プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2)
- 東京創元社 (2003年1月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488425029
感想・レビュー・書評
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好きじゃない終わり方だなぁ。
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「慟哭」が素晴らしかったので、では他の作品は?ってことで本作。選出の理由は、「国内ミステリーマストリード」より。なるほど、真相は闇の中のまま、多方面からの推理を元に、それぞれの解答を読者の中に求めるパターンか。知的遊戯としてのミステリにあまり魅力を感じない身としては、こういう系の作品には正直あまり惹かれないのです。「乱反射」も買ってみたけど、読むのはいつになるかな~。正直、遠のいた感じです。
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貫井氏の作品にハマってしまいました。自分がこういう推理小説が読みたかったんだと再認識しました。
被害者が多面的に、まさにプリズムのように描かれますが、探偵役となる人物及びその中で語られる人々もまさにプリズムのように描写され、どのようにでもこの殺人事件(事故とも推理可能ですね)という事象を解釈することが出来そうです。どのように解釈するかによって読者の心理まで試されているようで少し怖い気もします。
遅まきながら私の貫井シンドロームは終わりそうにありません。 -
うん…うん…
で、誰なんや?
私は嫁だと思いました。 -
プリズムという作品名はまさに。しかしながら、どうしてもハッキリとさせたい人間のため読後は物足りない感じ。三者三様な素人考えの交錯。で、結局!?とワクワクしていただけに少し残念だった。
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プロローグを読んで、なぜあんな終わり方にしたのか理由はわかったけど、面白かっただけに、終わりも満足な展開を期待してしまった。
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被害者である山浦美津子の人物像が面白い。
人は見たいものだけを見るものだ。
ある人にとってはとても魅力的に思える一面も、ある人にとってはどうしても好きになれない一面でしかないこともある。
誰からも愛される人だったけれど、私にとっては「疲れる」人だった。
朗らかでかわいらしく、我が侭で他人の気持ちがわからない、子どものような人。
何もわからないお嬢さんだったから。ぜんぜん悪気なんかなく、他人にいやな思いをさせる人。
堅すぎず、かといって軽薄にはならず、適度に抑制があり、適度に奔放だった。
美津子の死に疑問を持った人間たちが、それぞれその謎を解明しようとする。
もちろん警察とは違って捜査が出来るわけではない。
自分たちの調べられる範囲でわかったことをもとに、憶測していくのだけれど。
真犯人は結局わからないまま物語は終わる。
この手法って前に読んだことがあるような気も。
それでも十分にミステリーの面白さを堪能できる物語だったと思う。
結着がつかない物語は消化不良のようで苦手という人以外は楽しめるのではないだろうか。 -
女性教師が殺されたところから始まる。それぞれの登場人物が犯人を推理していくが、仮定を置いているのでどこまで確かなのか分からない。で?と言いたくなる一冊。