北緯10度線 ─ キリスト教とイスラームの「断層」

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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560081822

作品紹介・あらすじ

北緯10度線上に信仰の断層線を成すアフリカとアジアの国々を7年かけて踏査し、2つの宗教が衝突するようになった過程とその実態を、歴史、文化、資源開発、国際援助、気象、人口動態の側面から克明に描いたルポルタージュの傑作。"J・アンソニー・ルーカス賞"受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 第1部 アフリカ
    第2部 アジア

  • カプシチンスキ風のルポルタージュ。ソマリアまで取材に行ったんだ。

  • とある講演会で、「スーダンの話をしましょうか、いや、スーダンの話はあとにしましょう」と語る人あり。が、スーダンについては語らずじまい。その講演の、もっとも印象にのこったのがこの「スーダンの話をしましょうか、いや、スーダンの話はあとにしましょう」でした。振るだけ振っておいて語らなかったからこそ、しばらくスーダンがやたらと私のなかで浮上してきたものです。閑話。

    本書は、北緯10度線を意識しながらたとえばスーダンについて学べるルポタージュ。著者イライザの価値中立性の装いには不満ですが、歴史的背景をふまえた観察眼とその突撃魂には脱帽。

    キリスト教とイスラム教の相克。それがこれからの世界でも中核的議題になりつづけるとしたら、まあうんざりします。日本人として傍観するならば、おまえらなにやっとんねんとしか…。

    とても「神の皮肉」(訳者あとがき)といったものでは済まされません。

  • 北緯10度線を巡るキリスト教徒イスラム教の断層

    ナイジェリア・ソマリア・スーダン・インドネシア・マレーシア・ヒィリピン・・・

    アフリカのムスリムの大多数を占めるスーヒィーや、アフリカのキリスト教徒の4分の1以上を占めるペンテコステ派にとって、礼拝は忘我状態の体験から始まる。

    「再覚醒」は個人の全面的な帰依を要求し、その見返りとして、一人の真の神への一直線の道を約束する。新たな布教が期待され、摩擦が生じる。

    腐敗・貧困がインドネシアのムスリムを市民社会に代わる宗教に向かわせてきた。

    まれーしあ、 多神教の原住民に対する、「最後の迷える魂を救う競争」

    宗教的帰属意識が、資源の確保と支配の手段として利用される。

  • レビューはブログにて
    http://ameblo.jp/w92-3/entry-11146268344.html

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