白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488276065

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が多く、入り乱れ、どいつもこいつも怪しい。
    ……ので、久しぶりにメモ取りながら読んだ。

    トビアスが主人公扱いなのかな、と思いきや
    感情のままに、特に何も考えてなかったり、女に誑かされたりと割とひどい扱いだった。内に秘めたるナントカ……とかも無く。
    オリヴァーは登場人物紹介のいちばん右端に書かれていたのに
    終始ジメジメグダグダしていた……何だったんだ、こいつ。

    おかげで、女性キャラクター達の生き生きと快活な場面が映えて良かったのかな。

    いやー、やっぱヤンデレっていいわ。

    最後まで面白かった。
    もうすぐ旅行だし、飛行機の中で読み直そうかな。

  • 2008年ドイツ。11年前の連続少女殺害事件の犯人とされていた男トビーが、10年の刑期を終え出所してきたところから話は始まる。それと同時に11年前の人骨が発見され、刑事のオリヴァーとピアが捜査にあたり、11年前の連続殺害の真相を追い、トビーの冤罪を証明していく話。

    出所した主人公が生まれ故郷のもとの村に戻ると、かつて親しくしていた村人全体が敵意丸出しの様子が、人の怖さを伝える。一人だと無害だが多数になると脅威になるのは恐ろしいと感じた。

    真犯人はそうそうに判明するが、その裏に大人の事情や親の体裁などが隠されていて終盤は一気に読み進めた。

    「深い疵」の感想と同じだが、刑事二人の私生活の様子はもう少し削ってもよいと思う。おもしろくない。

  • 閉鎖された社会ならではなのかもしれないけど、最初のボタンの掛け違いが暗黙の了解となり、ある家族の人生を狂わしていく。
    怖い話だな。
    取り込まれた人が抜けだすのは難しいんだろうな。それを突き破ることができるのは、外から来た人だけなんだろうな。

  • 評価ページなどでは評価も高く、
    冤罪や秘密を強要する閉じた部落での謎解きと、事件を追う刑事をとりまく人間模様と
    内容も盛りだくさんでサスペンスフル・・みたいに書かれていたので楽しみにしていた。

    いや実際にその通りだった。

    冤罪を主張したが状況証拠と本人の記憶障害(泥酔?)によって10年もの間、
    刑務所に入っていた青年。迎えに来たのは幼馴染で大親友、いまや大スターの女優。
    ところが戻ると家はあらされ、両親は離婚。父は老いてかつての繁盛した店を閉め、
    ほそぼそと日々の労働で糊口を潤していた。母は耐えられずに土地を離れるが、
    息子の帰宅を知って村に戻ろうとしたそのときに、なにものかに歩道橋から突き落とされて
    重傷を負ってしまう。

    犯人と目された青年は村中に愛されたかつての好青年で、
    殺された娘は二人とも彼と付き合っていた。
    10年たっても殺された娘たちの両親も彼の父親もそこに暮らし続け、
    事件の関係者がすべて揃った状態で、かれは当然のように迫害される。

    閉鎖的な村での事件はなんとなくこそこそとしつつも、
    多くの村人がなんとなく彼の迫害に多かれ少なかれ賛成しているので隠し方も杜撰。
    それがいやらしさを産み落としていて、ストーリーの縦糸の味付けになっている。

    ここで他の方が評価していた横糸の警察側のストーリーだがこれはわたしからするとかなり大味だなと言う印象だった。

    冤罪や被害者家族の書き込みであれば薬丸岳とか東野圭吾とか、
    あるいは刑事の内部であればもっと他の海外モノとか多々ある中で、
    わたしとしては広がった内容と収斂の仕方がいまひとつ。

  • CL 2013.10.15-2013.10.28

  • 面白かった。
    人間の欲望は際限が無く恐ろしいな

  • みんな悪い人だー。

  • オリヴァー&ピア・シリーズの邦訳第二弾。連続少女殺害の罪で服役し、刑期を終えたトビアスを待っていたのは…

    閉鎖的な村で繰り広げられる愛憎劇。トビアスは冤罪なのか、真犯人は…

    前作『深い疵』に続き、今回も重厚な筆致で人間の本質に迫る。女性ドイツ人作家、ネレ・ノイハウスの小説は警察小説としての面白さよりも、こうした人間模様の描写にこそ面白さがあるようだ。

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