- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569659367
作品紹介・あらすじ
「具体的に考える」「オプションを発想する」「直視する」「共感する」「マサカを取り込む」「主体的に考える」「遠くを見る」-キャリア豊富な国際派弁護士が現場で鍛え上げた「物の考え方」を、七つのコンセプトに集約して説き明かす。
感想・レビュー・書評
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構成は、紹介文にあるとおり、7つのコンセプトにしたがって章立てになっています。
よかった点は、次の3つです。
物事について、うわべだけみないで、もっと、疑いをもって深いところまで考えよ。
白黒を区別せずに、他人も自分も認めること、だれもが正しい。
全体を俯瞰して、状況をよく考えよ。
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編集者時代
弁護士先生方の異常な能力に興味深々だったのだろう。 -
物事を考える姿勢が役立った。
・不満を言うな、オプションを考えよ
・自分の自由になるものとならないものを区別せよ(エピクテトス)
・予測できない偶然事は必ず起こる
・この世の紛争が理屈で解決することはほとんどない。反対の理屈を持たない理屈は存在しない(ピュロン)
・自分のことなど考えるな、遠くを見るがいい(アラン)
・人生を永遠の目を通して眺めよ(スピノザ)
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なんとなくで読み。
「神社で銀杏拾いをした場合罪になるのか?」
など、思い当たるものを思考術を含めて解説してくれている本。
穴抜けな状態で考えるのではなく情報を揃えて精査する必要があるなどなるほどと思う話は多かったです。
役立てられるか、という点ではそこまで読み込めてないかな。 -
紛争解決、問題解決に資する思考力を説く。
弁護士にしては論理的でなかったり根拠のない話もあるが、法律を形式的に当てはめるのではなく、依頼者の利益に資するためには、何をどうすべきかみたいな、ベテラン弁護士の考え方の一端はわかった。 -
これから弁護士を目指す人や新米弁護士には読んでほしい本だな、と思う。
けれど、弁護士以外の仕事に直接役立つか、というと疑問がわくものも多かった。
裁判をおこされた、おこす、という人も読んでみると良いかもしれない。 -
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 話の根拠をまず選りすぐるー具体的に考える/第2章 「考えもしなかったこと」を考えるーオプションを発想する/第3章 疑うことで心を自由にするー直視する/第4章 他人の正義を認めつつ制するー共感する/第5章 不運に対して合理的に備えるーマサカを取り込む/第6章 「考える力」と「戦う力」を固く結ぶー主体的に考える/第7章 今日の実りを未来の庭に植えるー遠くを見る -
「常識とは俗論である」というフレーズは言い得て妙。安っぽい自己啓発本のような題名ではあるが、内容は結構しっかりしている。ただし、企業弁護士なのでビジネス交渉の話が多い(解雇請負人みたいな仕事はちょっとなあとは思うが)。
印象的なエピソードは、著者はこれまで7~8千人の相手と交渉してきたが、利害より名誉を重んじたのはたった1人しかいなかったという話。世の中そんなものなのか、弁護士が相手にするような人間にそういう人間がたまたま多かっただけなのか。 -
本書は、著者の弁護士として経験から会得した「物の考え方」の中から7つの思考法を選んで解説を加えたものである。
その7つの思考法とは、
・具体的に考える
・オプションを発想する
・直視する
・共感する
・マサカを取り込む
・主体的に考える
・遠くを見る
である。
すべてにおいて着眼点といい、内容といい参考になる内容であった。
個人的には、「共感する」の部分の
・自分の意見は必ずしも正しい意見ではない、ということの自覚が必要である。
・たった1つの正解はない。他人の意見を聞く度量も必要である。
という内容が、自分的に肝に銘じなければなあと感じた。
文章自体は非常に読みやすく、具体例なども豊富で、さすが長年弁護士として活躍しているだけのことはある。