日曜の夜は出たくない (創元推理文庫―現代日本推理小説) (創元推理文庫 M く 2-1)
- 東京創元社 (1998年1月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488421014
作品紹介・あらすじ
今日も今日とて披露宴帰りに謎解きを始めた猫丸先輩。新聞記事につられて現地へ赴くこともあれば、あちらの海では船頭修業。絶妙のアドリブで舞台の急場を凌ぎ、こちらでは在野の研究家然とする。飲み屋で探偵指南をするやら、悩み相談に半畳を打つやら…天馬空を行く不羈なるおかたである。事ある所ないところ黒い上着を翻し、迷える仔羊の愁眉を開く、猫丸先輩ここにあり。
感想・レビュー・書評
-
猫丸先輩シリーズ1作目。
7つの短編からなります。
猫丸先輩が探偵役で全部に出てくるのだが、
視点は毎回違う人間という構図。
オーソドックスな展開かなと思っていたのですが
どんでん返しもあり、面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫丸先輩が登場する倉知のデビュー作である。連作短編集で秀作もあれば佳作もあるが、いずれもやりとりやトリックなどがキラリと光っている。あっと言わせる展開もあり(少々強引だが)楽しめた。
-
猫丸先輩が、7つの殺人事件の謎を解く!という普通の短編集かと思いきや、二重の仕掛けが用意されています。これはミステリのひつまぶし?
-
短編七編に二編の掌編を加えた連作短編集で、倉知淳さんのデビュー作となります。
全編を通して活躍する、猫丸先輩のキャラクターがとてもユニークです。
飄々としていて掴みどころがなく、神出鬼没で名前の通り猫のようでした。
作品ごとに意表を突く登場の仕方も面白いですね。段々と登場場面か楽しみになってきます。
全体的に程よくユーモアが効いていて、最後まで飽きさせませんし、バラエティに富んだ内容には、デビュー作とは思えない引き出しの多さを感じました。 -
猫丸先輩ーー!!どうしてそんなに寸詰まりなんですか!どうしてそんなに童顔なんですか!どうして定職につかないんですか!そもそもあんたいったいいくつだよ!!!?ああくそ可愛いったらありゃしないーーー!!!!!
…………というのは誤った読みかたですのでな! -
今日も今日とて披露宴帰りに謎解きを始めた猫丸先輩。新聞記事につられて現地へ赴くこともあれば、あちらの海では船頭修業。絶妙のアドリブで舞台の急場を凌ぎ、こちらでは在野の研究家然とする。飲み屋で探偵指南をするやら、悩み相談に半畳を打つやら…天馬空を行く不羈なるおかたである。事ある所ないところ黒い上着を翻し、迷える仔羊の愁眉を開く、猫丸先輩ここにあり。
-
『娯楽』★★★★☆ 8
【詩情】★★★☆☆ 9
【整合】★★★★☆ 12
『意外』★★★★☆ 8
「人物」★★★★☆ 4
「可読」★★★☆☆ 3
「作家」★★★★☆ 4
【尖鋭】★★★★☆ 12
『奥行』★★★☆☆ 6
『印象』★★★★☆ 8
《総合》74 B -
作者とシリーズ名はずっと前から知っていたけどずっと読む機会がなく、ようやく読みました。
最後まで読んで納得しましたが、猫丸先輩の魅力は伝わってこなかったのでさらにシリーズを読み進めていきたいと思います。 -
みんな大好き猫丸先輩。短編単体やアンソロジーでお会いしたことがありましたが、シリーズとしては初読です。著者の他の作品で読みにくかったことはないのに、なぜかこの本はやたら読みにくく、実は何度も挫折したのちの今回でした。しかも、少々粗のある部分も…と思ったら、なるほどそういうことでしたか!好みによると思いますが、私はとても好きです。その後も含めて十分に楽しみました。真実はどうなのかわからない、でも「空中散歩者の最期」「生首幽霊」が特に理路整然としていて好きです。「海に棲む河童」の解釈も忘れられないと思います。
-
収録作品:空中散歩者の最期 約束 海に棲む河童 一六三人の目撃者 寄生虫館の殺人 生首幽霊 日曜の夜は出たくない 誰にも解読できないであろうメッセージ 蛇足ーあるいは真夜中の電話 解説・小野不由美