ロシア・フォルマリズム (文庫クセジュ 775)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560057759

作品紹介・あらすじ

1910〜20年代にかけてオポヤズ(詩的言語研究会)を中心に展開され、のちの構造主義や記号学に多大な影響を及ぼしたロシア・フォルマリズム。文学作品を自立した言語世界として捉え、表現方法と構造から読み解くことを提唱するこの文学運動の誕生、理論、そして死と再生を説く概説書。

感想・レビュー・書評

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  • 構造主義とも関係の深い理論であるため、手に取った。100ページちょっとの薄い本ではあるが、なかなか読みごたえのある内容であった。20世紀初めにロシアで発足した詩的言語研究会オポヤズが中心となって形作られた理論のフォルマリズムであるが、その実、柔軟で多様性に富んだものであることが本書を通して伺える。詩と散文の差異の探求をはじめとして、内容と形式の区別やモチーフとシェジュートの関係などを提起する。とりわけ異化に関しては、プラハ学派の自動化、現実化理論の関係性を感じさせた。

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著者プロフィール

1933-2017。ロシア文学翻訳家、元パリ第4大学(ソルボンヌ)、高等師範学校教授。レオン・トルストイの研究者、翻訳者として知られており、他にもアレクサンドル・ソルジェニーツィンやボリス・パステルナーク、ミハイル・バフチンなど、旧ソヴィエト時代の作家と批評家たちの作品の翻訳も数多く手掛ける。著書に、『レオン・トルストイ――ロシアの偉大な魂(Léon Tolstoï, La grande âme de la Russie)』(ガリマール、2010年)、『ロシア・フォルマリズム』(桑野隆・赤塚若樹訳、白水社文庫クセジュ、1996年)などがある。

「2018年 『社会主義リアリズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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