Happy Box (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569764542

感想・レビュー・書評

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  • ペンネームに幸のつく作家が幸せをテーマに描いたアンソロジー。幸せにも色々あり、感じ方も捉え方も様々。

  • <印象に残った言葉>
    ・小さな幸せも、大きな幸せも、この世にはたくさんある。気づかなくても、通り過ぎちゃっても、後から考えればあの時は幸せだったんだって気づくこともある。

    ・あまりにもささやか過ぎて、当たり前過ぎて気づかないですけど、何より不幸は心に刺さりますが、本当の幸せはただ寄り添うように訪れる。だから、気づかないけど、人間は毎日毎日幸せに触れている。

    <感想>
    名前に「幸」の一文字を持つ作家に声をかけ、幸せをテーマにした作品を集めるという、ちょっと面白い試みをした本。個人的には、小路幸也の「幸せな死神」において、人の死の時にしか現れない死神(不幸の象徴?)にとっての幸せが、人の誕生の瞬間という設定が面白かった。何をどう幸せと感じるかはその人の心持ち一つであり、裏を返せば、生きている限り誰でも幸せを感じるということ。人生は常に前向きに、幸せはどこにでも転がっているんだという気持ちでいきたい。自分はカヌーをして、川の流れを感じたり、川からの景色を見たり、「自然と一体となっている」と感じた時が幸せ。

  • 幸せをテーマに紡いだアンソロジー。
    なのに、
    「Weather」伊坂幸太郎
    「ふりだしにすすむ」中山智幸
    には、電車内で涙を堪えるのが大変だった。
    伊坂さんと小路さんは好きな作家なので、なんとなく色がみえるけれど、アンソロジーのいいところは新しい作家さんとの出会い。
    「天使」山本幸久 は短編の中にも深さがあって、ラストの衝撃に読む手が止まったほど。

    ピンクっぽい幸せばかりじゃないのが、味があってよかった。

  • 作家の名前に「幸」が付く短編集。
    しかし、ハッピーエンドばかりの内容でもなく、ちょっとミステリアスな内容もあったりして。
    そこそこ、早く読めるし手頃な一冊です。

  • 伊坂幸太郎が読みたくて購入。
    伊坂のwhetherは安定の伏線と驚き。 読者に意図を読ませることなく最後まで持っていく技量に感服。 おばあちゃんのスリ師の話や死神の幸せについて考えた話。 どちらもまあまあ。
    ハッピーエンドの掟ではおもしろい展開、少し嫌な読後感がよかった。

  • 2016.01.26読了

  • 後味あんまりよくないものもあって、うーんだったけど、読みたかった二人はすごくよかったので、ヨシ。

  • 伊坂幸太郎目当てに購入

    1本目は一度読んだことがあったが相変わらず楽しめた。
    2本目も結構よかった。設定が珍しい?
    3本目 謎。いろいろ唐突過ぎて何が何だったのかよくわからなかったし正直微妙でした
    4本目 読後感最悪wwと思ったらそういう作家さんなのね。
    5本目 死神って…千葉さんじゃん…。でも千葉さんよりずっと人間味溢れた感じがしてそれはそれでよかった。もう少し長めの文章で読みたかった。

  • 文庫化されたので購入したけれど、
    目当ての伊坂さんの短編は既読でした。
    ……おそらく、本屋で立ち読みしたんだろうな……
    名前に”幸”がつく5人の作家がHAPPYをテーマに書きあげた、という企画モノ。
    面白いな、と思ったのはHAPPYってとても主観的なもので、人によっての幸せのカタチはこんなに違うのか、というところ。
    まさか、テーマがHAPPYでイヤミスが出来上がるとは。
    伊坂さんの作品がやっぱり1番好きだなぁと思ったけれど、天使の話と死神の話も想定していなかった”幸せのカタチ”で面白いな、と思いました。

    まぁ、でも、最近アンソロジーに当たりが続いていたから、このくらいの時もあるよねぇ、と思ってしまったのが正直な感想です。
    悪くはない、が 期待しすぎたかな……

  • それぞれ違うカタチでの「幸せ」がテーマになっている。
    小路さんの「幸せな死神」は切なかったなぁ。死神に幸せになって欲しいなんておかしいけど、この死神には、幸せになって欲しいと思わせる。
    山本さんの「天使」も最後はなんか切ないな。掏摸師のおばあちゃんの話なんて、ワクワクする様な設定だった。
    真梨さんはイヤミスっぷりを発揮していた。他の作品は読んだ事ないので、本当はこんなもんじゃないのかな?

    2015.12.13

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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