- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532261023
感想・レビュー・書評
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この類の本は相当数読んできたが、8ページ目の【日本4か国共同統治案】の地図を載せてくれただけで、もうつかみはOK の気分だ。
この事実を記載する本が、滅多にない。
何故敗戦のどさくさに紛れて、ソ連が火事場泥棒のように北方4島を奪い取ったか、観るとよく分かる。
Aの本に載っていることがBの本には記載がなく、かと言ってcの本のデータも貴重だし、はてイチオシは何かとつらつら考えてきた。
受験に出ないからと言う恐るべき理由で近代史がほとんど授業で扱われないらしいのだが、この本を副読本としてはどうかなと。
今の日本の出発点ともいえるこの時代の概括が、とても分かりやすくまとめられている。
何より写真が満載で、記事がごくコンパクトにまとめられているから、この時代を知らなくても挫折せずに読み終えられるだろう。
米軍が撮った庶民の暮らしぶりと、連合国軍のそれは優雅な暮らし(当時の国家予算の3割にも達していた!)を観ると涙ものだが。
GHQに搾取された東京の建物は、その地図と写真、見開きの図も載っている。
農地開放とそれに伴う地主の解体。財閥の解体。憲法の制定。いやいやその前に極東軍事裁判。
こんな理不尽なことが本当に行われたということに、もう一度目を凝らしておきたい。
闇市。シベリア抑留兵の帰還。朝鮮戦争。中華人民共和国の成立。冷戦の開始。
そしてサンフランシスコ講和条約と日米安保を経て国際社会への復帰まで実に怒涛の7年間。
奸智にたけた戦勝国にこんなに長年占領されながら、それでもよくぞ頑張った。
こういった本を読むたびに再認識させられるのは、現在の日本人の価値観はこの当時の戦勝国によってつくりあげられたものだということ。
もうひとつ。日本人は政治家に聖人君子のようなタイプを望むようだが、それでは奸智にたけた世界をとても生き抜けないということ。世界は、いつも、腹黒い。
8ページ目の【日本4か国共同統治案】を見ていると、しみじみと恐ろしい。 -
選挙前で外交、沖縄、軍隊問題について戦後の経緯を知ろうと思い読んでみた。
非常におもしろい。学校で習った一つ一つの出来事の社会背景や国際背景が分かり、日本という国が復興して行った過程がよくわかった。
一部引用する
『権力者と対決することなく一体化する都いうこと行動様式は、占領下に始めて見られたのではなく、他に逃げ場の無い島国日本に、あるいは封建的集落という小宇宙に長い間生きてこざるを得なかった日本民族にとって、ほとんど本能かしていたのではないか、とかんがえる』
確かにそうだと思う。
始めて知った事実とは、敗戦後、米露中英の四国で日本を分割統治しようとしていたと…北海道、東北はソ連、関東から東海までアメリカ、関西は米中、四国は中国、中国から九州まではイギリス。朝鮮、ベトナムに先んじて代理戦争になってたかもしれないと思うと、恐ろしい。米国が影響力を持っていてよかったとも思える。 -
終戦からサンフランシスコ講和条約調印(1951年)までの歴史的経緯を記している。同シリーズの「太平洋戦争」と同様、写真が多くて読みやすい。現代のことを「激動の時代」と呼ぶ人がいるけれど、この時代と比べたら、何も動いていないに等しい気がする。(近い将来、動くかもしれないけどね)
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写真中心の構成なので、読みやすい。
タイトル通り、
写真で読む戦後日本史です。
それにしてもマッカーサーの英雄っぷりが凄いなぁ。 -
東条英機は戦犯容疑者となって拳銃自殺を図ったが失敗し、近衛文麿は服毒自殺をした。このような人達が日本の為政者だったことが、日本の大きな不幸であったと思う。
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いい意味で、これといった特徴のない本です。無難にまとめています。占領下の日本というより、東京という内容ですけど。
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20110202 日本人として覚えておかないといけない事実。戦争は終わらない。
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柴田哲孝さんの下山事件は有名なのですね。
策略か?
策略か?
近代史(特に昭和史)は、三学期に入ってから駆け抜けるように教えて終わります。...
近代史(特に昭和史)は、三学期に入ってから駆け抜けるように教えて終わります。
実態は、卒業行事等でほとんど教えられないと言ってもよいほど。
今や「ヒロシマ」のことをきちんと教えられない教師も多いそうですから
近代史をあえてスルーしてる感もありますね。
GHQの狙い通りの日本になったのですよ(涙)
最近の国会中継を見ていても、それは明確です。
何だか、海外に移住したくなってくるワタクシです。
それもまた大変そうなのでやりませんが(笑)。