新・日本の七不思議 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.09
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本棚登録 : 520
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488422035

感想・レビュー・書評

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  • 祝カップル成立!
    作品としては、最初の「邪馬台国は~」と較べるとちょっとインパクト落ちますよね、やっぱり。

  • いつのまにかいい雰囲気になっている、静香と六郎。日本列島の成り立ちから、第二次世界大戦まで取り上げ、明快な推察を披露。読み進めて行くと、これが正解かと思えてしまいます。

  • シリーズ短編集。
    これは、さほど。「邪馬台国~」を読んでこちらも読んでみよう、となるとがっかりするかも。

  • あの名作「邪馬台国はどこですか」の続編と言うことであれば、読まないわけにはいくまい。勢い込んで、そして大いなる期待を込めて読んだのだけど、残念ながらその期待は裏切られてしまった。それも、もうひとつの続編「新・世界の七不思議」以上に完璧に。

    スリーバレーというあまり売れていないスナックのカウンターで、美人大学教授早乙女静香が連れと飲んでいて、話題が歴史の話になったとたんに同じカウンターに座る雑誌ライター宮田が参加し、びっくりするような珍説を持ち込むんだけど、実はそれが論理的に証明されてしまう、という趣向のネオ歴史ミステリのシリーズである。どこかひょうひょうとした宮田の雰囲気と、美人の癖にどこまで口が悪いんだ、といいたくなるような静香のキャラ、全体を漂うユーモアと蘊蓄が魅力のシリーズである。

    が、この作品は、3作目にしてそのパターンを崩している。それが取り返しのつかないほど残念である。さらに、語られる内容にサプライズがあまりなく、「邪馬台国はどこですか」で出てきた話を補足する程度にとどまっているものがいくつかあるのも残念だ。

    ユーモアは健在だし、文庫本の最後を飾る短編などは、むしろある種の正義感にあふれる提言のようなものも感じられて、それはそれなりに魅力のある作品なのだけど、全体としては「邪馬台国はどこですか」のおまけに過ぎないように思える。それでもよい人は読みなさい、でも、もしかしたら、やっぱりやめておいた方がいいかも、というのが(申し訳ないけど)個人的な感想である。

  • ええーっっ
    「ロック」ですかお姐さん・・・ と言う衝撃

    前作までの女王様助教授と飄々としたフリーライターの舌戦が大好きだったのに、二人がそんな仲になっちゃたらさ・・・面白みが半減というかさ・・・

    でも、二人の仲が進展した、京都でのエピソードが気になります。

  •  原日本人・邪馬台国・万葉集・空海・本能寺・写楽・真珠湾攻撃がテーマ。鯨節炸裂なんだけれど、舞台はバー<スルーバレー>から、それぞれの謎の現地へと飛ぶ。静香・六郎ペアは恋人同士となって、現地調査に向かっているという塩梅。

     キレ味が少し悪い感じがするものの、やはり読んでいて楽しい。キレ味が鈍いと感じるのは、ヒロイン静香がおとなしいから、会話にリズム感がなくなっているからだろう。

     それでも、邪馬台国は相変わらず面白いし、真珠湾も「北京原人の日」とダブって面白い。会話の中で新世界のバケネズミが出てきたりして、なかなか最近のネタも多く含まれている。

     それでも、やはり解説っぽさが前面に出てしまってテンポが悪いのかな。それでもほかの作品をまた読みたいな。

  •  『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』で気に入って、第三弾にも期待していたが、本書はまるで別の作家が書いたかのようにレベルが低い。どうしたんだろう。
     何よりも、前作まで互いに論説を戦わせ、犬猿の仲だったはずの静香と宮田が、いつの間にか男女の仲になっているのが驚いた。いちゃいちゃしながらの謎解きは、推理の冴えも、ストーリーも、前作と比較して完全に鈍っている。本当にどうしちゃったんだろう。

  • 「邪馬台国はどこですか?」から続くシリーズの第三作目。さすがに一作目の衝撃には遠く及ばないように感じた。そもそも前作までと雰囲気が全く違うのだ。

    酒場で歴史上の謎について丁々発止とやり合うのが愉快なシリーズだったのに、そのやり合ってた二人が恋人同士になってしまい、緊張感が薄れたように感じた。

    それに全体的なトーンが物悲しく感じられた。最後の章で太平洋戦争を取り扱い、戦争を繰り返す愚かさをやるせなく描いているせいもあるだろう。

    さらには、日本語タミル起源説を持ち出してきたのが、心に引っかかっている。恥ずかしながら大学でチョムスキーの生成文法論をわずかながらに囓った身としては、音韻論では言語の系統を明らかにすることは出来ないと信じている。当の大野晋でさえも後にはクレオールタミル語説を提唱したのではなかっただろうか。

    以上の難点はあるものの、基本的には歴史上の謎について想像を巡らすというのは楽しい行為に変わりない。写楽の由来が「しゃらくさい」とか喝采を送りたい。
    作者にはまたチャレンジしてもらいたい。

  • 宮田さんと静香さんが彼氏彼女になってたのにびっくりしました。お似合いですけどね。静香さんの怒涛の攻撃をひらりと宮田さんがかわすといういつものパターンがなくなって寂しいです。太平洋戦争の話はちょっと納得しにくいですが他は総合的に面白かったです。でも1作目2作目ほどのインパクトがないのは否めないです。

  • 流石に三作目はネタ切れかな?

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著者プロフィール

鯨統一郎
一九九八年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。大胆な歴史解釈から、日本の常識を覆す独自の作品が話題を呼ぶ。以来、歴史だけではなく幅広い題材を用いて、次々と推理小説を発表している。著書に「喫茶〈ひとつぶの涙〉事件簿」シリーズ、「ハウスワーク代行・亜美の日記」シリーズ、「女子大生桜川東子の推理」シリーズ、「歴女美人探偵アルキメデス」シリーズ、『タイムメール』『女子大生つぐみと古事記の謎』『作家で十年いきのびる方法』など多数。

「2022年 『カルトからの大脱出』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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