- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562053377
作品紹介・あらすじ
春子は、ゴミ置き場に花を捨てに来た男性に声を掛け、その花を譲り受けた。数日後に再び花を捨てに来たのを見て、春子はあることの重大な意味に気づいたのだが……。
春子と拓郎(プロ野球選手)が織りなす事件と日常と花々の連作集。
感想・レビュー・書評
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春子さんがとても可愛らしくてファンに成って仕舞いました‼️ご主人の拓郎君も二軍のプロ野球選手で上昇思考のひたむきなキャラクターが気持ちよく応援したくなりますね‼️
日常の謎と成長物語の楽しい作品だと思います。
二軍のプロ野球選手の生活が良く取材されていて、柴田さんの取材力には作品毎に驚かされます⁉️
肩を張らずに楽しめますので続編も楽しみですね詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新米専業主婦の春子さんは元看護師。
夫である拓郎君はプロ野球選手。
といってもほとんど無名の二軍選手。
今は夫のプロ野球人生を第一に考える!をモットーに主婦業にまい進する春子さん。
そんな2人の生活には時々、不思議な出来事が起こる。
あとがきには”新しい物語がスタートしました”と書かれていますので、シリーズ化されるのでしょうね。
楽しみです。 -
「プロ野球選手の妻」「日常の謎」・・・興味津々なフレーズがてんこもりで、一気読み。柴田よしき自体、アンソロジーは除いて、5年ぶりぐらいに読んだ。しかも、どちらかと言うと、重めの作品が好きなので、「日常の謎」的な作品は「桜さがし」とか初期以来かも???ってぐらい、久しぶり。元看護士の春子さんは、プロ野球選手の妻で、ベランダで野菜を作ったり、野球選手の奥様らしく、栄養を考えたご飯を作ったり、ごくごく普通の専業主婦。そんな春子さんが出会う日常のちょっとした謎。その真実は、いわゆる普段から「日常の謎」ものを書いている作者さんより、少し悲しく、少し残酷だったり、その辺は柴田よしきらしい感じがした。シリーズ化するらしいので、楽しみ。
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お勝手のあんシリーズにハマったため、同じ作者の小説を図書館で借りる。プロ野球二軍選手の奥さんである晴子さんが青空市という新興住宅地で、専業主婦をはじめるのだが、何かとミステリを解決してしまう。さらに、アスリートの妻としても成長していく、という物語。サクッと読めて、気分よく本を閉じたい人におすすめ。この作者、人情物が上手い。
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ほっこりした読み心地の日常の謎ミステリ連作。実を言えば日常の謎とはいえ、あまりほっこりしてない事件もあるのだけれど。あまり気にならないかなあ。終始穏やかで平和な印象です。
個人的には野球ネタが分からなくって、その部分はあまり楽しめなかったのですが。野球好きならいっそう楽しめるのかな? なんにせよ、春子さんのキャラクターに癒されました。 -
春子さんの周りで起きるちょっとした事件物。春子さんの夫がプロ野球の二軍選手というのが珍しくて楽しかったです。
夫の体や将来のこと、悩みの尽きない春子さんですが、夫のことが大好きで日々楽しく生きているので、明るい内容になってます。 -
新刊リストに載っていたので、リクエスト。タイトル借り。
でも、著者の本は何か読んだことがあったっけ~…。覚えがあるんやけど…。う、うーん、読むのは初めてなのかなあ…。もしかしたら、アンソロジーで読んだことがあるのかもしれへん…。
(そこまではさすがに覚えていられん)
…ちゅうことで、調べてみたら、なんと著者は女性でしたか!!
男性かと思ってた。
さて、新しい単行本で、うきうきと読んだよ。
冒頭を読み始めて、
「あ、これ、好みの感じやな」
と、思ったとおり、さらさらっとイッキ読み。
ご近所ライトミステリで連作短編という、ほんまにさらりと読める話で、読了感もすっきりさわやか。
春子さんと拓郎さんご夫婦のこのキュンとくる感じ、どう。
ええなー、ええなー、ちゅう具合でした。
妙にこってりした恋愛ものを読むよりずっと、たった一回のお姫様抱っこにキュンとしたで。笑
拓郎さんがプロ野球選手であることとか、春子さんの現在の境遇とか、基本的な設定が最初にどーんと説明されてから物語が始まるのでなく、作中で読み進めていくとぽろぽろと語られていくねん。
あー、好き。こういう展開、すごい好き。
読み進めていくごとに、春子さんたちのキャラが(読み手にも)分かってきて、より距離感が縮まってくる。
最初にこの人はこういう人でー、とか、こういう仕事をしていてー、とか、こういう過去があってー、とか、細かく設定を説明してくれるよりも、こうやって自然に物語に入り込みながら知っていけるっていう書き方はいいなと思う。
まあこれも、好みがあって、書き手がいろんなことを伏せたままで話を進めていくのに、「取り残された感があるな」と、思うときもあるんやから、一概にどうとはいわんけど、とりあえず著者の本は別タイトルも読もうと思った。
ほんで、このシリーズは続きも書かはるようなので、楽しみにしたい。
こんなふうにふわっとした話なのに、オチの鋭さにびっくりしたよ。
えっ、こうくる!? みたいな。
このあたりの鋭さが、女性作家と知って納得。これは女性ならではの切り口というか、飴と鞭というか、強さというか。
私はこういう女性らしいしたたかさに後押しされたいので、他タイトルも順番に読んでいってみよう。
食べ物の描写がまた丁寧やったな~、これ…。
このへんも好みの所以やで。おいしそうすぎた。
でも、植物の描写も丁寧やったので、著者は何でも丁寧に書かはるのかもしれん。
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■がめ煮
祭りや祝いの席に欠かせない、博多を代表する郷土料理のひとつ。鶏肉や野菜を油炒めしてから煮るこくのある煮もので、他の地方でも筑前煮と呼ばれ親しまれています。「がめ繰り込む(いろいろな材料を混ぜる)」が名前の由来とも伝えられています。
(2017.06.24) -
8
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日常のミステリー、ですね。野球界の話は興味深い☆
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中編3編。
2軍のプロ野球選手を夫にもつ春子さんが、日常に潜む謎を解いていく連作ミステリー。
アミの会のアンソロジー「捨てる」に掲載した作品をきっかけに書かれたシリーズとのこと。
「捨てる」掲載の話が一番ミステリー要素が強く、他2編は野球の話や自身の生き方に触れている部分が多い。
野球の世界の話は面白かった。
(図書館)