- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488405168
感想・レビュー・書評
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「たかが殺人じゃないか」の前日譚と思ったが、同じ探偵役の本は沢山あり、そういうわけでもないらしい。
高齢の作者が描くせんぜんの名古屋は現実感が強く、当時の世相は確かにこうだったのだろうと思わせる。
トリックや人物相関などは、空想の羽根を広げた作者らしくケレン味に溢れたもの。
リアリティを追ってはいけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「たかが殺人じゃないか」読んだばかりなのに、後半になってやっと登場人物の繋がりがわかったという間抜けな私。
ということで、続けて読まなくても十分楽しめます(笑)
空間認知が弱い私には、この推理はピンとこなかったものの、時代の面白さと現代にも通用するトリックが、帰って新鮮で面白い。おどろおどろしいところも。
昔の推理小説を紐解いてみよう、読み返してみようと思ったのだ。 -
単行本。「たかが殺人じゃないか」を先に読んだ。筆者の哲学は共通しているのだが、単純に小説としての完成度が極端に落ちる。かなり読み難い。
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その時代に書かれたかのような作品のせいか、
グロテスクなシーンが多々見られ、
事件の動機も納得出来ず
私は受け付けませんでした。
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先に「たかが殺人じゃないか」を読んで興味をもったが、本格ミステリとしての面白さは上記に及ばなかった印象。
不思議な建物と大がかりなトリックは十分に面白いものだったが、動機部分(や登場人物の行動)があまりしっくりこないのと、本の分量に対して謎解きの比重が少ないように感じられた。
おそらく、時代背景の描写やほろ苦い青春の表現に力が入っていたためと思われ、好みは分かれるだろう。
前半が全くストーリーに入り込めずモヤモヤしたが、後半はかなり引き込まれるものがあった(最終盤になるとややくどい気もしたが)。 -
昭和12年の銀座と名古屋が舞台のミステリー。実際に1937年に開催された名古屋汎太平洋平和博覧会が物語に取り込まれており、読む楽しさを倍増させてくれます。読み終わったあと、当時の会場の写真を検索してしばらく見入ってしまいました。
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乱歩のパノラマ島を思い出す雰囲気だなぁーと思って読んでいたら、巻末に影響を受けたと辻先生自ら書いていた
伊藤晴雨のオドロオドロしい絵を見たばかりだったので、ジオラマ館のイメージは容易だった
あとラストエンペラーで坂本龍一が演じていた甘粕正彦さんが出ていてびっくり