- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569764542
感想・レビュー・書評
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アンソロジー作品『Happy Box』を読みました。
ペンネームに「幸」の付く5人の人気作家が、「幸せ」をテーマに紡いだ作品集です。
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ペンネームに「幸」の付く五人の人気作家が、「幸せ」をテーマに紡いだ短編小説を集めたアンソロジー。
「サプライズのイベントってさ、仕掛けるほうが楽しむためのものだよね」――大友は親友・清水の披露宴に出席することになったが、実はかつて彼女であった新婦の明香里から、女性関係が派手な彼の調査を頼まれる。
最近、不審な言動が多いというのだ。
司会の女性、ウェディングケーキ、キャンドルサービス。
どこもかしこもが怪しげに思えてくる披露宴。
そして宴もたけなわとなった時、大友はあることに気づくのだが……。(伊坂幸太郎「Weather」)
他、おばあちゃん掏摸師を主人公にした「天使」(山本幸久)、芥川賞候補にもなった気鋭が綴るSFテイストの意欲作「ふりだしにすすむ」(中山智幸)、イヤミスの女王が搦め手から幸せに迫った「ハッピーエンドの掟」(真梨幸子)、幸せの対極的な存在を登場させた「死神の幸せ」(小路幸也)を収録。
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2015年(平成27年)に刊行されたアンソロジー作品… 以下の5篇が収録されています。
■Weather(伊坂幸太郎)
■天使(山本幸久)
■ふりだしにすすむ(中山智幸)
■ハッピーエンドの掟(真梨幸子)
■幸せな死神(小路幸也)
■解説 友清哲
あなたは「幸せになりたい人」or「幸せにしたい人」? ペンネームに「幸」が付く5人の人気作家が幸せをテーマに綴った短編小説集。
好みの作品とそうではない作品にはっきり分かれる作品集でしたね。
おばあちゃん掏摸師と哀れな姉弟の出会いと別れを描いた山本幸久の『天使』がイチバン好きですねー 次点は、幸せと対極の存在である死神が幸せを感じた時を描いた小路幸也の『幸せな死神』ですね、、、
いずれも、切なく、ほろ苦いけど、その先に希望が感じられるエンディング… という展開が好みでした。
あとは、結婚披露宴を舞台にサプライズと感動が盛り込まれた伊坂幸太郎の『Weather』ですねー 「幸せ」がテーマなので、安心して気軽に読める一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊坂幸太郎氏の作品がお目当てで購入。
「Weather」モテ男をめぐる不穏なドキドキ感がどのようなhappyへ繋がっていくのか…。期待どおり、とても面白かったです。
小路幸也氏の「幸せな死神」は他書に収録されてたので読むのは2度目。
他の方の掏摸師、母子家庭の話はなんかもやっとしたし、SFは主人公の言動にピンと来ないし時間軸もよく分からなかった。 -
幸せがテーマの幸がつく作家のアンソロジー。必ずしも幸せな話とは限らない。
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幸せをテーマに、別々の作家が持ち寄った短編集。伊坂以外の作家は初見で変に思い込みなく読むことができた。
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読んでからずいぶん間が開いてしまったけど一応・・・
名前に幸せの文字が入る作家5人による
幸せをテーマにした短編アンソロジー
読んで思ったのは
やっぱり伊坂幸太郎好きだわーってことw
5つの話の中で一番おもしろくて
意外性があって、泣かされた
ドキドキするスリリングな展開・・・と思いきや
最後にはとても幸せな気持ちになれるお話
小路幸也のお話もよかったなー
死神が出てくるので、
伊坂作品の「死神の精度」と比較してしまったけれど
読んでいる内に世界に引き込まれました
切ないお話だったなー
うん、良かったね
と思える話ばかりじゃないのがまたおもしろい
幸せをテーマにしてても書き手によってはこんなに
ドロドロな後味悪いエンディングもあるのかとw
好きな作家をやっぱり好きと確認出来たのがよかった♪ -
Weather
ナチュラルヤリチンが人生のテーマだった
腐れ縁の男友達と
その彼女(元カノ)のフォロー天気話
天使
人生を振り返りながら
自分に似た環境の子たちに
手を差し伸べた老掏摸女史
ふりだしにすすむ
ふたりの名前が同じなら
信じる?信じない?信じてみたい?
生まれ変わりってのを
ハッピーエンドの掟
濃いめのカルピスが飲めて
ふりふりピンクのパンツが履けてしまう
アイコちゃんに呪いをかけた同級生の告白
幸せな死神
死を確認に彼はやってくる
彼女ってパターンがあるなら
むやみにお酒をこぼしまくりたいわ笑 -
5篇のうち、最初の2篇(伊坂幸太郎、山本幸久)がとても好みで面白かった。イヤミスの人(真梨幸子)のは、イヤミスであるがゆえに物語全体として好みではなかったけど、その幸せ観についてはけっこう共感した。自分が幸せに感じていても、周囲がそう思ってくれないというケースは、ままある。
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どんな幸せな話が詰まっているのだろう、と期待して読んだ本。
でも老女のスリ師やら死神やら来世の老人やら、謎な人物がたくさん登場し、全然幸せなんて詰まってなかった! -
幸せをテーマに「幸」のつく作家さんの短編集。
しかしそれでも真梨さんのイヤっぷりが何とも言えない。
伊坂さんの「Weather」良かった。