947年にアメリカに帰国した。カー、ディクスンの二つの名義を使って、アンリ・バンコラン、ギデオン・フェル博士、ヘンリー・メリヴェール卿(H・M卿)らの名探偵を主人公に、密室、人間消失、足跡のない殺人など、不可能興味満点の本格ミステリを次々に発表、「不可能犯罪の巨匠」「密室のカー」と言われた。晩年には歴史ミステリの執筆も手掛け、このジャンルの先駆者ともされる。代表作に、「密室講義」でも知られる『三つの棺』(35)、『火刑法廷』(37)、『ユダの窓』(38)、『ビロードの悪魔』(51)などがある。

「2023年 『五つの箱の死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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