- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560042373
感想・レビュー・書評
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面白いとか感動するとかそういうのではなく、爽快とか共感、そちらの方がピッタリくる。若い頃の自分に戻ったつもりで読まないと、ただのわがままな悪ガキの話に読めてしまう。最初から最後まで思い付くままの話し言葉、しかも横路にそれまくるので、苛立つ人は苛立つし、愉快と感じる人は愉快と感じる、両極端な印象を持つんじゃないかと思う。自分も読み始めたとき度肝を抜かれたが、さすがに慣れてくるとと爽快さを感じてくる。ただ、ものの感じ方や表現の仕方、風景に至るまで全てがアメリカ的なので、かなり入り込まないと訳が分からないで終わってしまうかも知れない。いずれにしても最後まで読まないと、単なる自分勝手でやりたい放題な少年の言い分、そんな風にしか読めない。
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人生ベスト小説。
私の魂の本。
社会的な自分のためじゃなくただ純粋に何かをしたいと思った内容が誰かのためになるものであるように生きることは歳を重ねるにつれてどんどん難しくなっていく。中には子供の頃からそうじゃない人もいるかもしれないし、大人になっても特に何も考えずそういう人もいるだろうけど、とにかくそれはどんどん僕の中から抜け落ちていくから嫌で嫌でならないし、どこかでそれでもインチキなんてなしに生きていきたいとも思っている。そんな話でした。それでもインチキの中にもやっぱり美しいものはあるって気付いてる主人公がとても素敵でした。 -
最初から最後まで、少年が一人でぶつぶつ文句を言い続けるのに付き合っている感じ。自分はすごいんだとか、あいつらは変だとか。日本語訳が多少古いせいなのか、かなり辛い。。少年が色々な大人の欺瞞に触れながら、などという感想もあるようだが、そのように感じられないのは、こっちに余裕が無いせいなのか。華麗なるギャッツビーにも似た感じ。
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ホールデンのクレイジーさは思春期独特の潔癖からきているんじゃないかと思う。人や物や世の中を痛烈に批判してみたり、それらに反抗してみたりするけれど、その裏には確固たる理想や「こうでなければならない」といった信念があるように感じた。それらが正解かどうかは別にして、それらを越えることでホールデンはこれからだんだんと大人になっていくんだろうなぁ。そしてクレイジーでありながら家族愛溢れるホールデンにいつの間にか惹かれた。この本、思春期の頃に読めばもっとよかったかもなぁ、と思う。
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おもしろかった。
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★2014SIST読書マラソン推薦図書★
所在:展示架
資料ID:09203313
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開催期間10/27~12/7 (記録カードの提出締切12/12) -
最初は「ひたすら愚痴を聞かされるだけでつまらない。米国社会で生きる思春期の少年なら楽しめるのか?」と思った。しかし少しずつ、反抗期、思春期だった頃の自分、今より潔癖だった頃の自分が、実際何に苛立っていたのか、当時も明言できなかった事柄が発掘されていくようだった。
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若いころに読んでいたら、印象も違ったのでしょうが…
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いいね!
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アントリーニ先生がホールデンに語ったことが、最近ぼんやりと思っていたことなので、ものすごく共感します。
結局ホールデンは自己矛盾に陥ってると気づいたんでしょうね。