- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488273118
作品紹介・あらすじ
かつて伝説の諜報員だった、警察署長ブルーノの友人が殺された! 緻密な構成と驚愕の真相で社会問題をえぐる、ベテランジャーナリストが放つ傑作警察小説。
感想・レビュー・書評
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警察署長ブルーノのシリーズ3作目。
好感の持てる作品です。
フランスの、のどかなサンドニ村。
ブルーノは警察署長といっても、村でただ一人の警察官。
村長の直属で、地域に溶け込んでいる駐在さんのような立場。いや、もっと存在感大きいかな。
名産のトリュフの収穫で、市場がにぎわう季節。
ブルーノは、狩猟仲間のエルキュールから、調査を依頼されます。
粗悪な中国産トリュフが紛れ込み、評判が落ちかねないという。
ところが、そのエルキュールが事件に遭う。
実はエルキュール、かって情報部に所属した秘密警察官で伝説的な存在だったのです。犯人の動機は何だったのか‥?
騒動に巻き込まれた友人のベトナム人夫婦の世話をしたり、村の製材所でも揉め事が起こり、四方八方ブルーノは飛び回ることに。
恋人のパメラとの仲はやや危険信号‥?
子供達にラグビーを教えているブルーノ、子供と大人の試合に出たりするお楽しみも。
事件は今のフランスの状況と歴史的な背景を踏まえ、かなり本格的な構造になっています。
とはいえ、ブルーノは料理上手で、生活を楽しむフランス人たちが織り成す出来事は、コージー的な要素も。
元恋人と仕事で顔を合わせたかと思うと、また新たに魅力的な女性が登場するのは、男性が書く男性主人公だから?(笑)
頼りになるお巡りさんと村人のあたたかい気持ちの通い合いに、読後感はわさやかです☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で。
相変わらず美味しそうなミステリーだこと。でも日本人にはトリュフとか縁遠いなぁ。松茸みたいなものと思えばいいのか。
しっかりしてると思っていたイギリス人のイザベルさん?が結構フラフラしていてそこらへんはびっくり。そして火事が多いな、この村は…。美味しいものの描写が楽しみなので続きも借りてこよう。ウン。 -
サンドニ村唯一の警察官にして署長のブルーノは、狩猟仲間のエルキュールからトリュフ市場に粗悪な中国産が紛れ込んでいる問題の調査を頼まれる。
ところが聞き込みを開始した矢先、エルキュールが殺されてしまい…。
警察署長ブルーノシリーズ3作目。
フランスに横たわる問題とサンドニ村の問題をうまく絡めていて、今回も楽しめた。
結構ハードな事件なんだけど、全体の構成がコージーっぽいせいか読後感が重くないんだよなぁ。
料理と恋愛といういかにもフランスな描写も良かったけれど、ブルーノはじめおっちゃん連中が少年相手に頑張るラグビーシーンが個人的お気に入り。
1作目を読んだ時はピンとこなかったけど、シリーズが進むに連れて面白くなってきた。
1作目も再読してみようっと。 -
シリーズ第3作。
前作ではワイン、今回はトリュフと、2作続けて食べ物が重要なキーワードになっている。
コージー的な料理の描写がいつも素晴らしいが、発生する事件はなかなかきな臭い上にかなり大掛かり。解決編に入ってから最後にどんでん返しがあり、予想を裏切られた。 -
ルイーズ・ペニーのスリーパインズシリーズに次いで楽しみなブルーノシリーズ、第三作。
黒いダイヤモンドというストレートなタイトルもいいし、
あいかわらず美味しそうなものが登場する♪
ただブルーノ自身もサンドニ村もその平和で穏やかな日々が崩れつつある予感。
トリュフって奥深い! -
フランスの田舎暮らしが楽しくて仕方ない警官ブルーノのリア充(女性関係以外は……)っぷりがたまらないシリーズ。今回も面白かった!なんかすっごくぴったりくるなあ。ブルーノにしてみれば、「フツー」に暮らしているだけなんだけど、それが貴重だとわかっているから、一日一日、周囲の人をあたたかい目で見ているのがよくわかる。事件もあったりするけれど、ブルーノはけしてこの村を離れないのです。
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フランスの田舎町が舞台ではあるけれど、中国マフィアの絡む謀略というスケールの大きな話に発展していく。インドシナ戦争や中越戦争、或いはアルジェリアの独立など、フランスと関わるそれらの国々との関係がある程度わからないと理解が難しいかもしれない。
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結構好き。