経済ってそういうことだったのか会議
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2000年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532148249
感想・レビュー・書評
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日本を極端に批判するでもなく、かと言って「御安心を」なんて甘言を弄するでもない、とても読みやすい本でした。
面白かったのは税についてのお話。
株主の見えにくい日本の企業形態では、「店長が居ないコンビニで気楽に働くアルバイト」の如く、ある程度自由に振舞ってしまう。
会社の金を、譬えそれが無駄であれ、気楽に遣っちゃうっていう。
加えて年末調整まで会社がやってくれるのは日本くらいで、サラリーマンは最寄りの税務署の場所すら知らずに職を退く。
「何もしなくても安心国、ニッポン」にいるなら、やっぱり自ら興味を持って学ぶしかないですね。
あとはよく言われていることですが、日本の競争力の乏しさ。
海外では競争力を付けさせたい場合、方法としては単純に「競争させる」らしいです。
日本では「補助を与えて強くする」…うーん、何か物足りない。
髭剃りメーカーのジレットなんか、5年で半分の製品が変わるらしいです。
日本が完全にダメだと主張してはいませんが、海外と比べるとこんな違いがありますよ、と投げかける本。
10年前の刊行ですが、現代も全く通じる内容です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わかっているようで、本当にわかっているのかわかっていないのが、国内経済の話。20年も前の本だから今とは状況は違うけれど、それでも得られるものはあるんじゃないかと思って読んでみた。
ビジネスの章は特に卑近な例が多くて身につまされた。自身はサラリーマンで、たしかに世の中の情報に対する危機感というか、当事者意識が低いのかもしれない。「世の中の足りないこと」にもっと敏感にならなくては。
新聞も読もう。会社のコミュニティに縛られない暮らし方をしよう。世界は見える範囲だけで出来ているんじゃない。 -
読めば読むほど次から次へと経済の面白さを感じれる本だった。
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勉強になった。
本筋とは関係ないところだが、教育的に気になったところがあった。
p.339
その当時、学校にはまだ宿直という制度がありまして、毎月その先生が宿直当番のときには、おかきとコーラを持って友達と一緒に先生を訪ねていったんです。すると先生がいろいろ教えてくれるんですね。そして、若いうちに法律とか経済とか、まさに共同体のあり方の根本を規定するような学問をちゃんと勉強したらいいじゃないかと言ってくれた。それで、どうも経済学にはマルクス経済学と近代経済学というのがあって、近代経済学の中山伊知郎というすごい先生が一橋大学というところにいるらしいことがわかった。私は、たったそれだけの理由で一橋大学の経済学部を受けようと決めたんです。 -
比較的平易な言葉で語られた対談集。
対談集には読みにくいものもあるが、
本作は読み易くて良い。 -
本書は経済学でも超基本的内容を対談形式で記したもの。
一応経済学部を出て(「経済学部出たので経済のことはよくわかっています」とは言えないよくいる経済学部出身者ですが)経済学と名の付く本は数冊読んでいることもあって内容でわからないことは無かった。
それでも、無機質な経済学の本より読みやすく、仕事を始めて初めて聞いて出会う言葉(その他の本にも書いてあるかもしれないけど気づいていなかった)の説明があったりと、読み返してみると中々面白い。
「ジャーゴン」:特定の職種や業界だけで通じる特殊用語。(株関連の章で紹介)
「ブル」「ベア」:為替の上げ下げ気配。
等、意味わからなくても無視していてよかった用語などの復習にもなった。
経済学のわからない人から、経済をかじった人など、幅広い人たちにお勧めかと思います。 -
学生時代に読んだものだけど、経済学の良書として紹介されているのを見て、再度読んでみた
とてもわかりやすく書かれているのでスラスラと読めるが、まだ点と点の理解にとどまっているのを強く感じる
いくつか似たような書籍を読んでみよう -
ちょっと古いが積ん読の下層から出してきた
竹中は教えるのが上手いね
4.0点