スーパーヒーローの秘密 ((株)魔法製作所) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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本棚登録 : 607
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488503062

作品紹介・あらすじ

久々の出勤の朝、いきなり地下鉄内で不審な魔法に出くわしたケイティ。魔法の悪用を防ぐための(株)MSIの切り札は、なんと復職したてのケイティによるカスタマーカンファレンス。愛するオーウェンの協力も得て、計画は順調に進むかに見えた。だがカンファレンスのさなか、敵の陰謀がオーウェンを襲う。大人気のロマンチックファンタジー第五弾、書き下ろし日本版オリジナルで登場。

感想・レビュー・書評

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  • 素敵、素敵!
    待望のシリーズ5作目。
    ニューヨークに戻っての~魔法合戦のお話。

    アメリカでは売れ行きが伸び悩んで発行のめどがたたず、日本で書き下ろし発行されたという。
    妹タイプの健全なヒロインと、才能豊かだがシャイな彼氏という設定が、アメリカ人には大人しすぎるのかも?

    MSI社に復帰する日、ちょっとドキドキのケイティ。
    マーケティング部長に昇進して、独立した部屋を与えられる。
    専属秘書の若い女の子パーディタはそそっかしいけど。

    ライバル社のスペルワークスが、しだいに販路を伸ばしている様子。
    元社員で、技術を持ち出したイドリスはとらわれの身だったが、なかなか真相を白状しない。
    街頭で魔法を悪用した妙な事件が起こり、現場に何度も駆けつけたオーウェンに思わぬ悪評が立つ。
    オーウェン自身がたくらんだことかも知れないというのだ。

    ケイティは元社長のラムジーに違和感を覚えるが、愛想が良く押し出しの立派なラムジーをオーウェン含めて皆信頼している様子。
    あまり気の合わなかったキムだけが同感してくれる。
    マーケティング部長としては、ライバル社に対抗するため、大がかりなカスタマーカンファレンスを企画。
    その席上が狙われそうな予感をいだきつつ…
    オーウェンはかって魔法界で反乱を起こしたモーガン夫婦の遺児で、その血を引いて今再び陰謀を企み、マーリンを狙っていると糾弾される。

    オーウェン自身、捨て子だったらしく出生は知らない。
    里親のイートン夫妻にじかに聞こうとはしないオーウェンを見かねて、ケイティが訪ねていく。
    じつは親権は魔法評議会にあり、距離を置いて厳しく育てるように命じられていて、あまり愛情を示せば、オーウェンを取り上げられかねなかったのだという。
    意を決したグロリア・イートンの威厳におされて、どんどん道が開くのも面白い。

    いつものルームメイトや社の仲間達もにぎやかに参戦。
    オーウェンのいろいろな様子と、二人の想いが深まっていく様子も。
    満足な読み応えでした。
    普通の女の子が意外な才能を生かして頑張るっていうのは、少女漫画的かも。
    可愛いロマンス物としても楽しめますが、うぶな二人なので~そういう描写の多いロマンスとしては期待出来ませんけどね。

    これでいちおう完結?
    でも続きも出ているらしい…♪

  • このシリーズに泣かされるとは思わなかった。オーウェンのほんとの両親が明らかになります。彼らはなぜオーウェンを手放したのか。母からの手紙必見。めちゃくちゃ泣けた。
    でも!でも!我らがスーパーヒーローに大悲劇が!そ、そんな!大ショック!
    二人の愛の深さも描かれて、大満足な一冊。

    • kuroayameさん
      レビューを拝見し、とっても呼んでみたくなりました♪
      レビューを拝見し、とっても呼んでみたくなりました♪
      2012/09/20
    • みゆき2525さん
      >kuroayameさん
      ぜひ、一巻の『ニューヨークの魔法使い』から読んでみてください!おもしろいですよ!
      >kuroayameさん
      ぜひ、一巻の『ニューヨークの魔法使い』から読んでみてください!おもしろいですよ!
      2012/10/09
  • いやぁ~面白かった!

    シャンナ・スウェンドソンの(株)魔法製作所シリーズ第5弾。
    アメリカでは、一連の売れ行きが伸びてない?とかで、出版に待ったがかかったそうだが、日本でめでたく書き下ろしオリジナルとして登場。

    4巻まで読んだなら、これを読まずしてどうする(笑)というほど、実に見事なクライマックスにまとめ上がっています。
    シリーズで最もハラハラ進行し(=読ませる)、いろんな謎が解き明かされ、最後にもサプライズがあって、でもとにもかくにも、ハッピーエンド。
    ここまできて、なかなか満足な読後感ながら、更にお話読みたいなぁと思わせる余韻もあったりもする。

