グリーン・ノウの川 (グリーン・ノウ物語 3)

  • 評論社
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本棚登録 : 69
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566012639

作品紹介・あらすじ

夏のあいだ、グリーン・ノウのやしきを借りたのは、ビギン博士とミス・シビラというふたりの女の人でした。ふたりは、やしきに三人の子どもたちをしょうたいします。心おどる川の冒険が、三人をまっていました。

感想・レビュー・書評

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  • 水面のキラキラ反射する光や川の匂い、流る音が全て感じられるようで心が洗われた。
    次々と起こる不思議なことや変わったことにピンやオスカーやアイダと同じようにわくわくドキドキしたし、ごくたまに大人と通じ合えたかの興奮と驚きも子供の頃に戻ったときのように感じた。
    なのに、最後の博士ときたら!
    でも私も大人になってこうやって欲しいものが目の前にあるのに見逃してるかもしれない。

  • 風景の描写がすごすぎる。なんだこりゃ。
    と驚きながら3巻目、今回は特にすごい。
    突然、何の前触れもなくこれまでの主人公だった少年と屋敷の主人が消えた!同じなのは屋敷だけ。
    今回の主役である3人の子どもたち、もしかして今後もう出てこないの…大好きになってしまったのに…なんて考えてしまうのはわたしが大人になってしまったからだろうか。終わり方がぷつっとしていることも、子どもにはどううつるんだろう?気になる。。。これは絶対娘が大きくなったらペア読書したい!!

    しかも、これを書いたのが60から創作を始めたお婆さんだという…なにごと、、、どうやって生きたらこんなに瑞々しい文章が書けるんだろう?
    田舎暮らしをしたい欲がさらにさらに強まるシリーズ。自然いっぱいの場所で娘にもたくさん冒険して欲しい

  • 最後の大人ってやつは、ってとこがいい
    でも、基本的に子どもたちをあたたかく見守る目が読み手を安心させる

  • 登場人物はトーリーではありませんが、これもまた素敵なお話でした。マナー・ハウス、行ってみたいなあ。

  • シリーズの中で1番好きかも!!

    …って、まだあと3冊あるんだった(^^;

    登場人物までフルメンバーチェンジして…
    この人はどれだけ引出しを持ってるんだろう。
    そして、この物語の主人公は人なんかじゃなく、
    この家そのものだったんだ!と気付かされる1冊。

    それにしても、子どもは遊び相手さえいれば
    大人の干渉なんてない方がいいんだよね。

    ウケたからシリーズ化して、そればっか書いてる作者とは格が違う…と唸る本です。

  • オールドノウ夫人が旅に出ている間、考古学者のモード・ビギン博士(女性)は本の執筆をするため、料理好きのミス・シビラと、グリーン・ノウを借りうけた。その間姪の娘のアイダ(11歳)と難民援助協会から来たオスカー(11歳)とピン(9歳)が一緒に住むことになる。博士やシビラはありがたいことに、子どもたちに干渉は一切しない。おかげで3人はカヌーで夏のグリーン・ノウの川を思う存分冒険することができた。
    あとがきで、ボストンは単なる楽しい子どもの冒険話を描くだけでなく、人生の真実をも描いている・・・というようなことが書かれていた。
    p115「きみなんか行っちまうといい。鬼婆みたいな口をきいてるよ。」
    p125三人は三人とも腹をたて、寂しく、ベットの中で寝た。
    など常にリーダーシップをとっていたアイダーに対してオスカーがいうせりふから、p123≪ただ友情というのは、たいそうむずかしい、ぐらつきやすい感情なだけなのだ。≫と、もってくるあたりが真実だなあと思う。けれども≪三人はやっぱりとくべつの、わけへだてのない三人の友だちだった。≫ときて安心する。
    巨人のテラックの話でp148「おふくろは、笑われるのはとんでもない残酷なことだと言っている。おやじは笑われたこたがもとで、死んだんだ」p150「笑われるってのは、たいそうこわいことだからな。」笑いものにされた者の悲しみを語る場面がある。笑い者と気持ちのいい笑いの違いもきちんと描かれている。
    また、舟にはらばいになり、ひじまで水につけて水の上のオスカーと水の中にいるもうひとりのオスカーを見てアイダーが、p172「どっちがほんとうのあんたたちなのか、わからないわ」いうせりふがある。飛び込んで溶け合い、上がってきた時、どっちがほんものかわからないなという深い会話を11歳にでもさせてしまうボストン。
    そう、人生は一筋縄ではいかない。そんなことをさりげなく教えてくれるのが、この本の素敵なところである。

  • そうそう!  すっかり忘れていたけれどこの第3作ではトーリーも、オールド・ノウ夫人も、そしてなぜか庭師のボギスも出てこなかったんですよね~。  設定としてはオールド・ノウ夫人が長~い旅行に出ていてその間、ビギン博士(これまたおばあちゃん)とミス・シビラという2人の女性がこの屋敷を借りて、二人で過ごすには広すぎるこのお屋敷に、難民少年のオスカーとピン、そしてビギン博士の姪のアイダの三人の子どもたちを招待する・・・・というものなんだけど、子供時代の初読の時以来の KiKi の疑問。  それはオールド・ノウ夫人とトーリーが出てこないのは良いとして、どうしてボギスまで出てこないんだろう??というもの。  普通、庭師っていうのは生物を相手にしているだけに、屋敷の主人がいないからって「一緒にお休み~♪  鬼のいぬ間に何とやら~」とはいかないだろうと思うんですけどねぇ・・・・(苦笑)  ま、それはさておき、第1巻が晩秋から冬、第2巻が春、そしてこの第3巻は夏のグリーン・ノウです。

    で、色々疑問は尽きないものの、夏のグリーン・ノウがこれまた素敵なのですよ!!  イギリス人が川遊びに特別な想いを抱いているっていうのはこちらのエントリーでご紹介した「たのしい川べ」でもそんな指向が描かれていて有名な話だけど、この物語で出てくる3人の子供たちほど、イギリス人の川の楽しみ方を素敵に教えてくれる人たちはそうそう多くはないような気がします。  3人が真夜中にお屋敷をこっそり抜け出して、月明かりの川を漕ぎ下って行って、さまざまな幻想的な世界にめぐり合う様子の描写なんて本当に素敵で、ため息が出ちゃうぐらい!!

    (全文はブログにて)

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