館島 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ひ 4-1)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 1955
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488477011

感想・レビュー・書評

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  • 東川篤哉氏の初期作品。バカミス感は残しつつ、意外と本格派でびっくり。最初は米澤穂信の『インシテミル』みたいな感じなのかなーと思ったら違った。まさかこんなトリックだったなんて!馬鹿馬鹿しさは大いにあるけど、『謎解き~』や「烏賊川市」シリーズに比べるとその要素は薄いし、バカミス具合はこれくらいがちょうどいいような気もする。2012/656

  • 某有名作家の館シリーズと類似している。見取り図と伏線から多少予想できてしまった!
    だが全ての真相が分かると、なるほどー!という感じ。そこまでわ気付かなかった。
    主人公の刑事のキャラも良く、女探偵との会話も面白い!!
    続編が出るみたいなのでそちらも楽しみ!

  • 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の館で起きた殺人劇をコミカルな筆致で描いた意欲作。驚愕のトリックが炸裂する本格ミステリ。

    もはやユーモアミステリではなくバカミス?
    見取り図でトリックの予想はできそう。
    天才建築家・十文字和臣が奇妙な建物にこめた意図は、壮大でちょっと感動。

  • 初めて読む東川篤哉作品。瀬戸内の孤島に館で起こる不可解な殺人事件。

    不思議な館に探偵が来て次々に起こる事件。島から出られなくなるという王道の展開。
    ただ今作はよく思いつくなぁというトリック。登場人物や会話が心地よくスラスラ読めてしまう。

  • 本家館シリーズとはまた、一味違う館もの。
    今まで読んだ東川作品の中で一番面白かった。

  • とてもスッキリ読みやすく、テンポのいい作品。
    キャラクターが織りなすおバカさ加減が入りやすいです。
    オチは読めてしまいはしたが、作品全体の軽やかさが気に入りました。

    ガッツリミステリー好きにはやや物足りないかもですね。

  • 軽快なテンポの会話とストーリーは、謎解きはディナーの後で、に通じますね。僕はこっちの方が好きですけど。トリックはまぁそうだろうな、って感じでした。

  • W浅野!! 冒頭、女探偵登場のシーンからそんななつかしのフレーズが脳裏をよぎる80年代フレーバー(というより、実際に設定が80年代なのだが)の本格推理小説。

    永年の夢であった瀬戸大橋計画がようやく現実化しつつあった198×年、やがては瀬戸大橋の「橋脚」とならんとする瀬戸内海に浮かぶ小島に(岡山県ではその名前を知らないものはいない)〝孤高の天才建築家〟が酔狂なたたずまいの巨大な別荘を建てる。しかし、そのみずからが建てた別荘で、当の建築家が謎の転落死。さらに、真相はわからないままふたたび関係者たちが集った同じ場所で第二、第三の殺人が起こるのだった。

    巨大な建築物をからめた壮大なトリックに舌を巻く一方で、登場人物たちがかわす会話のギャグセンスはどこまでも寒い。貴方はこの〝寒さ〟に耐えられるか?! W浅野!!

  • 東川さんファンとして着実に本を買い揃えている今日この頃。
    『謎解きはディナーのあとで』だけ読んだ、なんて人がもしいたらもったいない。

    有名建築家十文字和臣の作品のひとつである、とある島に建てられた不思議な形の別荘で、和臣その人が謎の死を遂げてから半年。
    事件関係者が集まった場で殺人事件が起こる。
    嵐のために警察の到着が望めない不安の募る状況下で、休暇がてら島に刑事 相馬隆行と、破天荒な女探偵 小早川沙樹が事件解決に乗り出すことになった。
    和臣氏の死の真相は、殺人事件の犯人は、そして屋敷に隠された驚くべき秘密とは。

    一本取られて後味すっきり、気分よく読めるミステリーなら東川さんの右に出る作者はいないと思います。
    ユーモラスな筆致、抜かりない伏線回収、そして驚愕の結末。
    本作は綾辻さんの『十角館の殺人』を意識していると匂わせておいて(つまりそういうミステリーを想起させておいて)、あくまで直球の推理小説として読者を楽しませてくれます。
    大胆不敵、という言葉がよく似合う良作です。

  • 東川篤哉作品であります。今までシリーズを追いかけていましたが、こちらはこれ一本の長編。表紙の感じからシリアスめな感じかなぁとか思っていましたが、いつも通り安心のギャグミステリでした。
    トリック自体は序盤から解ってしまったのですが、まさか館全体が…………だとは、全く気づきませんでした(苦笑)
    あと東川作品ではいつものことですが、キャラクターにやられてしまいます。この三人で続きが読みたい。

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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