書店ガール 4 パンと就活 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
3.68
  • (70)
  • (243)
  • (208)
  • (13)
  • (3)
本棚登録 : 1652
感想 : 228
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569763569

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 若い人って良いなと。
    悩んだり、昔を思い出したり、年代を超えた人達との関わりに感謝したりと厳しさと懐かしさを感じながら読み終えた。
    もう学生でも若くもない自分でも共感出来て自分はどれだけ成長出来たかな、と考えてしまう。

  • 理子と亜紀の登場頻度が激減して少し寂しい。
    あの2人の踏ん張りをもっと読みたかったから。
    でも若い2人の悩んで揺れて、そして近くには書店や本があり、本好きの仲間がいる新たな展開もよかった。

    作中に出てくる本が未読のものばかりで、本屋さんや図書館に駆け込みたくなる!
    夜の図書館に泊まらせてくれないかな。
    夏だし?そういうイベントがあってもいいよね!
    好きな本や気になる本を手に取って、読んだりパラパラめくったり、ゴロゴロしてみたい。

  • シリーズ第四弾。
    世代交代orスピンオフ?
    主人公は理子と亜紀から、前作で登場した愛奈、そして彩加へと。

    愛奈の家庭がとてもいいです。
    進路に悩む娘に、それとなく一冊の本を勧める母。
    本で語り合える母娘、素敵。

    そして母が語ったあの時代…。
    「就職課に貼り出される求人票からいくつか受ければ、どこかには引っかかる」
    「学校推薦さえ取れていれば、まず落ちなかった」
    「お茶くみやコピー取りが主で、職場の花と言われているうちに結婚退職するのが理想」
    「ただキャリア志向のある女性には今より厳しく、セクハラも多かった」
    「今は専業主婦以外の可能性はずっと広がっている」
    同世代の自分には頷けることばかりでしたが、
    今の学生さんからすると驚きですよね。
    時代と言ってしまえばそれまでですが、フクザツです…。

    また、トルコで修行したパン屋さん・大田と彩加の関係。
    ブックカフェのその後も、愛奈が選択した進路も気になるし…。

    そしてクレーマーVS理子、スカッとしましたね!
    やっぱり理子、カッコいいです!

    向田邦子氏のエッセイ『夜中の薔薇』#手袋をさがす
    読んでみたいです。

  • 新興堂書店アルバイトの高梨愛奈。
    就活を前に、本当に自分の進みたい道が何なのか、悩みに悩む。
    駅ビル書店の契約社員である宮崎彩加は、正社員登用に喜んだのもつかの間、思いもかけないことが起こり…

    自分自身のころとは全く違う今時の就活。
    大変だろうなぁ…、と想像はしてみるのだが。

    愛奈と彩加のがんばりに拍手!!
    元気になれる一冊でした。

  • あ、書店ガールって、4も5も出てたんだ?とあわてて読みました。
    主人公は西岡理子と小幡亜紀ではなく、バイトの愛奈と別な書店の彩加。
    若い世代の就活などの話なので、より広い対象向けに、わかりやすく描かれていると思います。

    新興堂書店でまだバイトを続けている高梨愛奈。
    周りではもう就職活動が活発になり、「書店に就職するつもりなの」と聞かれます。
    書店員は、けっこう重労働なわりに給料などは決して高くないので、普通は目指すべき仕事ではないらしい?
    愛奈の友達に、あまり本を読む子がいないっていうのが、なんとも‥ですが(苦笑)
    バイト先でのちょっとした出来事も、本好きには楽しいエピソードですね。

    別な駅中書店で働く宮崎彩加は正社員になることができたが、地方の小さな書店の店長にと打診されます。
    故郷の沼津では伯母が本屋をやっていて、近くに出来たパン屋と提携する話が持ち上がる‥?!
    それぞれ本人にとっては大問題だけど、どろどろした状況ではなく、可能性が広がって面白いです。

    4作目はドラマ化の頃に発行されたらしい。
    ドラマは視聴率的に惨敗とのことですが~ちょっとキャラの性格やストーリーの狙いが絞りきれていなかったよね。
    悪くはなかったんだけどなぁ。私は全部見ましたよ☆

  • 前3作とは主人公が変わった本作、賛否ありましょうけれどこちらはこれで面白かったという感想。
    ちゃんと前3作の彼女たちの見せ場(?)も登場しますしね。

    この本自体がもう「就活本」になっていますね。
    読者対象年齢がグーッと広がった感じがします。いや実際の読者はもともとの読者層なのでしょうけれども。

    嫌なやつと思っていた人が、実は…だったり、仲間だと思っていた人に思いがけないこと言われたり…など揺れ動く主人公二人の気持ちに一緒に寄り添える感がいいです。
    川西さんのエピソードにはグッと来ますね。こんなことがあったら何としてもこの仕事を続けようと思ってしまいそう。
    川西さんご夫妻との関わりは次作でも何か展開がありそうですね。そして主人公二人のこれからも「それからどうなる?」と一番盛り上がる所で了。
    いやぁ引っ張ってくれますね。これは早く次を出していただかないと読者がやきもきし過ぎるんでは。

