社会のなかのコモンズ:公共性を超えて

制作 : 待鳥 聡史  宇野 重規 
  • 白水社
3.80
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560096611

作品紹介・あらすじ

1990年代流行った「公共性」論を振り返り、2020年代以降における「公私」概念を〈コモンズ〉から展望した実験的論集

感想・レビュー・書評

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  • 最初の対談と宇野重規. 第一章 コモンズ概念は使えるか と 鈴木一人. 第七章 脱領域的コモンズに社会的コモンズは構築できるか と 谷口功一. ミートボールと立憲主義 を読んだ。
    どれも非常に面白い。
    谷口論文は笑える。北欧で一般的に食べられる豚ミートボールを学校給食で出すことを義務化することをめぐる、ムスリム社会との軋轢「ミートボール戦争」を分析してるこの論文。最後の段落でミートボールがトルコ発祥だったという漫才っぽいオチをつける。
    宇宙とサイバーのガバナンスを海や南極との比較で論じていく鈴木論文は勉強になる。


  • 「コモンズ論は、具体的なものを介した人間の結びつきを重視する。(中略)人と人が出会うのは、何かしらの具体的なものを媒介にすることが多い。このことを考えると、知識や情報、アイディアといった非物質的なモノを含め、具体的なものや場所、空間を介したネットワークの自主管理に焦点を置くコモンズ論には独自の意義があると言えるだろう。」p38 (第1章コモンズ概念は使えるかー起源から現代的用法)

    「公開性・透明性と閉鎖性の間の緊張こそが、コモンズのコモンズたる特質と言えるだろう。」p39(第1章コモンズ概念は使えるかー起源から現代的用法)

  • 東2法経図・6F開架:334.6A/Ma16s//K

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著者プロフィール

待鳥 聡史(京都大学法学部教授)

「2020年 『ポリティカル・サイエンス入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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