    ついでに、是非また、日本の読者に向け、更なるケイティとオーウェンの楽しいお話を書いて頂きたいものですね~

  • 既刊の中で一番ハラハラドキドキした~!
    敵がイドリスのような三下ではなく狡猾すぎて!なんだかハリーポッターの色男センセイ(名前忘れた)っぽかったな。
    マーリンが偉大な魔法使いという触れ込みの割には今まで見せ場がなかったのが、今回はそれらしいお振る舞いがあって面目躍如。オーウェンの養父母の心情が切ない。もう大人だけどこれから大いに甘やかすのかなw。
    これで終わりと思っていたのに新刊発行はウレシイ♫

  • 魔法製作所シリーズ完結編です。
    前巻で伏線はあったので、さすがの私も黒幕の目途はついていましたが、ヒーローの秘密については全く気付かなかったです。
    シリーズに伏線として色々書かれていたので、大抵の人は気付いていたのかもしれないけど、私は何も考えずに読むので。
    「黒幕」がついに動きだし、MSIに攻撃を仕掛けてくる。
    戦略と戦略、魔法と魔法の戦いがクライマックスを迎えます。
    今回は魔法使いよりもイミューンと人間が奮闘していて面白いです。
    一気に読みました。

    このシリーズは「魔法」と「現実」の共存する世界を単純に楽しめる作品です。
    ファンタジーによくある、ヒーローがいて、ヒロインがいて、悪役がいる話です。
    ただ舞台が魔法の国ではなく、現代のニューヨークというだけ。
    ハリーポッター好きな人ならこのシリーズは楽しんでもらえると思います。

    次のシリーズに続きそうな感じですが、ずっとこのシリーズは続いて欲しいです。

  • めっちゃ面白かった!
    2~4巻に比べて☆
    アマチュアの作家からプロの作家になったような完成度の違いがあったように思う。
    日本の出版社だけのオリジナルってことで、もしかして今までほぼ放置された状態だったのを、日本の編集さんがけっこう介入して、洗練されたんだろうか?それぐらい急に読みやすくなってた。
    スーパーヒーローの秘密はだいたい予想通りだったけど、結末には満足!
    これで一応物語は終了かなと思ったら、訳者の人はまだ続きを待ちましょうみたいに書いてあったのでびっくり。
    また続きがあるなら、読んでみたいと思う。

  • 前作までの魔法と会社と恋人に彩られたケイティの日常を影を潜め、魔法対魔法の戦いがメインになっている。
    きちんとシリーズの途中で出てきた人物を生かし、巧くまとめていて楽しかった。
    プロットとは決して見新しくないんだけど、それをきちんと読ませてくれた。
    本国では出版されていない5作目を出してくれた東京創元社さんには頭が下がる。

    シリーズ一気読みしたけど、本当に面白かった。

  •  読み終わっちゃった・・・。続巻出るのかな・・。シリーズ中最もドラマティックだったと思います。起承転結でいえば正に「転」の部分。

     お願い、大満足の「結」の部分まで読ませてください!!大人も楽しめるファンタジー、意外と少ないんですよ~。

  • 自分の理想どんぴしゃな物語の、シリーズ最終巻。
    アメリカで売れ行きが悪いため、日本でのみ発売された本作品は、他の巻と比べて若干違和感があるものの、ヒーローの身に起こる意外な結末により、感動の内に幕を閉じます。
    うーん、もう少し長く、彼らの活躍を読みたかった!というか、オーウェンのかっこいい魔法使いっぷりを堪能したかった(笑)
    全巻通して、素晴らしいの一言。一気読みできる今、出会えて良かったです。…いや、あっという間に終わって、寂しいかも(・_・、)

  • あ~っ!! もう読み終わってしまったじゃないの! 
    シリーズ一気に大人買いしてこんなに速いスピードで読んだのは久しぶり。やばい、次は?! こんなに盛り上がってしまって終息したけどまだ続くよね? 何だか中毒性があるな。

    『ケイティも帰ってきてしょっぱな災難に合い何だか大変なことになっているニューヨーク。そして前巻に引き続きMSIに不利な情勢が加速。
    そしてこの混乱の本当の黒幕の登場、マリーンの呼び出された本当の理由とは? スーパーヒーロー、愛するオーウェンの大ピンチにケイティ頑張る!』  …てな内容でしょうか。

    二人の恋の進みはアメリカの小説にしてはホントゆっくりで珍しいですが、このヒーローとヒロインが組んでこそじゃないと愛情が育まれないというか…あ~うまく言えない。
    でも日本の大人の女性にウケるのは分かる気がする。本国では出版も危ぶまれたというし。
    ケイティの心理が丁寧に描写され、かつとても共感できるので読みやすい。主人公の奇天烈ぶり、もしくは「世界が違いすぎる」などの理由で読者がおいてけぼりをくらう...ということもなく、安心して読めるのがこのシリーズの良さじゃないかと思ったり。平凡なケイティが意外にも非凡な世界で活躍するという『お決まり』は痛快なもの。実際には平凡ではないのだけれど。

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