    次を心待ちにしております。

  • 面接で求められるのは、その場で何を求められているかを敏感に察知して、臨機応変に対応すること。

  • 主人公変わったね。

    最初の方で彩加なのか愛奈なのかよくわからなくなったけど、なんと誤植が2箇所!
    電話で沼津の親と話しているのに愛奈になってるし、そりゃあ混乱するわ。

    終盤に怒涛のように出てきた作品はほとんど読んだことのないもので、ほんと作者は色んな本知ってるなぁ…

  • 仕事に誇りをもった女性書店員の話。
    ここで働く書店ガールに教えられて、また、新たな本との出会いが始まる。
    今回は就活の話。就活生に読んでほしいと思った。
    碧野圭さんの文章は読みやすく、心にすーっと入ってくる。

  • 高梨愛奈
    新興堂書店吉祥寺店のアルバイト店員で文芸担当で大学生。大学の先輩の小幡亜紀に憧れて、今の店でアルバイトを始めた。

    川西紗保
    名前のわからない児童書を探し新興堂書店を訪れた客。

    白石佐知子
    新興堂書店吉祥寺店の児童書売り場の責任者。

    宮崎彩加
    駅ビルに入居する書店の書店員で文庫担当。書店員歴五年目。大学二年からアルバイトを始め、卒業後は契約社員として勤めている。二十四歳。静岡県沼津市出身。正社員となり、取手に出店する店長になる。西岡理子に憧れていて理子の店で働く愛奈を少しうらやましく思うことがある。

    石川早苗
    彩加より二回り近く年上の主婦アルバイト。

    日下部茂彦
    彩加の店の上司。店長の次に偉い。文芸・文庫の責任者。事なかれ主義で、最低限の仕事しかしようとしない。やる気クラッシャー。

    国定幹生
    彩加の勤める書店の店長。関東地区エリア長に昇進する。

    平井梨香
    愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。就活に出遅れ気味の愛奈を心配してOB訪問に誘い出す

    友野裕也
    愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。梨香の彼氏。

    佐々木峻也
    愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。家庭教師のアルバイトをしていて吉祥寺に通っている。

    亜由美
    彩加が住むシェアハウスの住人。

    宮崎久美子
    彩加の母。沼津でひとり暮らし。義兄が亡くなり姉の紀久子が一人で切り盛りする「前田書店」のことで相談あると娘に電話をする。

    前田紀久子
    彩加の伯母。母・久美子の実の姉。半年前に夫が亡くなり残された「前田書店」を1人で切り盛りしている。

    沙織
    彩加のひとつ年上の従姉妹。大学卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアに行き、そこで知り合った現地の男性と結婚した。

    岩井遥
    梨香の大学の先輩。化粧品会社に勤めている。

    高梨祐子
    愛奈の母。

    高梨慶一
    愛奈の父。五十歳。洋酒メーカーの営業マンで全国を飛び回っている。単身赴任。酒呑だが甘いものも好き。

    川瀬慎吾
    彩加が急遽四時間ほど出社することになり、待ち合わせに遅れてから三ヶ月連絡を取ってなかった。

    広瀬
    新興堂書店吉祥寺店の口うるさい常連。以前は経済書を担当していた小幡亜紀のお得意さんだったが、亜紀が本社に異動してからは文芸書売場をうろうろしている。

    磯上
    普通の主婦が自宅に絵本や児童書を集め、地域の子どもたちに開放する「おひさま文庫」を開いている。

    安永
    おひさま文庫を手伝っている近所に住んでい女性。

    尾崎志保
    新興堂書店吉祥寺店文芸担当。正社員に昇格している。

    村上拓海
    池袋駅の駅中に出店している書店の店長。国定が彩加を連れて行き取手店のお手本になる店と紹介する。

    大田英司
    前田書店の隣のトルコのパン専門店「レゼットリ」の主人。

    水島
    新興堂書店吉祥寺店経済書担当。

    市川智紀
    新興堂書店吉祥寺店副店長。相変わらず「口が悪いが実はいい人」。

    西岡理子
    新興堂書店吉祥寺店の店長兼東日本地区統括エリア・マネージャー。彩加が強く憧れる存在。

    小幡亜紀
    新興堂書店本部マーチャン・ダイジング部勤務。愛奈が尊敬している先輩。

著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。大人気シリーズ作品「書店ガール」は2014年度の静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」を受賞し、翌年「戦う!書店ガール」としてテレビドラマ化され、2016年度吉川英治文庫賞にもノミネートされた。他の著作に「銀盤のトレース」シリーズ、「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』などがある。

碧野圭の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×