物語クラウゼヴィッツ「戦争論」

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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532169701

作品紹介・あらすじ

『戦争論』は、祖国、プロイセンがナポレオンによって完膚なきまでに打ち破られたショックから執筆が始まった。それ故、『戦争論』の論理は、戦争そのものの歴史と対にして読み込まなければ理解できない。本書は、ナポレオン戦争から第一次世界大戦、第二次世界大戦に至る戦争の歴史を縦軸、モルトケ、シュリーフェン、レーニンらの『戦争論』受容の軌跡を横軸に解説。エピソード満載のかつてない入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 戦争

  • 『戦争論』刊行以降の、戦争をめぐる近現代史。単純に第一次世界大戦と第二次世界大戦の物語的な通史としても読める。対談形式なのも読みやすさに役立っている。

  • 「戦争とは他の手段をもってする政治の継続にほかならない」(中公文庫 クラウゼヴィッツ「戦争論」上巻 63P)学生時代にこの言葉に惹かれて戦争論を読み始めたが、時代背景もよく知らなかったためか、程なく断念したことがある。今、西洋の近現代史に触れ、本書を読んでみると、その背景が手に取るようにわかる。ナポレオン、ビスマルクからヒトラー、チャーチル、スターリンに至るまで、その「政治」と「戦争」の関係について、一つの見方を教わった思いだ。

  • 近代戦争は冷たい西欧合理性と西欧近代の理念とを根底においた戦い。
    戦争は戦争目的に沿ったものだから、限りなく当時の政治に近づくことになる。

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著者プロフィール

しみず たきち
立正大学名誉教授。
著書:
『戦争論入門』(日本文芸社、1974年)、
『ヴァーグナー家の人々──三〇年代バイロイトとナチズム』
(中公文庫、1999年)、
『西周──兵馬の権はいずこにありや ミネルヴァ日本評伝選』
(ミネルヴァ書房、2010年)、
『1930年代の光と影 増補』(河出書房新社、1986年)、
『クラウゼヴィッツと戦争論』(共編著、彩流社、2008年)、
『ベンヤミンの憂鬱』(共著、筑摩書房、1984年)ほかがあり、
訳書:
クラウゼヴィッツ『戦争論』(中公文庫ビブリオ、2001年)、
ユルゲン・ハーバーマス『史的唯物論の再構成
 叢書・ウニベルシタス』(共訳、法政大学出版局、2000年)、
ユルゲン・ハーバーマス『討議倫理』(共訳、法政大学出版局、
2005年)、
M.ハイデッガー 他『30年代の危機と哲学』
(共訳、平凡社ライブラリ、1999年)、
ユルゲン・ハーバーマス『社会科学の論理によせて』
(共訳、国文社、1991年)ほかがある。

「2019年 『語り継ぐ戦後思想史 体験と対話から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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