慟哭 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-1)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488425012

感想・レビュー・書評

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  • 貫井徳郎さん、初めましてだった。また読書の楽しみが増え嬉しい。
    たまたま安倍晋三元総理が銃撃され命を落とされた事件で(統一教会)が、再び世間を賑わしている時で、改めて新興宗教のとてつもない闇も感じながら読んだ。
    作中に
    *新興宗教の究極の目的は金儲け
    *(宗教法人の持つ特権)で、宗教は割の良いビジネス
    と言う言葉に頷いてしまう私は無宗教の典型的な人間かもしれない。それでも宗教にすがりつく心理はわからないではない。何せ私達日本人はお正月には神社で一年の安全祈願をし、お彼岸、お盆にはご先祖様のお墓参りをし、更にはクリスマスまで祝う無節操な国民なのだから。そんな下地のある日本人に新興宗教がつけ込む余地は大きい。
    警察の中のキャリア組、ノンキャリア組と言う問題もよく言われるが、まあこれはどの世界にもある問題かもしれない。世間で知られる負の夫婦、親子問題は、永遠に解決できない人間の業なのだろうか?
    様々な観点から読めて面白い小説だった。

  • 読み終わりましたっ!!

    「人は自分が、信じたい事だけを信じるのです」
    、、グッときたぁ〜
    凹むわぁ〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
    あーやるせないわぁ〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
    俺ミステリー読んでるよね!?
    って思いたくなっちゃた〜笑笑

    あらすじ

    連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。異例の昇進をした若手キャリアの課長をめぐり、警察内に不協和音が漂う一方、マスコミは彼の私生活に関心をよせる。こうした緊張下で事態は新しい方向へ!幼女殺人や怪しげな宗教の生態、現代の家族を題材に、人間の内奥の痛切な叫びを、鮮やかな構成と筆力で描破した本格長編。



    物語は幼女殺人事件を追う警察視点と

    ある事をきっかけに苦しみ救いを求めて新興宗教にのめり込む男が視点になっていく
    ストーリーになっており、
    展開が変わるのが早い為
    かなりスラスラと読み込む事ができました。

    この2つがどのように繋がるのか!?
    繋がった後の展開が、うむっಠ_ಠ
    そして最後のセリフ、、、
    慟哭します(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
    いや〜読んでみて思いましたね
    人間ドラマを、読ませつつも
    しっかりしたミステリーをぶっ込んできたと!!
    そして、、騙されたとっ!!
    今回も見事に騙されたぁぁぁぁ!!
    ミステリーにも色んな種類があるなと
    おもしれーっっ!!!
    皆さんも是非読んでみてください
    そして、、
    騙されてください!!
    慟哭してください!!

    ありがとうございました

  • みんな大好き新興宗教系推理小説!!


    ーーーーー

    連続する幼女誘事件の捜査が難航し、窮地に立たされる捜査一課長。
    若手キャリアの課長を巡って警察内部に不協和音が生じ、マスコミは彼の私生活をすっぱ抜く。
    こうした状況にあって、事態は新しい局面を迎えるが……。
    人は耐えがたい悲しみに慟哭する――
    新興宗教や現代の家族愛を題材に内奥の痛切な叫びを描破した、鮮烈デビュー作。
    (Amazon 作品紹介より)

    ーーーーー




    『慟哭』というタイトルから想像していたのは、やり場のない怒りや哀しみからくる叫び…。

    決して工藤静香ではない。

    ………。


    貫井徳郎さんのデビュー作です。
    この作品でデビュー作!
    凄い…!


    連続幼女誘拐事件を捜査している一課長らと『彼』からなる視点を描いた作品。

    すみませんが………(;´Д`)
    今までの推理小説読書経験から、前半の66Pでどんな仕掛けの推理小説か全部分かってしまいました…(~_~;)
    無念。

    にしてもとても読みやすく、どんどん次が気になる展開で、ほぼ一気読み!

    夫婦や子供との絆が痛いくらいに伝わってくる。
    宗教にのめり込むのは、自分の信じたい事だけしか聞こえなくなるから。
    全てが上手くいってる人の方が稀ですよね…。

    内容あまり言えませんが…

    推理が当たっても、ラストは慟哭……Σ(༎ຶ⌑༎ຶ)!!
    納得です!!

  • 量も内容も重めかなと思って読み始めたら、凄い引き込まれた。
    早くに結末は予想がつくけど、
    統一教会の問題が騒がれる中で読んだために
    小説どいえど宗教にハマる人の一側面がみれたかな。

  • 読了日不明

  • お風呂の中にKindleを連れて、入浴時だけで長い月日をかけてようやく読了した。この手のミステリは最後の最後で目を見張る展開になるので、のぼせないように最後だけはソファで読んだけどw

    よくある構図ではあるかなと思うけど、これがデビュー作ってのが何より驚くところで、題材や構成力はベテランの慣れた感じで洗練されてた。

    あまり後味は良くない感じだったけど読み応えあった!ってところで読後感は悪くない、というどっちやねんって感じではあるけど。

  • 文章の構成が特徴的で、どんどん世界観に飲み込まれていった。
    最後の最後の展開には驚愕し、今までのことが全部そうだったのかー!と伏線が繋がった感覚がした。
    子を持つ親の感情の描写が描かれており、心を打つ本だった。

  • 読み終わったあとで、今作が貫井さんのデビュー作だと知りました。「えっ、これがデビュー作?すごい!」と思った1冊です。少女誘拐事件、新興宗教にハマる男、男女関係のもつれなど盛りだくさん。これがどう繋がって、どのような終わりを迎えるんだろうとドキドキして読み進めました。また、「慟哭」という重いタイトルがなかなか内容とつながらないので、そこも気になるポイント。

  • 新興宗教のくだりや、クライマックスは読み手を惹きつける書き方をしていると感じる。

    後味は全くもっていいとは言えないが。

  • 連続幼女誘拐殺人の捜査陣と、心に埋められない穴を抱えて新興宗教にハマる男のパートがテンポよく交互に記述され、とにかく先が気になって一気に読みました。よくある警察小説と思いきや?犯人はこいつだろうとアタリをつけながら、やっぱり違うか、となり、その後驚愕の結末へ。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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