発火点 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488127138

作品紹介・あらすじ

猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチが失踪。彼の所有地からは2人の男の射殺体が発見されていた。殺害されたのは連邦政府環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解かつ冷酷な仕打ちを受けていた。ジョーは、狩りの名手で山を知り尽くしているブッチを追うが……。大自然を舞台に展開される予測不可能な追跡劇の行方と、事件に隠された巧妙な陰謀とは。手に汗握り、一気読み間違いなしの大迫力冒険サスペンス!〈猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ〉新作登場。

感想・レビュー・書評

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  • 不穏な雰囲気で始まる。殺害された2人の環境管理官。容疑者をそれと知らず取り逃がしたピケットは山狩りに強制参加させられるが。

    ジョー・ピケットシリーズの1冊。キンドルアンリミテッドになっていたのでうっかり読んでしまったけど、これほどはまるとは。シリーズは長くなると冗長になるイメージがあったけど、謎解き要素といいアクション要素といい、最後に一矢報いる感じといい、家族のサイドストーリーといい、完全に好みすぎる。
    アメリカ中西部の大自然とか野生動物とかの描写が多いのもよき。これは、続きが気になってしまう!!

  • 猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ、13作目。(電子書籍を別にすると12作目)
    「鷹の王」に続く作品。
    今作から版元が創元推理文庫に代わって、引き続き発行されてます。

    ジョー・ピケットは広大なワイオミング州で、国立公園を管理する仕事を愛し、大自然に日夜触れている男。
    一見ごく普通の善良な人物だが、小さな兆候も目に留め、どんな難題にも愚直なまでに対処し、逃げることなく突き進む。
    その結果、豪放な知事には信頼されているが、与えられた車両は何度も大破、堅苦しい上司とは反りが合わない。

    環境保護局から、裁定指令を持ってやってきた役人二人がいた。ジョーの知人のブッチの所へ。彼らはなぜか、武器を所持していた。
    ところが、死体で発見され、ブッチは最有力容疑者に。
    ブッチは工務店を営む寡黙な男で、ジョーの娘ルーシーの親友ハナの父親だった。
    たまたまブッチに出会っていたジョーは、事態に不審を覚えます。

    環境保護局のバティスタという癖のある人物が強硬策を取ろうと躍起となる。命令を受けた捜査官アンダーウッドは、慣れない乗馬用の馬に乗った部下らを従え、険しい山中に分け入るのだ。
    ジョーはブッチの命を守ろうと同行することに。

    一方、妻のメアリーベスは、かっては有名だったホテルを改築し再開発するという企画に乗りますが、そちらにも難題が起こります。
    8月半ば、前作から1年近く経ち、1作目からは13年ほどになるそう。(シェリダン7歳だったもんね。)

    ブッチに賞金が懸けられたと聞いた元保安官マクラナハンは案内人と銃の達人を連れて、ブッチの居所を探しに向かう。
    ジョーの宿敵ともいうべき強欲なマクラナハンと、いい加減男の案内人、おまけに銃を撃ちたくて仕方がない男まで加わった大混乱。

    そもそも環境保護局がブッチに押し付けてきた難題が非情過ぎて、先を読みたくなくなるほどなのだが。
    いえ、どんどん意外な展開していきますからねえ~(笑)
    事件は実際に起きた出来事を反映しているそう。
    経過はもちろん一捻り二捻りしてあり、森林火災まで起きて、大自然の中での決死の脱出行となる大迫力。

    家族が晒される苦悩には、胸苦しくなりますが。
    善意の折れない強さ、互いを守ろうとする熱い思いが切ない。
    レベルの高い作品が続くことにも感嘆します。

  • こいつの面白さはアレですな。
    「事件は現場で起きている!」ってアレ
    東京お台場でもワイオミングの山の中でも……

    しかし、主人公ジョー・ピケットはいい男ですね〜、まぁ現実には滅多にいないですけど。

    始まりから終わりまで、森の中。
    特に後半の迫る山火事と丸太での渓谷下りは、圧巻!
    迫力がありました。

  • 自然の厳しさが見え隠れする。
    ジョ-のファンになりそう!

  • いやー、面白かった。正直であろうとするジョー。薄汚いマクラナハンや異常者バティスタなど、多彩な人物が登場し、物語を盛り上げる。最後は悪魔の化身、ネイト! 素晴らしい! この存在感はどうだ! へなちょこ暗殺者(灰色男)を懲らしめてやってくれ、ネイト!
    人間の邪悪さ、忍耐強さ、人を信じる強い心、親子の情愛、何度目頭が熱くなったことか。傑作です。

  • 面白かったけど胸糞すぎて読まなきゃよかったの方が気持ちがでかい。クリミナルマインドの胸糞全振り回くらいの胸糞さ。話の展開も若干クリミナルマインドっぽい。読み終わった後もしばらく落ち込んでしまう。

    性格終わってる奴終わってんだよな…って言う気持ちとちょっと露骨な田舎万歳感がすげーな…って言う気持ちと…面白くなかった訳ではないし楽しんだは楽しんだけどその5倍くらい読んでげんなりした。読まなきゃよかった〜〜〜 つってもこの読まなきゃよかったはよくできてる胸糞映画を見たときの見なきゃよかった〜に近い気持ちなのでまあ……記憶に尿道結石みたいな形で残る小説になった。

    アメリカ絶対住みたくね〜〜〜〜

    シリーズもので過去作の話もちらほら出てくるけど全然単品で読める。他作品読もうとは…思わないな…

  • 初読の作家さん。シリーズものと知らず、読んだのですが思いがけずグイグイ引き込まれる面白さでした。真相に深い愛情を感じました。シリーズをこれまで全く存じ上げず、損をしてた気分です。これから取り戻したいです。何から読んだら良いですかね?年の瀬に良い出会いでした。楽しみが増えました。

  • 猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチの所有地から2人の男の射殺体が発見された。殺されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解で冷酷な仕打ちを受けていた。逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれる。大自然を舞台に展開される、予測不可能な追跡劇の行方は。手に汗握る一気読み間違いなしの冒険サスペンス!

    シリーズ第13作。5作目から前作までは未読のまま。この密度、たまりません。

  • 誠実そうなジョー・ピケット。過去のシリーズを探してみよ。
    それにしてもちょっと無茶苦茶な気もするが。

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