コンビニエンスストアの知識 第2版

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.40
  • (3)
  • (2)
  • (8)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 39
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532112493

作品紹介・あらすじ

「便利さ」を生みだすしくみがわかる。オリジナル商品の開発、電子マネーによる顧客囲い込み、中国などの新興国への出店動向など進化の最前線を追う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2015年6月25日読了。次の仕事関係で差当りコンビニについて理解するために読んでみた。元々アメリカの氷屋が始めた「便利さを売る」という業態が日本に輸入され、これほど根付いたことの裏には徹底的なシステム化・情報化と「絶え間なく変化し続ける」ことへのコンビニ企業のすさまじい覚悟・執念があるのだなと理解した。米国におけるコンビニ創始者・サウスランド社の倒産にいたるまでの経緯は、コスト削減・多角化など打つべき手は打っているように見えるだけに、「変化に対応し続ける」ということは口で言うほどたやすいことではないのだな、と感じた。コンビニ業界全体についての本だが、やはり業界トップのセブンイレブンの存在感と戦略は図抜けているのだなと感じた。

  • コンビ二という事業を支える基本的な知識の詰まった本。
    新書のボリュームでここまで為になるのはすごいと思う。

  • セブンイレブンって朝7時から夜11時まで開いてるからセブンイレブンとずっと思ってたら、違ってた。そんな由来だったとは!

  • 縮小が続く日本の小売業において唯一成長を続ける業態であるCVS。その強さの秘訣は「便利さを売る」というこだわり。他品種少量の配送体制の確立や単品管理はその仕組みを支えている。「便利さを売る」CVSが最も避けないといけないのは欠品。客がCVSに買い物に行って、欲しい商品がなければ「便利さを売る」というCVSの強みが消え去ってしまう。
    モノの流通の仕組みを知る上で大いに参考になる一冊だった。

  • 小さな巨人の秘密

  • コンビニの基礎

  • 加盟店の経営基盤の強化が重要。

    スーパーバイザーの機能(p98-104)以下6つ。
    1.コミュニケーション
    2.コンサルテーション
    3.カウンセリング
    4.コーディネーション
    5.コントロール
    6.リサーチ

  • コンビニエンスストア(コンビニ)を初めて認識したのは高校生のころですから、今から30年以上も前のことになります。当時は、商店街が終わっても営業している「よろず屋」という程度のものですが、進化を遂げていています。

    特に、空港リムジンバスのチケット発行や、宅配便のコンビニ払い、困った時の銀行口座からの引出、ネットプリントによるiPhoneで撮影した写真の印刷等、コンビニにかなり頼っていることが実感できます。

    この本は、日本のコンビニがどんな点を工夫して、本家であるアメリカのコンビニよりも進化して、多くの人に親しまれてきたのかについて解説しています。

    以下は気になったポイントです。

    ・コンビニエンスストア(CVS)の便利性とは、1)長い営業時間:時間の便利性、2)住宅地の近く:距離の便利性、3)生活必需品を網羅:品揃えの便利性、である(p13)

    ・CVSが追求している時間の便利性は、買い物時間の短縮にも向けられている(p17)

    ・当初、トーテム・ポールを目印に建てていたので「トーテム・ストア」と名付けられたが、その後に創業日にちなんだ「セブン・イレブン(7月11日)」に変更された(p21)

    ・アメリカでは、スーパー(まとめ売り)に対して、CVSはビール、ミルク、たばこ等、1-2個買いが便利なものを集中してそろえることで、安さより手軽さをアピールした(p25)

    ・スーパーのディカウント販売は、マージンを高めで売るもの・低めのもの・ほぼ原価で売るものの3つに分けて、原価に近い廉価品で客を引き付けて、大量販売で商品回転率を上げることにある(p27)

    ・セブンイレブンのサウスランド社の失敗は、1)伝統的な便利性で優位に立てなくなって価格競争に走った、2)多角化のものに本来部門のブラッシュアップができなかったことにある(p33)

    ・日本セブンイレブンの、発注機能を店舗に持たせる改革案は、アメリカの商慣行に反するものであったが、パート労働者にも発注権限を持たせた(p34)

    ・セブンイレブンが在庫数を減らしつつ品切れをさせないシステムとして、店舗サイドでは「単品管理」、仕入れサイドでは「多頻度・小口配送」をした(p42)

    ・配送コストを抑える方策として、卸売業者が協業体制をとる共同配送、他社の商品も合わせて配送する「窓口問屋」、ベンダーと卸売業が共同で物流拠点を運営する「共配センター」がある(p44)

    ・利益を自社で抱え込むのではなく、関係企業で分配し合うことで産業全体の発展を図ろうという共存共栄の考え方はアメリカにはないもの(p45)

    ・ファミマ、サークルK,サンクス、スリーエフ、ミニストップの5社は電子商取引に関する技術ノウハウを共有する契約を結び、イープラネットとした、2002年にNTTコミュニケーションズと組んで、1.4万店を結ぶ光ファイバー網をつくった(p50)

    ・セブンイレブンは京急電鉄と、ローソンは東急電鉄、ファミマは西武鉄道とライン・フランチャイズ契約を交わしている(p64)

    ・おにぎりの美味しさを保つために開発されたのが、配送温度20度の保温車、これにより、おにぎりはヒット商品となった(p84)

    ・CVS本部がPOS,EOS(補充発注システム)データを提供するようになると、メーカはPOSデータで購買傾向を、EOSデータで発注量をリアルタイムで知ることができるようになり、生産量を調整(見込み生産から計画生産へ)できるようになった(p94)

    ・100平方の売り場店舗で約3000のアイテムを扱っているが、セブンイレブンでは1年間で7割が入れ替わる、毎週40近いアイテムが入れ替わっている計算(124)

    ・ABCZ分析とは、売上7割を占める商品群(A)、2割をB,1割をC,売り上げゼロをZランクとする、Aは品切れを起こさないように品揃え、BCは商品ライフサイクルのどの段階にあるかで判断(p125)

    ・セブンイレブンのマルチコピー機(2009.10からの第三世代)は、1)ネットプリント、2)住民票の写し、印鑑証明書の発行、3)各種チケット販売、の機能がある(p188)

    ・2011.7からはセブン銀行のATMから海外送金が可能になった、ウエスタンユニオンと提携したので(p200)

    ・ファミマは日本国内海外で、約1.6万店を展開、海外展開に最も注力している(p202)

    2012年3月10日作成

  • 673.8:K62:Ko=2e

全10件中 1 - 10件を表示

木下安司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×