陰陽道とは何か―日本史を呪縛する神秘の原理 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569647647

作品紹介・あらすじ

陰陽師・安倍晴明にまつわる伝説は尽きない。しかし、その大本である陰陽道について、現代人はどれほど知っているだろうか。中国伝来の道教と日本の古神道、さらに密教や修験道が融合して発展を遂げた陰陽道。千五百年にわたり、わが国の政治、宗教、文化に多大な影響をもたらしてきた。その技術や知識は、天文学、地勢学、暦学、栄養学など幅広い。また、近年の風水や占いブームとも密接に関わっているのだ。果たしてその実相は、科学か、オカルトか?陰陽道の原理をひもとく、はじめての入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 陰陽道の概要を解説している入門書です。

    安倍晴明をはじめとする陰陽師や、そのほかの陰陽道にかかわった歴史上の人物の紹介がなされており、さらに陰陽道の歴史や聖地、聖典、祭儀などが説明されています。この分野になじみのない読者にも親しみやすい、入門書らしい構成になっています。

    陰陽道の原理については、あまり立ち入った解説はなされていませんが、中国の陰陽五行説についての簡単な解説がなされたあと、日本の古神道や密教などの影響を受けて、陰陽道が形成されたという見取り図が示されています。また、民間陰陽道における家相、いわゆる「風水」についても、最終章でとりあげられています。これについては、読者によっては関心の薄いひともいるのではないかという気もしますが、間口の広い一般の読者向けの入門書としては適当だったのかもしれません。

  • 著者:戸矢学(1953-、埼玉県、神道学)

  • 京都・祇園会 山鉾巡行が行われている時期に読む。祭りは、神泉苑での御霊祈祷が由来。

  • 【2015/4/22】
    紹介者:米山(主催)
    レビュー:米山

    安倍晴明で一時期流行った(らしい)陰陽道。
    読み方は「おんみょうどう」。
    紹介者の仕事柄、土地の仲介をすることがあることから、土地といえば風水、風水に深く関わる陰陽道にたどり着いたということ。

    これは日本の歴史にもつながるテーマであり、
    桃太郎、干支、相撲などなど、陰陽道は馴染み深い文化に深く関わる存在だ!

  • ≪目次≫
    第1章  陰陽師
    第2章  原理
    第3章  聖地・霊跡
    第4章  祭儀
    第5章  聖典
    第6章  呪術
    第7章  鑑定実践

    ≪内容≫
    逗子市図書館で借りた。
    陰陽道に関する入門書。わかりやすく書かれており、日本の歴史に陰陽道が深くかかわっていることを感じさせてくれた(本当かどうか別として)。天武天皇、桓武天皇あたりが関わったことをよく知れたし、土御門家(安倍晴明の子孫)が豊臣秀吉に罰せられ、それまでの文献や祭儀がすべて失われたことは初見のことでした。
    古神道と関わりが深く、かつてもそして現在も綯い交ぜになっていることもよくわかりました。何よりも著者が、神道を宗教的に声高に言っていない点が好感を持てました。

  • 新書とは思えぬボリュームで陰陽道を解説しています。その質・量ともに圧倒されました。
    なかなか感想がまとまらないので、今回は箇条書きで。。
    ・宗教のを俯瞰できる知識が無いので、当時の日本にどんな信仰宗教があって、その中で陰陽道はどんな特徴があるのかが分かると面白いのでは?と思った。特に神道との違いを知ると分かりやすいのどはないか
    ・カレンダーに書かれているのも陰陽道が発祥だということに驚いた。今なお受け継がれる陰陽道をもっと学校教育に取り入れても良いのではと思う。特定の宗教に肩入れするのは不偏不党の原理から外れるけれども、日本で生まれた宗教なんだから、陰陽道はもちろん神道についても学ばせる機会があっていいと思う
    ・陰陽道が廃れていった理由をもう少し教えて欲しかった
    ・現代科学と陰陽道の比較→現代科学によって否定されたもの、あるいは現代科学に通用する箇所があれば知りたい。

    とまぁ、雑感極まりないですが、僕の評価はA-にします。

  • 2010年11月23日

  • 日本がいかに宗教的な基盤をもとにして作られ、また今日まで続いてきたかよく分かった。無信神で120%科学的な現代日本がこれからどうなっていくのか不安になる…

  • 晴明神社
    木田神社境内社:福井市西木田
    敦賀市相生町
    岐阜県養老郡上石津町下山
    大阪市阿倍野区阿倍野元町
    岡崎市本町通
    和歌山県日高郡龍神村殿原
    茨城県明野町
    奈良県櫻井市安部山

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著者プロフィール

1953年生まれ。埼玉県出身。歴史作家。埼玉県立熊谷高等学校、國學院大學文学部神道学科卒業。
主な著書に、『縄文の神が息づく 一宮の秘密』『神々の子孫 「新撰姓氏録」から解き明かす日本人の血脈』(以上、方丈社)、『スサノヲの正体 ヤマトに祟る荒ぶる神』『古事記はなぜ富士を記述しなかったのか 藤原氏の禁忌』『鬼とはなにか まつろわぬ民か、縄文の神か』『決定版 ヒルコ 棄てられた謎の神』『アマテラスの二つの墓 東西に封じられた最高神』『オオクニヌシ 出雲に封じられた神』『縄文の神 よみがえる精霊信仰』『増補新版 ニギハヤヒ 「先代旧事本紀」から探る物部氏の祖神』『神道入門』『郭璞 「風水」の誕生』『諏訪の神 封印された縄文の血祭り』『ツクヨミ-秘された神』など多数。

「2022年 『熊楠の神 熊野異界と海人族伝説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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