- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488293055
作品紹介・あらすじ
犯罪学を嗜む高等遊民ダゴベルトが、退廃の都ウィーンの社交界で起きる様々な事件を見事に解決。オーストリアのコナン・ドイルと称された著者の日本初となるオリジナル短編集。
感想・レビュー・書評
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『オーストリアのコナン・ドイル』と呼ばれる著者の短篇集。
ダゴベルトがさらりと謎を解く様子は、正に古き良き時代の探偵小説で、往時を思わせる華やかなウイーンの描写にも惹かれる。 -
20世紀初頭のウィーン。音楽と犯罪学に打ち込む素人探偵ダゴベルトの探偵譚。
短編集。9篇収録。
基本的に友人夫妻のところでダゴベルトが事件について語る体裁をとっている。
そにため会話が多く、夫妻(特に夫人)とダゴベルトのやりとりが過剰に感じられる面も。
いや、くすりとさせられるところもあるし、当時の風俗がわかる部分もあって悪くはないんだけどね。
三人の関係やキャラクタから脳内ではタツノコの三悪人の声で再生されて、それはそれで楽しかったし。
特権階級ならではの事件の解決法は、このあとの帝国の崩壊を思うと複雑な気持ちになるのも確か。
単純なミステリではなく、時代の背景こみで楽しむ作品だよねぇ。 -
図書館で。
オーストリアのコナン・ドイルということは向こうでは有名な探偵シリーズなのでしょうが初めて読みました。面白かったです。
世間の評価や噂や名声を大事にする上流階級世界で警察沙汰にはなりたくないけれどもちょっとしたことを解決する洞察力の鋭い探偵さん。麗しの奥様に語って聞かせる、というスタイルも面白いです。彼が聴衆を焦らせて話を脇道に逸れさせようとするのも面白い。続きがあったら読んでみたいな~ -
持って回った様な言い回しや表現は翻訳物には付き物だけど、この作品の場合は20世紀初頭の上流階級社会という作品の世界をよく表していると思う。どの話もパターンが一定しているし短めの話ばかりなので読みやすいのも嬉しいところ。
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どうして創元推理文庫の海外ものは高いのか。
これは1冊だけど、上中下とかざら。
敢えてなのでしょうけど、文体が古めかしくて、読みにくい。 -
この置いてきぼりを食らう感じ、古典ミステリならでは。
もっと馴染まねば! -
2013/04/29読了
読みたいな~(本末転倒かも知れませんが)
読みたいな~(本末転倒かも知れませんが)